俳優・池田純矢さんが企画・脚本・演出を手掛ける舞台公演「エン＊ゲキ」シリーズ第3弾、エン＊ゲキ#03「ザ・池田屋！」が2018年4月20日〜4月30日に東京・紀伊國屋ホール、5月12日・5月13日に大阪・ABCホールにて上演されます！

激動の幕末時代を舞台に、京都守護職の浪士集団・新選組……を主役にしたものではなく、反対勢力である尊王攘夷派志士の吉田稔麿(よしだとしまろ)を主人公に描かれるハイテンポ・ハイテンション・コメディ。“史実”として伝えられている人物像を覆す、池田純矢的幕末パラレルワールドが展開するのだとか――。

吉田稔麿役には、2015年7月の朗読劇「エン＊ゲキ#01 君との距離は100億光年」、2017年1月の舞台「エン＊ゲキ#02 スター☆ピープルズ!!」に続き、シリーズ3作連続出演となる鈴木勝吾さん。
新選組・沖田総司役には、エン＊ゲキ初参加の松島庄汰さん。
同じくエン＊ゲキ初参加の米原幸佑さんが新選組・藤堂平助役を演じます。
ほかにも河原田巧也さん、元℃-uteの中島早貴さん、元・宝塚の透水さらささん、オラキオさん、さらには松尾貴史さんといった個性あふれるキャストが集結！
池田さんいわく「面白くなる予感しかない」という自信作について、鈴木勝吾さん、松島庄汰さん、米原幸佑さんと共に本作への想いをじっくり語っていただきました。

3回にわたりお届けする座談会、そのPart.3は――

【コメディなんで、笑顔で劇場を後にしてもらえたらそれで十分！(池田純矢)】

――本作で皆様に伝えたい事、「ここをぜひ見てほしい」というポイントを教えてください。

池田純矢(以下：池田)　それ取材でよく聞かれるんですけど、声を大にして言いたいです。「そんなものはない！」。

(一同、爆笑)

池田　演劇とか映画とかのエンターテインメントって、そんな高尚なものにしちゃダメだと僕は思うんですよね。「この作品を観てこういう気持ちを感じ取ってほしい」とか「こういうメッセージを受け取って欲しい」とか、僕は一切なくて「ただ面白かったらそれでいい」と思っているんですよ。極端に言ったら、劇場を出た時に何も覚えていなくてもいいぐらい。ただ「この時間、楽しかったな」っていう印象だけが残ればいい。「笑った」「泣いた」「とにかく分からないけど面白かった」という感想で十分だし、本来“娯楽”とはそういう楽しい時間を“買う”ものだと思っているので。
この作品も「観てくださった方たちの生涯を左右するようなものにしたい」なんておこがましい事は思わないし、チケットの代金分楽しんでくれたらそれでいい。だって“夢の国”に行く時に「メッセージを受け取って帰ろう」なんて誰も思っていないでしょ？　ただ楽しむために遊びに行くっていう、その感覚で劇場にも足を運んで欲しいんですよね。

米原幸佑(以下：米原)　その考え、すごくいいと思う。

鈴木勝吾(以下：鈴木)　俺もそう思う。

松島庄汰(以下：松島)　本当にその通りだよね。

――あと“演出家”という立場で聞きたかったのは、松尾貴史さんやオラキオさんという芸能界の先輩にも演出を付けるわけですが、「ここまで言っていいのかな？」「もっと求めていいのかな？」みたいな、臆するような気持はチラッとでもあったりとかは……。

池田　コレが本当に申し訳ないですけど1ミリもないんですよ！　#01で津田寛治さんに出ていただいた時も、#02で酒井敏也さんに出ていただいた時も、基本的に勝ちゃん(＝鈴木勝吾)に言うのと同じように「こうしてください」「こういうのが欲しい」という事はハッキリ言いますね。

鈴木　純矢は誰に対しても態度が変わらないんですよ。納得するまでとことん話に付き合ってくれるし、ちゃんと俺たちの話にも耳を傾けてくれるし、一緒に物作りをするうえで、年齢とか、演技経験とか、そういうのは演出家にとって全く関係のないことなんだなって彼を見ていて感じますね。もちろん経験から出て来るアイデアなどは大事ですけど、百戦錬磨のスタッフを前にしても演出家として堂々と立っているし、そんな彼の芝居に対する真っすぐさが僕は大好きです。

――米原さんは、今回このメンバーとの共演で楽しみにしていることはありますか？

米原　僕は念願の鈴木勝吾との共演ですね！　ココア男。が解散してから約6年ぶり？

鈴木　そんなに経つのかぁ。

米原　ココア男。の中でも一番一緒にお芝居したかったのが勝吾だったし、6年経ってふたりともいい感じに酸いも甘いも経験して大人になった今、共演できるのが本当に楽しみだったから。あ、松島くん、お酒好き？

松島　突然来た！(笑)　はい、好きです。

米原　良かった。俺らめっちゃ飲むから覚悟してて。あと今日はいないけど、たぁ(＝河原田巧也)もアホほど飲むから。

松島　アカン、アカン！　怖い、怖い！(笑)　ほどほどに……お手柔らかにお願いします。

米原　今回、楽しい現場になる予感しかしないわ(笑)。

――公演は2018年4月に東京、5月に大阪で上演されます。まだちょっと先ではありますが、楽しみにしている皆様にメッセージをお願い致します。

松島　「ザ・池田屋！」は脚本を読んでいるだけでも、鳥肌が立つシーンがあったり、内容は詳しく話せないけれど面白いシーンや驚くような仕掛けがあったり、とても魅力的な作品です。“ハイテンポ・ハイテンション・コメディ”として面白いものが出来る予感に僕自身もワクワクしています。ぜひ劇場で、ご自身の目で確認していただきたいと思います。お楽しみに！

米原　最近はとにかく2.5次元作品が多い中で、オリジナルで、コメディで、このキャスティングで……なんと言っても池田純矢と鈴木勝吾が看板張っていて面白くないはずがない！　ぜひ紀伊國屋ホールに遊びに来て、思いっきり笑って帰ってください。

鈴木　さっき純矢は「伝えたいメッセージなんてない」みたいなことを言ってましたけど、僕は演劇「ザ・池田屋！」を観た方に、「楽しい」だけでなく“何か”を残せたらいいなと思っているんですよね。

池田　いつも勝ちゃんは僕と反対の事を言う(苦笑)。

鈴木　演出家・池田純矢と信頼している制作スタッフが面白いことを考えて、それを逞しい役者陣が舞台の上で厚みのあるドラマに作り上げて、笑いを提供して……僕ら全力で作品に命を注ぎ込むので、あとは来てくださる皆様に思い思いに楽しんでいただきたいです。期待して劇場にお越しください！

池田　いつも思うのは、作品って脚本を書きあげるまでは脚本家のものだし、舞台稽古に入っちゃえば演出家のものだし、舞台が始まれば役者のものだし……。そして幕が開いて客席に届けた時点で、もう僕らの手を離れてお客様のものになる。
今、僕が一番面白いと思うもの、皆様を楽しませられると思う事を全部詰め込んだので、あとは観てくださる皆様が煮るなり焼くなり捨てるなり持って帰るなり(苦笑)、その作品をどうしようが自由です。エン＊ゲキという空間を、その場にいる全員で楽しめたらそれでいい。
今回はエン＊ゲキ3作目にして初めて大阪公演が決まりました。笑いの本場でコメディをやるというプレッシャーも多々ありますが、自分の地元で公演を打てるのは嬉しい事ですし、初めての地方公演が大阪で本当に良かったなと思っています。僕ら死ぬほど楽しんでやろうと思っているので、ご来場いただく皆様もぜひ一緒に楽しんでください！

～座談会了～

エン＊ゲキ#03「ザ・池田屋！」は2018年4月20日〜4月30日に東京・紀伊國屋ホール、5月12日・5月13日に大阪・ABCホールにて上演。
現在、各プレイガイドにてS席チケットの先行販売を受付中です(※抽選制／1月21日締切)。
一般発売は1月27日10:00より先着にて受付を開始！
その他、公演に関する情報は、Informationより公式サイト・公式Twitterをご確認ください。

(取材・文／近藤明子)

☆Information

エン＊ゲキ#03「ザ・池田屋！」
【東京公演】
日程:2018年4月20日〜4月30日(16公演)
場所:紀伊國屋ホール
【大阪公演】
日程:2018年5月12日・5月13日(4公演)
場所:ABCホール
作・演出:池田純矢
出演:鈴木勝吾／松島庄汰 中島早貴 米原幸佑 河原田巧也 透水さらさ オラキオ 池田純矢／松尾貴史
北村海 久田悠貴 鈴木一 河合拳士朗
(c) BaRU All Rights Reserved.
《公式サイト》
http://www.enxgeki.com/
《公式Twitter》
@enxgeki

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