2019-10-18

スペクタクル時代劇『里見八犬伝』東京公演が10月17日、東京・なかのZERO大ホールにて開幕しました。

原作の「南総里見八犬伝」は、江戸時代後期に滝沢馬琴の大長編読本。知勇に優れ「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の8つの玉に導かれた8人の犬士(剣士)達が出会い、立ちはだかる悪霊集団に勇敢に挑む物語。舞台版としては、2012年・2014年・2017年の3度上演し、今回が4回目の公演。八犬士などキャストを一新し、改めて作品の原点に立ち返り、内容をさらにグレードアップしての上演を迎えました。

当初は「南総里見八犬伝」の故郷である館山で開幕予定が、台風の影響で残念ながら中止となり、東京公演の初日が今作の開幕となりました。
公演初日直前に囲み会見と公開ゲネプロが行われ、八犬士を演じる佐野勇斗さん、松田凌さん、岐洲匠さん、神尾楓珠さん、塩野瑛久さん、上田堪大さん、結木滉星さん、財木琢磨さん、演出の深作健太さんが囲み会見に登壇。初日を迎えての意気込みを語りました。

(左前列より)深作健太さん、岐洲匠さん、佐野優斗さん、松田凌さん、財木琢磨さん (左後列より)上田堪大さん、結木滉星さん、神尾楓珠さん、塩野瑛久さん

(左前列より)深作健太さん、岐洲匠さん、佐野勇斗さん、松田凌さん、財木琢磨さん
(左後列より)上田堪大さん、結木滉星さん、神尾楓珠さん、塩野瑛久さん

佐野　以前、里見八犬伝の発祥の地である館山まで足を運ばせてもらったんですけれども、皆さん作品を愛していらっしゃって、その皆さんに見てもらいたいなという気持ちで頑張っていたのですが、残念で悔しい気持ちでいっぱいです。でも館山だけでなく多くの地域で台風の被害があると思いますが、僕ら全国を回らせてもらって、少しでも皆さんを勇気づけられる公演が出来ればなと思っています。

松田　今回の舞台は、館山でのお話なので、正直出来ないことが未だに悔しく思います。ですが、こういう時だからこそ座組の力を僕たちが発揮できると信じていますし、皆の思いも一つなので、少しでも皆さんにとって力になれるような作品を届けていきたいと思っています。

岐洲　大変な中ではございますが、初舞台でいろいろ足りないものもたくさんあると思いますけど、今できる全力を精一杯出しますので、楽しみにしていてください。

神尾　館山で初日を迎えられなかったことは、僕自身残念ですが、やることは変わらないので、それをしっかりと届けられれば良いなと思います。

塩野　天災の天災が重なって、被害も多くなって、いろいろ大変だと思いますが、嵐の後はきっと晴れると思うので、その晴れというものが、今日の東京公演になるのかなと思います。頑張ります。

上田　本来、館山で本番に臨む予定でしたが、一人の命の方が大切だと思いますので、皆様の思いを背負って本番に臨みたいです。

結木　台風の影響で今日が初日という形になりましたが、その分、館山の皆さんに勇気づけられるような作品をお届けしたいなと思いますので、まずは僕らが精一杯楽しみたいなと思います。

財木　自然災害には敵わないなというか、正直館山で初日を迎えられるようにたくさん準備してきたのですが、その出来なかった悔しさというのもありますし、今回の舞台で災害のようなシーンが出て来ますが、その中でも強く生き続けるものたちを表現して、しっかり皆さんに勇気づけられる舞台にしたいと思っています。

深作　2012年に震災からの復興というテーマに幕を開けた「里見八犬伝」ですが、今回は4回目になります。そして令和という新しい時代を迎えて、新しい素敵な八犬士が揃いました。残念ながら館山公演は止まってしまいましたが、その館山公演をなかったことするのではなく、第0回目、心の中の第一回公演として、東京の初日を迎えたいなと思います。館山ばかりでなく、今回の台風で被災された他の県、また震災から8年(の時が)流れていますが、まだ爪痕はあちこち残っていると思いますので、そういった皆さんにもこの「里見八犬伝」の魂をお届けして、是非劇場で楽しんでいただければと思います。

前回(2017年)からメンバーが一新した八犬士について、深作さんは「今回の皆さんは本当に素晴らしいんですよね！リクエストにも即応えて下さるし、芝居全体のクオリティも大変上がっていると思います」と8人をベタ褒め。

2作目の舞台出演で初座長となる佐野さんは、「座長も初めてですし、殺陣も初めてで、初めてづくしということもあって、正直一番初めは不安でしたが、八犬士や深作さんはじめ、多くのキャストさんスタッフさんにたくさん支えていただき、舞台ってこんなに楽しいんだって思えた作品で、今日初日を迎えることが嬉しく思いますし、頑張った一か月半が伝わればなと思います」とコメント。

また岐洲さんと神尾さんは今回が初舞台。岐洲さんは「セリフの声の大きさをはじめ、何もかも未知の世界で、心と体のバランスをとるのが難しくて、感情を表に出さないといけないんですけど、出し過ぎちゃうとケガにもつながるので、そこをセーブしながら演技をするのもとても難しいです。でも素敵な仲間たちに囲まれながら作品を作れているので、僕は楽しんでやっています」、神尾さんは「今まで培ってきたお芝居のことだけでは出来ないことや足りないものが見えた稽古期間でした。その中でも周りの方々が素晴らしいので、皆さんの演技を見て学びました。どんな感じだろうというのが、正直な気持ちですが、それを楽しみながら出来ればいいなと思っています」とそれぞれ心境を語りました。

≪公開ゲネプロ画像≫

犬塚信乃役の佐野勇斗さん

犬川荘助役の松田凌さん

犬田小文吾役の岐洲匠さん

犬江親兵衛役の神尾楓珠さん

犬坂毛野役の塩野瑛久さん

犬村大角役の上田堪大さん

犬飼現八役の結木滉星さん

犬山道節役の財木琢磨さん

佐母二郎役の町井祥真さん

房八役の渡邉絃さん

『里見八犬伝』は10月21日まで東京公演が行われ、11月2日より梅田芸術劇場メインホールにて大阪公演、11月12日に福岡サンパレスにて福岡公演、11月23日より名古屋文理大学文化フォーラムにて愛知公演、11月30日より明治座で凱旋公演がそれぞれ上演予定。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

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