2020年4月に明治座にて上演される本格ミュージカル作品、ミュージカル『チェーザレ　破壊の創造者』の製作発表が1月14日に都内にて開催されました。
主演・中川晃教さんらキャスト陣が登壇して意気込みを語ったほか、中川さんによるタイトルナンバー「チェーザレ」の歌唱披露も行われた製作発表の模様を、速報にてお届けいたします。

待望のミュージカル化が決定した「チェーザレ　破壊の創造者」(原作：惣領冬実、原作監修：原 基晶、講談社「モーニング」連載)とは、15世紀のルネッサンス期イタリアを舞台に、全ヨーロッパ統一の野望を抱きながらも32歳の若さで亡くなったチェーザレ・ボルジアの戦いを描き、累計140万部突破の大ヒットを記録している歴史漫画です。

ミュージカル版キャストには、主演の中川晃教さんほか、実力と経験を兼ね揃えたミュージカルスターや、2.5次元作品でも活躍中の人気若手俳優が集結！　脚本には宝塚歌劇団在団中から数々の名作を送り出してきた荻田浩一さん、演出には独自の世界観が注目を集める小山ゆうなさん、音楽にはミュージカルに留まらず、多くの話題作を手掛ける島 健さんを迎え、明治座では1873年の創業以来、初となるオーケストラピットを稼働させ、壮大な歴史絵巻を本格ミュージカルとして描き出します。

招待された一般オーディエンスとマスコミを前に開催された製作発表では、キャストより中川晃教さん、宮尾俊太郎さん(Kバレエ カンパニー)、松田 凌さん、平野 良さん、鈴木勝吾さん、山崎大輝さん、風間由次郎さん、近藤頌利さん、木戸邑弥さん、藤岡正明さん、今 拓哉さん、横山だいすけさん、岡 幸二郎さん、別所哲也さんとともに、演出を手掛ける小山ゆうなさん、エグゼクティブ・プロデューサーで明治座常務取締役の三田光政さん、来賓としてイタリア大使のジョルジョ・スタラーチェさんが登壇。

まずはプロデューサーの三田さんより、会場となる明治座について「明治座147年の歴史で初となるグランドミュージカルを制作します。実は明治座は、26年前の建て替えの際にオーケストラピットを作っていまして、それが26年目で初めて開かれます」と紹介、さらに「ヨーロッパを描いた作品ですが、日本オリジナルの作品として、世界を目指したミュージカルにしたいと思います」と、大きな期待が語られます。

そして演出の小山さんも、「大好きなイタリアを舞台にした作品であり、歴史ある明治座さんでも初めてオーケストラピットが使用されるという、大切な作品に関わらせていただけることを大変光栄に思います。惣領さんの原作、荻田さんの脚本、そして島さんの美しい音楽に、ミュージカル界の宝のようなキャストの皆さんがいらっしゃいますので、みんなで良い作品にしていけるように全力を尽くしていければ」と、今作への想いをコメント。
続いて中川さんから順に、登壇キャストが意気込みを語ります。

【キャストコメント】
■チェーザレ・ボルジア役の中川晃教さん
近年僕が関わらせていただいている役を振り返ると、16歳の役が多く……いま僕は、37歳です(笑)。そしてチェーザレも実は、16歳から物語が始まります。
ヨーロッパを舞台にした作品ですが、私たちが生きる現代ともどこか共通する部分がある。簡単に言えば、チェーザレはリーダーです。その強い力を持ったチェーザレというリーダーがどのように成長していくのか。物語の中で一生懸命に生きていくチェーザレと、ミュージカルが盛り上がっていくこの時代に、新作を成功させようと一生懸命に頑張る僕自身と……自分の人生にも重なるような物語をお届けできるよう頑張りますので、応援をよろしくお願いいたします。

■ロドリーゴ・ボルジア役の別所哲也さん
チェーザレの父でございます。(中川さんのコメントを聞いて)よくできた息子でしょ？(笑)
素晴らしいコメントでしたので、私から加えるとするなら……権力、財力、知力。力あるものが美しいと、それが全てであると思っている父親像に、演技力、歌唱力でどこまで迫っていけるのか。ここに揃った男子たちの魅力が花ひらく舞台ですので、ご堪能いただければ。後列の男子はキラキラ系ですが、(岡さん・今さんに視線を向けて)こっち側はギラギラ系でいきます(笑)。

■ミゲル・ダ・コレッラ役の宮尾俊太郎さん
僕自身はバレエダンサーとして、全く声帯を使わない仕事をしておりました(笑)。先ほど小山さんに確認したところ、今回の僕は踊らないとのことです。
僕はイタリアが大好きなんですが、オペラやバレエの発祥もイタリアということで、そのルネッサンス期の、芸術が構築されていこうとしていた時代の人間ドラマを、このキャストの皆さんと作って、皆様に味わっていただければと思います。
ミゲルはチェーザレの側近ということで、僕も役作りのために、プライベートから中川さんのことを護衛していきます(笑)。

■ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ役の岡 幸二郎さん
出演のお話をいただいた時に、キャストを見て「あっ、明治座さん本気だな」と思いました。二つ返事で「やらせていただきます」とお返事しましたが、明治座で初めてオーケストラピットを使う、そしてオリジナル作品ということで、素晴らしいミュージカルができあがると確信し、私もその一コマになれると思っております。
ここにいる出演者の中で、私が一番黒い役だと思います(笑)。最近、憎たらしい役しかやっておりません(笑)。私が憎たらしいほど、正義の方が素敵に見えるかな、と思いながら、小憎たらしく最後まで演じて参ります。

■ダンテ・アリギエーリ役の藤岡正明さん
僕も振り返ると、ずーっと労働者の役をやってまいりました。最近では、“労働者枠”という新しい道を開拓しております(笑)。今回、『チェーザレ』のお話では貴族がいっぱい登場するということで、「今度こそ僕も貴族の役ができるぞ」と思っていました！　……違いました。ボロボロの衣装でした(笑)。ですが、偉大な詩人を演じさせていただきます。
素敵な歴史の幕開けの瞬間に期待して、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら！

■ロレンツォ・デ・メディチ役の今 拓哉さん
3回目の明治座への出演となりますが、これでようやく明治座の馴染みになれるのではないかと思います。ですが馴染みになるには、それだけのお芝居と作品が付いてこなくてはならないな、と。オーケストラピットがあることも知らなかったのですが、あの空間で、生オケで、どんな響きが生まれるのか、どんな歌が生まれるのか、楽しみでなりません。
ロレンツォは芸術に政治、宗教と、全てのハブ(拠点)にあった人だと思います。私自身も色んな年代、色んなキャラクターのハブになれるよう、臨みたいと思います。

■ハインリッヒ7世役の横山だいすけさん
素晴らしいキャストの皆さんとともに、明治座の舞台に立てることを嬉しく思います。明治座は色んな試みにチャレンジしていると伺いましたが、まず僕をキャストに入れてしまったことが、だいぶチャレンジではないかと思いました(笑)。
9年間“歌のおにいさん”をやらせていただきましたが、今回“伝説の皇帝”という大役をいただいてしまい……「おかあさんといっしょ」では笑顔や変顔を中心にしていましたが、今回は変顔は一切ありません(笑)。写真撮影の時に、「一切いりません」って言われました(笑)。変顔は封印して、伝説の男になれるよう頑張りたいと思います。

■＜スクアドラ　ロッサ＞アンジェロ・ダ・カノッサ役の松田 凌さん
今作は本当に多くの方が制作に携わって下さいまして、明治座としても素晴らしい歴史の中で、また新たな試みで1ページを刻むという、素晴らしい機会に参加させていただけて光栄に思います。今年の4月、今の自分が持てるすべての力を出し切って舞台の上に立たせていただきたいと思います。皆様、応援をよろしくお願いいたします。

■＜スクアドラ　ロッサ＞ジョヴァンニ・デ・メディチ役の平野 良さん
明治座さんでの新たな試み、オーケストラピットを使用し、そして僕が尊敬してやまない中川晃教さんが主演ということで。僕が観客として観て、ずっとご一緒してみたいと思っていた大先輩の方々と、この歴史的な作品で携われることをすごく幸せに思います。
今回は今さんの息子(役)ということで、なにか困ったら何でも今さんに聞きに行こうと思っています(笑)。最後まで高貴で、そして威厳のあるメディチ家を作っていけたらと思います。

■＜スクアドラ　ロッサ＞ロベルト役の鈴木勝吾さん
僕自身もグランドミュージカルには初めて参加させていただきますし、明治座さんにとっても大きな節目となる作品になるのではないかと思います。若手チームはWキャストで分かれているんですが、自分のチームで言うと、公私ともに信頼している俳優仲間たちと演じられることが光栄です。そして尊敬している大先輩方とも同じステージに立てるということで、そのことを噛みしめながら、千秋楽まで頑張っていきたいと思います。

■＜スクアドラ　ヴェルデ＞アンジェロ・ダ・カノッサ役の山崎大輝さん
錚々たる大先輩の中、僕が24歳でおそらく最年少になるんですが、とにかく皆さんから色んなものを吸収して、成長していけたらと思っております。
アンジェロという役はおそらく、『チェーザレ』という作品を観に来るお客様の視点になれる役柄です。皆様を『チェーザレ』という素晴らしい作品に引き込めるように、アンジェロ役を演じていきたいと思います。

■＜スクアドラ　ヴェルデ＞ジョヴァンニ・デ・メディチ役の風間由次郎さん
僕自身も漫画やアニメを見るのが好きなので、原作ファンの方にも楽しんでいただける作品になればと思っています。権力争いの中での群像劇ということで、大人たちの権力争いに巻き込まれているようで、僕らも実は悩んでいるという、Wキャストの僕らの中でもがむしゃらに見せられるものがあると思います。
僕のお父さんも今さんなので、(平野さんと)双子の息子だと思っていただけたら(笑)。

■＜スクアドラ　ヴェルデ＞ドラギニャッツォ役の近藤頌利さん
歴史作品を現代で表現できるということはすごく幸せに思いますし、同時にこの素敵な俳優の皆さんとご一緒できることも幸せです。このお話をいただいた時に、喜びと同時に、「おっ、まじか」と。なにせ僕は、初ミュージカルです。挑戦です。努力に努力をして、この作品づくりのひとつになれるよう精いっぱい頑張ります。よろしくお願いします！

■＜スクアドラ　ヴェルデ＞ロベルト役の木戸邑弥さん
素敵な大先輩の皆さんに囲まれて緊張していたんですが、先ほどの皆さんの挨拶を聞いて、「とても愉快な先輩たちだな～」と安心しました(笑)。
明治座さんにとっても新たな挑戦ということで、僕もこの作品で、どんどん挑戦していきたいと思います！　演劇界に新たな風を吹かせられるように頑張りますので、皆さん応援のほど、よろしくお願いいたします。

熱意とユーモアに溢れたキャスト挨拶に続いては、来賓であるイタリア大使のジョルジョ・スタラーチェさんより、公演への激励と期待の声とともに、「『チェーザレ』に出ていただいたからには、キャストの皆さんにも物語の舞台であるフィレンツェへ行っていただかなくてはなりません。ぜひ招待します」というお誘いが！　また原作者の惣領冬実さんからの期待のメッセージも紹介され、キャストもそれぞれ満面の笑顔で応えました。

そして製作発表の後半では、中川さんが松田眞樹さんによるピアノ演奏にのせ、今作のタイトルを冠したナンバー「チェーザレ」を歌唱披露！　その力強い歌声で会場を圧倒しながらも、中川さんは歌い終えると「緊張しました～(笑)」とホッとした笑顔を見せ、「幕が上がったときにはこの曲をひとつもふたつも成長させて、お客様に披露できれば」と、さらなる表現を目指すことを意気込みました。

中川さんら年長キャスト7名への囲み取材では、日本を代表するミュージカル俳優である面々ほか、各界の実力者が揃ったことにキャストたちも自信を見せたほか、岡さんからは「若い才能の面々も一生懸命にやってくれると思うので、いい作品ができるのは間違いないんじゃないかと」と、若手キャストへの期待の言葉も。
最後には中川さんが「チェーザレの魅力、そしてミュージカルの魅力を、皆様にお届けしたいと今日は改めて思いました。また襟を正し、全身全霊をかけて、歴史的なミュージカルの誕生の瞬間に皆様に立ち会っていただけるよう、これから頑張りたいと思います」と語り、公演の期待を大いに高めた製作発表を締め括りました。

製作発表での登壇キャストに加え、＜スクアドラ　ロッサ＞ドラギニャッツォ役に井澤勇貴さん、そしてラファエーレ・リアーリオ役には丘山晴己さん、ほか鷲尾修斗さん＜スクアドラ　ヴェルデ＞、山沖勇輝さん＜スクアドラ　ロッサ＞、小坂涼太郎さん、小林 涼さん、輝山 立さん、安達勇人さん、武岡淳一さんらの出演も決定しています。

ミュージカル『チェーザレ　破壊の創造者』は、2020年4月13日(月)～5月11日(月)まで明治座にて上演されます。チケット情報ほか、最新情報はInformationから公式サイトをチェックしてください。

©惣領冬実・講談社／ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』製作委員会

☆Information

■ミュージカル『チェーザレ　破壊の創造者』
【公演日程】
2020年4月13日(月)～5月11日(月)　明治座

【スタッフ】
原作：惣領冬実『チェーザレ　破壊の創造者』(講談社「モーニング」連載)
原作監修：原 基晶
脚本：荻田浩一
演出：小山ゆうな
音楽：島 健

【キャスト】
中川晃教
宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)
＜スクアドラ　ロッサ＞
松田 凌　平野 良　井澤勇貴　鈴木勝吾　(Wキャスト)
＜スクアドラ　ヴェルデ＞
山崎大輝　風間由次郎　近藤頌利(劇団Patch)　木戸邑弥　(Wキャスト)
藤岡正明　／　今 拓哉　丘山晴己　横山だいすけ　／　岡 幸二郎
別所哲也

鷲尾修斗＜スクアドラ　ヴェルデ＞ 　山沖勇輝＜スクアドラ　ロッサ＞　小坂涼太郎
小林 涼　輝山 立　安達勇人　武岡淳一
ほか

【チケット】
発売日：2020年2月16日(日)
チケット料金(全席指定・税込)：
S席￥13,000(1階席・2階席正面)　A席￥8,000(2階席左右)　B席￥6,000(3階席)
お問合せ：明治座チケットセンター　03-3666-6666(10:00～17:00)

【ストーリー】
15世紀のイタリア半島。
野望をむき出しに争い、果てなき闘争を繰り広げていた教皇、皇帝、そしてその座を狙う諸国の王侯貴族たち。時代は混沌を極め、イタリア半島は、その中心地として戦乱の渦の中に置かれていた。
ピサのサピエンツァ大学に編入した16歳の青年アンジェロは、田舎から出てきたばかり。 周囲の空気を読めず、その言動によってメディチ家の子息ジョヴァンニの面子を潰してしまう。そんなアンジェロに興味を持ち、彼に声をかけた学生がいた。その人物こそ名門貴族ボルジア家の後継者にして、後にイタリア半島統一を目指して歴史に名を残すことになる、チェーザレ・ボルジアであった。
教皇インノケンティウス8世崩御の時が迫っていた1491年、次期教皇戦を睨み、水面下では派閥争いが静かに繰り広げられていた。キリスト教において最高位である教皇の座を巡り、激しく争うチェーザレの父ロドリーゴ・ボルジアとジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ。チェーザレは父を教皇の座につかせるため、そして、その先にある自らの理想を実現するため、頭脳戦に身を投じていく。
ロドリーゴと激しく争うローヴェレはチェーザレの動きが気にくわない。ローヴェレは密偵を放ち、チェーザレの命を狙う。それぞれの思惑が交錯する中、果たしてチェーザレは理想実現のため、知と力の戦いに打ち勝つことはできるのか。

≪公式サイト≫
https://www.cesare-stage.com/

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