兼崎健太郎「普通の演劇では見られない世界観が待っています!」舞台『遠い夏のゴッホ』開幕直前SP④

  • 2017-7-8

7月14日より東京・天王洲 銀河劇場にて開幕する舞台『遠い夏のゴッホ』。

今作は、「破壊ランナー」、舞台「弱虫ペダル」シリーズなどを手掛けている演出家・西田シャトナーさんが自作戯曲を上演するプロジェクト「SHATNER of WONDER」の第6弾。2013年に松山ケンイチさんの初舞台作品として上演され、セミが主人公、ほかの登場人物たちもすべて人間ではない生物たちという斬新な設定ながら、誰も知らないちいさな森の奥で起こる究極の愛の物語として話題を呼んだ名作が、約4年ぶりの上演となります。

恋人よりも1年早く羽化してしまった“ユウダチゼミ”のゴッホが、生きて生きて生きまくり、セミには絶対不可能な冬越えに挑む大冒険の物語です。

【遠い夏のゴッホ】上演&%-iloveimg-converted

スマートボーイズでは、今作に出演する安西慎太郎さん、木ノ本嶺浩さん、伊勢大貴さん、兼崎健太郎さんに直撃インタビュー! 4日連続で各キャストをご紹介します。

PART④は、ゴイシクワガタのイルクーツクを演じる兼崎健太郎さんです。

イルクーツク[ゴイシクワガタ]役の兼崎健太郎さん

イルクーツク[ゴイシクワガタ]役の兼崎健太郎さん

——まずは「遠い夏のゴッホ」の出演オファーが来た時の感想を、お聞かせ願います。

兼崎 虫の話というのは知っていて、僕自身は虫のことは詳しくありませんが、シャトナーさんのことですから、細かいディティールを作って、芝居でも虫の動きを表現するのかなとは思っていました。僕の経験として、シャトナーさんの演出プランに僕自身が追いついていけるのかな? っていう不安はありました。

——初演の作品はDVDでご覧になったそうですね。

兼崎 意外と人間味っぽい部分がたくさん出ていて、虫も人間と変わらないような感じで描かれていた感覚を受けたので、細かい虫としての動きを追及することはないのかなとは思いました。

——兼崎さんといえば、シャトナーさんの演出作品に数多く出演されていますが、今年に入って「弱虫ペダル」「破壊ランナー」と続いて今回が3本目ということで、ファンの方からもいろいろ言われたりしませんか?

兼崎 まだそういったことを言われたことはないんですけど、心の中で思っている方はいるんじゃないですかね。今までシャトナーさんが関わった作品は、体力勝負なものが多かったので、そういう部分では不安ではありますが、今回はそんなに体を使わないかなと思ってはいます。

——漕ぎ続けなくてもいいですし、走りまくらなくてもいいので、前の2作品から比べたら楽かもしれませんね。

兼崎 でもまだわかりませんから。もしかしたら飛び回るかもしれないですし(苦笑)。

——あっ、兼崎さんの役はクワガタのイルクーツクなので、可能性はゼロではないですね(笑)。

兼崎 クワガタをどういう表現をするか、これから楽しみですね。

——これから稽古に向けての何か役作り的なことはされていますか?

兼崎 モデルは「ヒラタクワガタ」とのことで、平べったいクワガタだからそう名付けられたそうなので、役作りということで、体を平べったくしていこうかと。そして、主食は「蜜」にして、ストローでチューチュー飲もうと思っています(笑)。

——これから蜜生活をしていければ、痩せて体も平べったくなると思いますよ(笑)。

兼崎 シャトナーさんは役者と距離が近く、話しやすい演出家なので、どういう役作りをしていけばいいか、まずは現場に入って、シャトナーさんと話し合って、試していこうとは思っています。

——先程ビジュアル撮影を終えられたそうですが、同席していたシャトナーさんから何か言われたことはありますか?

兼崎 イルクーツクは「ずっと酔っぱらっているイメージ」とおっしゃっていて、他の虫のほとんどが“ひと夏”しか生きられないんですが、僕が演じるクワガタは3.4年冬を越すことが出来るので、世の中を斜めに見ちゃっている部分があるかもしれません。それとシャトナーさんからは「作家気質」ともおっしゃっていて、酒が美味しくても飲む、酒がマズくても「味がマズいのがいいのだ」と言って飲む、それをまた文章に書き起こすようなタイプだそうです。

——今までそういうイメージの役って、あまりないですよね。ある意味、新鮮な形で舞台に臨めるのではないでしょうか。

兼崎 そうですね、芸術肌だと思うんですが……。もしかしたら昨年演じた『書く女』という作品の「川上眉山」という昔の作家の役が似ているかもしれませんね。

——ビジュアル撮影では、他のキャストさんの多くが「白」を基調としていますけど、兼崎さんは「黒」なんですね。

兼崎 きっと、クワガタだからだと思います。顔のペイントも独特で、クワガタはハサミがあるから「ハサミの象徴」として、こういうデザインになりました。顔にこんなペイントされることって、なかなかないですからね。まるで特殊メイクをしている感覚でした(笑)。

——今回の作品では、素晴らしい役者陣が揃いましたが、ほとんどの方と共演経験がありますね。

兼崎 自分のお芝居に対するスタンスがわかってもらっている方が多いので、それはそれでやりやすいです。初めましての方は、逆に知らないからこそ、どういった感じでお芝居をするのか掛け合ったりすると、面白い発見があったりとかして、意外と知らないメンバーとやるのも好きなんです。

——今回初共演の方は?

兼崎 小澤(亮太)くん、陳内(将)くん、永田(彬)くん、土屋(シオン)くん、星元(裕月)くんの5人なので、約2/3は共演済ですね。

——それこそ、山下聖菜さんと伊勢さんとは、5月の「幻想奇譚 白蛇伝」で共演したばかりですよね。それこそ、千秋楽の時に「また近々!」とか言葉を交わしたりとかしましたか?

兼崎 イセダイが「次も一緒ですね!よろしくお願いします」って言って来たので、僕は「よいお年を。頑張ってください。じゃあね」って、次の共演はないものだと思って別れて来ました(笑)。

——仲がいいですね(笑)。伊勢さんはシャトナーさんの舞台が初めてだそうなので、兼崎さんからアドバイスとかありますか?

兼崎 常に攻めのスタンスでいかないと、シャトナーさんはOK出してくれないので、「しっかりと伊勢ワールド見せろ」と伝えたいです。

——この作品は、恋人同士のゴッホとベアトリーチェによる“究極の純愛物語”という内容になっていますが、ストーリー的には、恋人よりも1年早く羽化したユウダチゼミのゴッホが、恋人に会うためにひと夏しか生きられない寿命を乗り越え、不可能とも言える“冬越え”に挑むという、無理難題なことに挑む冒険物語という一面もあります。
そこで、兼崎さんがこれまでやってきた「無理難題なチャレンジ」のエピソードなどありましたら教えていただけませんしょうか。

兼崎 答えとはちょっと離れるかもしれませんが、舞台に対してのルーティン作業にはかなりこだわっていて、例えば入り時間が決まっていれば何時の電車に乗るとか、それにストレッチの種類と時間やメイクの時間、本番中でも稽古中によく履いていた靴下やパンツを本番でも履くとか、いろんなことを決めては、それをきちんとこなしていきますね。細かいんですけど、もうこのスタイルは、気づいていたらそうなっていました。カッコよく言うとイチロー選手みたいですけど(笑)。

——ちなみに、今後何かチャレンジしたいことはありますか?

兼崎 日本一周みたいなのはしてみたいですね。もう一度行ってみたいのは石川で、魚が美味しいから。それと香川、理由はうどんが美味しいから(笑)。

——伊勢さんは「富士山登頂」っておっしゃっていましたよ。

兼崎 僕も富士山にはずっと登ってみたいなとは思っています。

——そしたら伊勢さんの2人で富士山登頂してみては?

兼崎 絶対うるさいでしょうね(笑)。

——では最後にファンの方へのメッセージをお願いします。

兼崎 舞台で虫を表現するということは、なかなかないとは思いますし、子供の頃好きだった虫もいるかもしれませんし、そういったものも含めて昔を思い出しながら、見てもらおうとは思っています。本当に普通の演劇では見られない世界観が待っていますので、シャトナーさんの作品をまだ見たことがない方も、見に来て欲しいですし、僕も作品の中のキャラとして存在感を出していきますので、楽しみにしていてください。

舞台『遠い夏のゴッホ』は7月23日まで東京公演が上演され、7月29日より森ノ宮ピロティホールにて大阪公演がスタートします。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

© 2017 Kitty Entertainment×東映 Presents「遠い夏のゴッホ」

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☆Information

キティエンターテインメント × 東映 Presents
SHATNER of WONDER #6
『遠い夏のゴッホ』
作・演出:西田シャトナー
出演:
安西慎太郎 / 山下聖菜 / 小澤亮太、木ノ本嶺浩、山本匠馬 / 陳内将
伊勢大貴、宮下雄也、三上俊、永田彬、土屋シオン、丸目聖人、星元裕月
米原幸佑、平田裕一郎、兼崎健太郎 ほか
日程:
〈東京公演〉7月14日(金)~23日(日) 天王洲 銀河劇場
〈大阪公演〉7月29日(土)・30日(日) 森ノ宮ピロティホール
チケット料金:全席指定7,900円(税込)※未就学児入場不可
企画・製作・キティエンターテインメント・東映
《公式サイト》
http://toinatsu-gogh.com/
《公式ツイッター》
@SHATNERofWONDER

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