- 2015-8-1
映画『闇金ドッグス』が8月1日より公開!
若くして組長まで昇り詰めた安藤忠臣(山田裕貴)。
手下の為にヤクザから足を洗う事になり、代紋を外したとたん、金の都合をさせていた闇金業者の小中高志(高岡奏輔)からも追い込みをかけられる始末。
ふんだり蹴ったりの忠臣は、小中から債券の回収術を学び、自分も闇金になろうと決心する。
有象無象が群がる闇金の世界で、忠臣はこの道でのし上がっていく事が出来るのか――。
主役の安藤忠臣を演じるのは、『海賊戦隊ゴーカイジャー』ゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役でデビューし、ドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』池沢金之助役、映画『ストロボ・エッジ』安堂拓海役などで注目を集め、現在ドラマ『ホテルコンシェルジュ』に出演中の山田裕貴さん。
安藤忠臣役に対する想い、共演者とのエピソード、撮影裏話など、3回に渡ってじっくり語っていただきました。
Part③は――
【人は決してキレイなだけでは生きていけないけど、あきらめずに頑張ることで輝けるものがある】
――安藤役を演じて楽しい部分って何でしょう?
山田 やっぱり、素の山田裕貴では出来ないことが出来るところですね。例えば人をビンタしたりとか、『ガチバン』の時には女性の髪の毛を持って引きずり回したりもしたし。そんなこと、普段の生活の中では絶対に出来ないですからね。
――大丈夫ですか? 何かクセになってませんか?(苦笑)
山田 あ~、クセになるかも……っていうのは冗談です(笑)。
――この作品、闇金に手を出すくらいお金に困っている人たちが出てきますが、ちなみに山田さんは、今までお金に困った経験などは?
山田 もちろんありますよ。役者を目指して養成所に通いながらバイトしていた時が一番生活が苦しかったなぁ。ドラマ『GTO』ではすごく貧乏な高校生の役をやっていたんですけど、その時には帰宅したら自宅の電気が止まっちゃってたこともありました。
――電気、ガス、水道に順番で止まるんでしたっけ?
山田 さすがにそこまで止められることはなかったから、分からないです(苦笑)。でも家に帰ってスイッチつけても真っ暗だったときはビックリした! その直後に「俺、マジで役作り完璧じゃん!」と思って別に悲壮感はなかったですね(笑)。支払い忘れだったんですが(苦笑)。
――ポジティブですね(笑)。
山田 だから今回の映画でも、忠臣が中華料理屋の前でサイフを眺めて「食うか、食わないか」って悩むシーンが、リアルに貧乏を経験しているだけに「真に迫ってて一番上手く演じられたんじゃないかな?」なぁ~んて思っています(笑)
――ぜひそこ注目して見ます(笑)。では最後に、8月1日の映画公開を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
山田 今回演じた安藤忠臣という役は、僕の役者としての演技の幅をだいぶ広げてくれているので、ぜひたくさんの人に観ていただいて「山田裕貴ってこんなお芝居するんだ」ということを知っていただきたいです。多分、最新の映画『ストロボ・エッジ』で僕のことを知った方は「同じ安藤でも、ここまで違うか!」って衝撃を受けると思いますよ。
――そうでした! 『ストロボ・エッジ』は字こそ違いましたけど、安堂拓海(あんどうたくみ)でしたね。
山田 僕、今までに3人”あんどう”を演じているんです。
――縁がありますね。”あんどう”っぽい顔なんですかね?
山田 なんですか、”あんどう顔”って(笑)。それはさておき、『闇金ドッグス』は作品的にも自分には起こらないとは決して言い切れない、妙にリアリティのある作品だと思います。人は決してキレイなだけでは生きていけない。でも頑張るから輝くものもあって、「もう立ち上がれない」と思った時でも、あきらめず、くじけず、自分が生きると決めた世界でしっかり生きる男の話。
地を這ってでも、どん底を見ても、生きてのし上がっていく泥臭さって、今の若い人たちに足りてないものだと思うから、見てもらったら”何か”感じてもらうものがあるんじゃないかな。
人間の本質がよく出ている作品だと思うし、そこをどう出せるかなと思いながらキャスト・スタッフ一同、全力を注いで作り上げた作品なので、派手なアクションだけでなくそういう細かい心理描写もぜひ見ていただきたいですね!
~了~
(取材・文/近藤明子)
☆Information
映画『闇金ドッグス』
8月1日より新宿武蔵野館他、全国順次公開
監督:土屋哲彦
脚本:池谷雅夫
出演:山田裕貴
古澤裕介 冨手麻妙 大賀太郎 紗綾 青木玄徳 市オオミヤ 稲川実代子
津田寛治 高岡奏輔
(c)2015「闇金ドッグス」製作委員会
《公式サイト》
http://yamikin-dogs.com/