2018-3-27

アニメ「機動戦士ガンダム」の主人公、アムロ・レイのモノマネでお馴染みのお笑い芸人・若井おさむさんが座長を務め、アニメキャラのモノマネを得意とする芸人たちが所属するお笑いユニット“劇団アニメ座”が、舞台俳優と初コラボ！
本格芝居＋αの公演『劇団アニメ座ハイブリッド－舞台俳優は伊達じゃない！－』が、4月5日から東京・CBGKシブゲキ!!にて開催されます。

俳優陣の出演者には、寿里さん、田中稔彦さん、眞嶋秀斗さん、溝口琢矢さん。さらに日替わりゲストとして、橋本祥平さん、植田圭輔さん、白又敦さん、井深克彦さん、高野洸さんが出演します。

その上演に先がけ、稽古の本格スタートを控える俳優陣の中から、寿里さん、眞嶋秀斗さん、溝口琢矢さん、橋本祥平さん、白又敦さん、高野洸さんの6名の囲みインタビューが行われ、台本や、劇団アニメ座の数々の芸人さんたちと直接顔をあわせた際の感想など、記者の質問に対し、たくさん語ってくれました。その会見の模様を、前後編の2回に渡りお届けします。まずはその前編をお楽しみください！

（左から）橋本祥平さん、眞嶋秀斗さん、寿里さん、溝口琢矢さん、高野洸さん、白又敦さん

■前編：本読みの現場で感じたことは？

――3月14日に台本の読み合わせを終えられたということで、台本を読んでみての感想をお聞かせください。

寿里　ハイブリットというのは、きっとコントと芝居の両立という所にあると思います。我々俳優陣が、ふだんのアニメ座さんにはない、強めの芝居の土壌を作って、その上で芸人さんたちにどれだけ自由に遊んでいただくか。その関係性がすごくおもしろい台本です。(お笑いコンビ「天津」の向さんが書かれた脚本は)真面目な所にもボケが挟まってくるので、その間の我々の居心地というか、それを聞いて笑っていいキャラクターなのか……ふだんの芝居とはちがうのはそういうところだと思いますね。

眞嶋　台本を読む前、僕は芸人さんたちとのお仕事が初めてだったので、怖くて怖くて仕方なかったんですよ。でも、読んだら「これは絶対にやりたい！」と思いました。世界観もすごいし、次々に色んなキャラクターが出てくるこの面白さは新しくて、ハイブリットでしか見せられないものかなと感じました。だからこそ、役者の自分としては芝居の部分、あと殺陣がありそうなので、そういうところも今まで自分が経験してきたものを、最大限の熱量で出していけるように、スパイスになれたらいいなと思っております。

溝口　初めて台本を開いたのは電車の中だったんですが、本当に面白くて、頭の中でイメージしながら読んだのを覚えています。間が大切なんだろうなって思うと、自分には今まで経験のないことなので、足を引っ張らないようにしっかり読み込まないといけないなと感じました。実は台本が頂くまで、ハイブリットとは言っても、ちゃんと融合できるのかな、下手したらチープな感じになってしまわないかという不安な気持ちがありました。でも、実際に読んでみて誤解を恐れず言うと、ふつうにおもしろい！(笑) それが僕にとって衝撃でした。

橋本　台本を読みながら、一人で笑ってたんですよ(笑)。ふだん本を読むほうではないし、失礼な言い方かもしれませんが……ふつうの小説より、面白い！　これ、読んだだけで面白いんだから、人がセリフを発して動いて会話してということを舞台上でやったら、何十倍も面白いなと思いました。(向さんの台本は)こういうツッコミするのかっていう、ふつうの舞台の脚本家さんなら書かないだろうなと思うことを書いてます。やっぱり芸人さんって面白いです！　僕は日替わりゲストとして初日の1日だけ参加させてもらうので、お客さんへ一番最初に発信するゲストとして、しっかり伝えるものは伝えたいなと思います。あとは毎日ゲストが違うので、お客さんも演者も両方、新鮮な気持ちでその場を楽しんでもらえるようなポジションでありたいですね。

白又　台本を読んだ時、すでに面白さは感じていましたが、劇団のみなさんと俳優陣で本読みをした際、台本の世界だけに囚われてないという感覚がありました。自分たちの個性をどんどん出していけるような本だなと感じています。僕もゲストで１日だけ参加させてもらいますが、ゲストによって色も変わってくる所もあるので、その辺は楽しみですね！

寿里さん

眞嶋秀斗さん

溝口琢矢さん

――本読みの際、若井さんはアムロ・レイの口調で？

白又　そうですね。みなさん、それぞれのキャラクターで。

寿里　“みんな、テレビで見たことある人だ～！”っていう感じ。

白又　同じ空間で(芸人さんたちの声を)聞くのは初めてだったんですが、さすがだなと。目をつむっていたら、本物か芸人さんなのかわからないくらいのクオリティーの高さをみなさん持ってらっしゃる。僕らは僕らで培ってきたものがあるので、そこを活かしていければなと思っています。

高野　コントと俳優が絡む未知のことをやらせていただきますが、日替わりゲストとして参加させてもらうので、(出演が最終日のゲストなので)みなさんが作り上げてきた世界をぶち壊さないようにしっかりやらせていただきたいです！　舞台上で面白いものを見ながら、でもやっぱり役としているというのが難しいと思いますし、稽古期間も短いということで、しっかり自分で持ち込んでいかなきゃいけないなと思いました。

橋本祥平さん

高野洸さん

白又敦さん

――他にも本読みに参加された方の感想を伺いたいと思います。

寿里　まず向さんが本に書かれていることをただ読むのではなくて、ちゃんとツッコむというか、そのシーンの空気感を伝えてくださるのでわかりやすい。一言一句その通りでなくてもよく、やりたいことを芸人さんにやらせてあげるというところもあって、僕も台本通りにきっちりというより、そのシーンに必要なことに重点を置いてやってみました。そうすると、ワンシーンワンシーンが見逃せないものになるなと、すぐにわかって楽しかったです。ただ単に楽しい時間でした（笑）。あと、キャプテン★ザコさんはさすがでしたね！（※寿里さんは昨年９月に上演された舞台『北斗の拳 ‐世紀末ザコ伝説‐』にてキャプテン★ザコさんと共演。北斗神拳で倒されるザコキャラを共に熱演しました）

溝口　今回、本読みの段階で、舞台やミュージカルとは違うライブ感を感じました。舞台だと思って見に来た方はこういうライブもいいなと楽しんでいただけると思いますし、逆にお笑い芸人さんが好きで見に来られた方は、役者ってこういうふうにお芝居していくんだと感じていただけるかと思うので、老若男女関係なく、色んな人に見てもらいたいとです。僕も本当に心の底からやってて面白いなと思いました！　今までお笑いというものに触れてこなかった分、学ぶことが多くなりそうです。

眞嶋　芸人さんたちが登場される時、その方々の色が発せられて、それがかけ合いによって混じって……と、世界観がどんどん広がってくのを、みなさんの声を聞いて感じました。役者もたぶん同じだと思うので、自分でどう発していくか。それをこの作品で追及していきたいなと思います。役者と芸人さんの色が混じることによって、どういう反応が起こるのか、すごく楽しみです！　あと、(本読みの現場で)若井さんは、何て言うんだろうな……自然？　生きてらっしゃる！
（※筆者注：話の流れと眞嶋さんの表情から、常にアムロ・レイの口調で話し行動する若いさんを見て、「アムロ・レイとして生きてらっしゃる！」と言いたかったのでは？　と察する空気が、会見場に漂いました(笑)）

寿里　若井さんは生きてらっしゃいます！(笑)

眞嶋　はい。生きてはいるんですけど、何だろう。生命力？　本当に舞台を見てるような……。きっと、何かが見えたんですね(苦笑)。僕もオリジナルキャラクターとして何かを見せられるようにしたいです。

白又　僕も2.5次元舞台に出演させてもらう時、原作のキャラクターを勉強するんです。でも、芸人さんたちはもっと知ってるんだろうなというのを感じられる本読みでした。アドリブ1つにしても、キャラクターを理解しきっているから、突発的にこのセリフが出てくるんだろうなと。僕個人的には、ベジータ（アニメ「ドラゴンボール」のキャラクター）のモノマネをしているR藤本さんが、すごくツボ（笑）。似てるんですけど……うーんっていう感じが見ていて面白いです！　すごく勉強熱心なんだなって思いますね。
僕らは、作品によっては２カ月くらいしかキャラクターに関わらないこともあるので、芸人さんたちはずっと関わっていくキャラクターだからこそ、より深くわかってらっしゃる。モノマネしてくださいとなったときも、すごくマイナーなセリフが出てきたりするので、一字一句完璧に覚えてるんだなって、刺激を受けました！

≪後編に続く≫

『劇団アニメ座ハイブリッド－舞台俳優は伊達じゃない！－』は、2018年4月5日～4月8日CBGKシブゲキ!!(東京・渋谷)にて上演。チケットや、日替わりゲスト俳優のスケジュールなど公演情報の詳細は、下記Informationより公式Twitterをご確認ください。

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