2019-2-7

BSP(ブルーシャトルプロデュース)公演『新選組』完結編が、2月6日より東京・あうるすぽっとにて開幕しました。

BSP(通称：ビーエスピー)は、創業60年以上の歴史を持つ劇団ひまわりのプロダクション部門、ブルーシャトルがプロデュースする劇団公演の総称で、松田岳さんらを中心に、2012年より大阪にて現在のスタイルとして活動開始。極限まで鍛え抜かれた体と、細部まで磨きこまれた舞台美で客席を圧倒し、演出・振付・殺陣・照明・音響・衣裳、すべての舞台芸術を駆使した演劇空間は、女性を中心に多くの観客から圧倒的な支持を得ています。

2017年12月から2018年1月にかけて上演されたBSP『新選組』では、
－暁ノ章－「近藤勇の大志」(主演：山本誠大)、「芹沢鴨の後悔」(主演：田渕法明)、
－宵ノ章－「土方歳三の憂鬱」(主演：田中尚輝)、「沖田総司の純愛」(主演：鐘ヶ江洸)、

を第1話から第4話とし、新選組結成から池田屋事件までを描きました。
そして今回の完結編では、2話構成で新選組の末路までを描く新作「終ノ章」と、前作の「暁ノ章」「宵ノ章」の3作品を同時上演。

各作品で主演を務めた鐘ヶ江洸さん・田中尚輝さん・田渕法明さん・山本誠大さんをはじめ、石田直也さん、冨森ジャスティンさんなどが出演。また「暁ノ章」と「宵ノ章」で吉田稔麿役を演じた松田岳さんが、「終ノ章」では坂本龍馬役で登場します。

(左より)石田直也さん、田中尚輝さん、鐘ヶ江洸さん、松田岳さん、冨森ジャスティンさん、田渕法明さん、山本誠大さん

【あらすじ】
終ノ章　第5話「志士たちの悪夢」
池田屋事件・禁門の変での活躍を評価され、新選組は幕臣へと取り立てられる。
ようやく彼らは、武士として幕府に認められた。
そんな折、伊東甲子太郎が数人の仲間と共に入隊。幹部として迎えられる。
しかし、伊東は尊王攘夷思想に強くこだわった。それ故、次第に近藤・土方との対立を深めていく。
その渦中、京の都に坂本龍馬が現れる。幕府は、彼を倒幕派急先鋒と位置付け、新選組に捕獲を命じる。
こうして、沖田総司と坂本龍馬は運命的出会いを果たすこととなり…。
物語は、近江屋事件へ向かって一気に動き出す。

第6話「志士たちの面影」
油小路にて、伊東甲子太郎と藤堂平助が新選組の手によって暗殺された。
繰り返される、仲間の粛清。新選組の面々は苦悩を深める。果たしてこれが、望んだ形だったのか。
そして時代は、徳川幕府を闇へと追い込んで行く。
鳥羽・伏見の戦い。甲州勝沼の戦い。新選組も、圧倒的戦力を誇る薩長軍に屈する。
将軍・徳川慶喜は、江戸城を無血開城。実質上、江戸幕府は崩壊した。
主を無くした新選組は、どこへ向かうのか。
近藤勇は、捕獲されて牢屋へ。
沖田総司は、病床に伏す。
土方歳三は、北を目指した。

終ノ章の初日公演直前にゲネプロと囲み会見が行われ、鐘ヶ江洸さん、田中尚輝さん、田渕法明さん、山本誠大さん、松田岳さん、石田直也さん、冨森ジャスティンさんが囲み会見に登壇。終ノ章へ向けての意気込みや見どころを語ってくれました。

【会見コメント】

沖田総司役／鐘ヶ江洸さん

「今日、終ノ章をやってみて、これが新作だと実感しました。正直、幕が上がらないとわからない部分もあって、このメンバーで板の上に立って生まれてくるお芝居を信じて楽しんでいけたらいいなと思います！」

土方歳三役／田中尚輝さん

「終ノ章は5話と6話に分かれているのですが、最後の6話は新選組がどんどん衰退していく話。残される者や違う道に進む者、色んな道があります。最後の怒涛のラストシーンは15分くらいあるのですけど、亡くなった隊士の面影があったり、隊を離れていった隊士の面影があったり。形は変わっても、新選組という隊士たちの魂がすべてを物語ってくれています。まさにチーム力というか、組織力で終ノ章が完結するので、新選組の最後をお届けできたらと思います」

芹沢鴨・松本良順役／田渕法明さん

「終ノ章は3部作の3作目で、もちろんそれだけでも見応えのある作品です。暁ノ章と宵ノ章があるからこそ深みが増していて、その奥深さみたいなところを感じ取っていただければと思います！」

近藤勇役／山本誠大さん

「暁ノ章の「近藤勇の大志」で終ノ章への色んな伏線が散りばめられています。近江屋事件から新選組の歯車が狂い出す様は、終ノ章の見どころのひとつだと思います」

坂本龍馬役／松田岳さん

「僕は坂本龍馬という役をやっているんですけども、新選組と坂本龍馬ってあまり接点がないというイメージを持たれてる方が多いんじゃないかと思います。今回、交わることによってどういう物語が展開されるのか、希望に似たものをお客様に感じていただけたら嬉しいです」

山南敬助役／石田直也さん

「新選組の隊士がどんどん命を落としていったり、離れていったり。新選組の始まりからバラバラに滅んでいく結びまで全て描けているのがすごくいいなと思っていて。その中で山南は途中で死んでしまうんですが、その魂は土方に届いているかなって勝手に思いながら（笑）、しっかり最後に結んでいけたらなと思います」

伊東甲子太郎役／冨森ジャスティンさん

「僕は終ノ章しか出演しないので、本当に待ちに待ったという感じです。今日ゲネプロをやってみて、本当に楽しかったし、新選組の1つの節目となるところなので、そこを意識し演じていきたいです」

また、今回は3つの章がランダムで上演されるということで、記者から「物語の時間軸がバラバラになったりと、これまで以上に大変なスケジュールですが、自分なりの気持ちの切り替え方は？」という質問が。
それに山本さんが「あります！マチネとソワレの間に必ず10分間寝るっていうのをやっています。スッキリした脳で切り替えて次にいける！」とバシッと答えると、田中さんは「まーくん(山本さん)にケンカを売るわけじゃないけど、僕個人的にはそんなに切り替えてなくて(笑)。3章丸ごと新選組感があるので、物語の順番が前後していても、それに合わせた感情でやれていますね」と、山本さんとは全く違った意見を主張。
その言葉を受けた山本さんは「単純に疲れているだけなのかな？」と首をかしげます。さらに、田渕さんも「言われてみれば、あんまり深く考えてないかも。自分が一番最初に発するセリフを確認して、その一歩さえ踏み出せたらあとは全員のチームワークでガッと流れていける感じがします」と田中さんに同調。
続く鐘ヶ江さんの「まーくんにケンカを売るわけじゃないけど……(笑)」という田中さんと同じ前置きで笑いが起き、「切り替えはしない。例えば暁から終、宵から終になったりすると僕らの感情も全く違うんで、それをそのままリアルにステージに持っていってる感じがしています。お客様も暁を見た方と宵を見た方それぞれが終を見たとき、全然違うテイストに捉えられると思うので、3作ランダムにやっているからこその楽しみを感じていただけたら嬉しいです！」としっかりコメントを残すと、山本さんが「寝てるはカットで！(笑)」と懇願。「いやいやいや」とキャスト陣からツッコミが飛び交い、盛況のうちに会見は終了しました。

【ゲネプロショット】