- 2014-5-5
昨年夏の初演が絶賛された舞台『見上げればあの日と同じ空』の再演が決定! 主人公・成瀬役の平埜生成さん、ライバル・大橋役の戸谷公人さん、ストーリーテラーでもある渡辺役の溝口琢矢さんに直撃! 6日連続特集Part.3のテーマは……
【戦争中の物語だけれど、決して暗いだけの話じゃない】
――平埜さんはチラシ写真の撮影で軍服を着ていますね。特攻隊員の衣装を着た感想は?
平埜 「特攻服って、こんなにダボダボしてるんだ」って思いました。でもまぁ、戦闘機の中では動かないから、別にからまることはないからいいのか~って思いましたね。
戸谷 そこなの!? 「戦闘服を着たら顔つきが変わった」とか、「気持ちが引き締まった」とか、そういう感想じゃなくて?
(一同、笑)
――コメント的には、そっちを期待していました(苦笑)。あと、初演で成瀬を演じた平間さんから平埜さんに、何かアドバイスはありましたか?
平埜 いえ、何もないです(笑)。
戸谷 壮ちゃんは、そういうアドバイスとか絶対言わないと思いますよ。でも俺とはけっこう話したんですけどね、実は。
――え? どんな事を? いつ頃話したんですか?
戸谷 ちょうど、再演の話が決まったぐらいの時に、「壮ちゃんは出ないの?」って話をしたんです。壮ちゃん、ものすごくこの作品に思い入れがあるし、もちろん生成にも「頑張ってほしい」って期待しているようだったし……うん、そういう話をしましたね。
――この作品は大学陸上部の駅伝チームのお話なので、作品全体のテーマでもある”襷(たすき)”が受け継がれているのを感じますね。ところで今回は東京公演だけでなく大阪公演も決定しました!
戸谷 大阪は、東京の劇場の約3倍のキャパシティになるんで、東京公演で培ったことプラスのパワーを持ってぶつかっていかないとね! 琢矢の役は空間を埋めて僕らとお客さんとの間をつなぐ役でもあるから、劇場が広くなって大変そう。
溝口 はい。僕、舞台自体まだいくつも経験しているわけではないし、ましてシリアスな作品は初なので緊張します。ちゃんと後ろまで気持ちが届く芝居が出来るように、頑張ります。
戸谷 この作品、笑いどころも多くて、そんなにシリアスでもないけどね(苦笑)。まず、気持ちが熱ければ!
溝口 熱さは自信あります! あとはセリフを噛まないように頑張ります!!(笑)
――きっと、鬼教官・小笠原役のトゥッティー(=土屋裕一)さんが、ビシビシ厳しく指導してくれますよ。
戸谷 土屋さん、プライベートでは全くキャラが違いますけどね(笑)。スゴイですよね、あの振り幅は。さゆりさんのお父さん役の久ヶ沢さんも、笑いの引き出しを広げつつ、締めるところはしっかり締めてくれるんです。久ヶ沢さんは”化けもん”だから。
――化けもん? それは、褒め言葉?(笑)
戸谷 アハハ! 去年はすごく刺激を受けましたね! 僕は特に、笑いの部分で学ぶところがたくさんあったかも。けっこうお芝居の根本って、そこだったりするかもしれないなぁって思いました。稽古の後に飲みに誘っていただいていろいろお話して……勉強になりましたね。
――では最後に、舞台を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
戸谷 再演ということで、お客さんは期待も不安も多分あると思いますが……。
――不安はないですよ!(キッパリ) 去年はハンカチ2枚だったところを5枚は持って行かなきゃダメかしら? っていう心配はありますけど(笑)。
戸谷 アハハハ! ぜひ吸収率のいいタオルのハンカチでお願いします(笑)。っていう冗談はさておき、今回の再演では平埜生成、溝口琢矢という新たな若い力が加わって、その若さのパワーを存分に発揮して、さらにお客さんを楽しませることができたらなと思っています。
溝口 僕は、お客さんを楽しませるとか、今はまだ全く頭の中には想像も出来ていないし、考える余裕もなくて……。ただ精一杯この作品に対して向き合うだけだと思っています。頑張ります!
平埜 僕は……この作品は、決して暗いだけの話じゃない、普通に楽しい作品だと思っています。涙する人もいれば、笑う人もいれば、いろんな人がいると思いますが、最後には観ていただいた方に”元気になっていただける作品”だと思っています。
次の世代に襷(たすき)をつなぐというテーマをしっかり伝えるためにも、僕らは必死になって作品の中で”生きる”し、その姿を多くの人の目に焼き付けたい。
今回は東京だけでなく大阪公演もあるということで、さらに広く多くの人に観ていただけるチャンスをいただいたことを嬉しく思いますし、満員の劇場で笑顔で大千秋楽を迎えられたらいいなぁと思っています。
空席はちょっとさびしいので(苦笑)、そこは皆様のお力を借りて、熱い舞台を作り上げていきたいですね!
――平埜さん、座長らしい熱いメッセージですね。皆さんありがとうございました!
※このテーマ終了。特集Part.4からは、松島庄汰さん、伊藤直人さん、向野章太郎さんのキャストアンケートをお届けします。
(取材・文/近藤明子)
☆Information
『見上げればあの日と同じ空』再演
脚本:小峯裕之
演出:及川拓郎
出演:平埜生成、戸谷公人、松島庄汰、木下美咲、溝口琢矢、伊藤直人、向野章太郎/土屋裕一(*pnish*)、久ヶ沢徹
【東京公演】
日程:5/21(水)~5/25(日)
場所:本多劇場
チケット料金: 6,000円(全席指定・税込)
※未就学児童はご入場できませんのでご了承ください。
お問合せ:アミューズチアリングハウス 03-5457-3476(平日15:00~18:30)
【大阪公演】
日程:5/31(土)
場所:サンケイホールブリーゼ
チケット料金: S席¥6,000(全席指定・税込) ブリーゼシート¥4,000(全席指定・税込)
※ブリーゼシートはブリーゼチケットセンター(電話・窓口)のみ取扱い。
※未就学児童はご入場できませんのでご了承ください。
お問合せ先:ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888(11:00~18:00)
《公式サイト》
http://www.amuse.co.jp/stages/sora/2014/
スタイリスト 伊藤省吾
ヘアメイク 彰宏(ENISHI)
- 平埜生成, 戸谷公人, 溝口琢矢, 見上げればあの日と同じ空