2017-7-24

宇宙飛行士の毛利衛さんが描いたサイエンス・ファンタジー小説を、毛利亘宏さんが主宰する人気劇団・少年社中が舞台化！　矢崎広さん、生駒里奈さん(乃木坂46)ら豪華出演者でおくる舞台『モマの火星探検記』が、今夏8月に東京・大阪で上演されます。

スマボでは、今作の脚色・演出を手がける毛利亘宏さんとともに、注目のキャスト3組にインタビュー！　第1弾では主人公・モマ役を演じる矢崎広さん＆チキン役の中村優一さん、続く第2弾では今作が舞台復帰2作目の出演となる相馬圭祐さん、そして第3弾では今作でともに宇宙飛行士役に挑戦する松田岳さん＆輝馬さんが登場。毛利さんを前にキャスト陣が意気込みを語る、インタビュー大特集をお届けします。

第1弾【矢崎広さん＆中村優一さん×毛利亘宏さん】編　Part.2を更新！

前回更新の【矢崎広さん＆中村優一さん×毛利亘宏さん】編 Part.1では、少年社中、そして毛利さんとの関係を語ってくれた矢崎さんと中村さん。続くPart.2では、今作での2人の配役について毛利さんが明かしてくれました。

■第1弾【矢崎広さん×中村優一さん×毛利亘広さん】編
Part.2　モマとチキン、配役の理由は…

――今作では、火星へと立つ宇宙飛行士・モマ役に矢崎さん、そしてもう一人の主人公であるユーリの友人・チキン役に中村さんという配役ですが、お2人をそれぞれの役柄に選んだ理由とは？

毛利亘宏　今回、『モマの火星探検記』の再演をやろうと思い立った時に、モマ役として最初に頭に浮かんだのが矢崎でした。初演のモマとは全く違うキャラクターになることは間違いないんですけど、モマという存在には、優しくて、まっすぐ自分の目的に向かっていくことができて、鋭さと柔らかさを同時に持ち合わせている人、っていうイメージがあったんです。それに宇宙飛行士ってすごく変な人たちで、いわゆるスーパーマンでもある。頭が良くて、コミュニケーション能力も高くて、考えることはどこかぶっ飛んでいて、宇宙の先まで見据えて物事を考えている。そんな存在を演じられるスーパーマンって考えたら、矢崎が一番に浮かびました。

矢崎広　モマ役へのドラフト1位指名、ありがとうございます！(笑)

毛利　そして無事、ドラフト1位を引き当てました(笑)。

矢崎　僕には、どうしても初演での森大さんが演じたモマのイメージが強くて。だからこそどうしようかなと思っていて、あえて真逆のような印象の役になるかもしれません。強烈な印象として残っている森さんの持つモマの面白さとは違うところで、どうやって自分のモマを演じようかなと思っていたんですけど…改めて今回の上演台本をいただいたときに、観客として観た時から時が経っているのもあるのか、モマに自分を重ねて見られる部分がすごく多くあったんです。

モマ役の矢崎広さん

――2012年の初演上演時から約5年を経て、矢崎さんもより大人になり、物語に対して感じるものが変わったんでしょうか。

矢崎　そうですね。その違いは自分でもすごく面白く感じているので、森さんの良いところも勉強しながら、今なら自分が思うキャラクターにどんどん染めていけると思います。最初に観たときは自分とは全然違うと思っていたモマなのに、今改めて向き合ってみたら自分とリンクする部分がすごく多くて、「俺もこの感情を知っている」と思うことがたくさんあったんです。お客様にもそれは感じていただけると思いますし、『モマの火星探検記』は、いろんな人の心に触れる部分がある作品なんじゃないかなと思っています。

毛利　今作は宇宙飛行士たちのモマ側と、子どもチームのユーリ側という、2人のキャラクターを軸にした世界がそれぞれに描かれる物語なんですが、初演のバランスでの描かれ方に対して、今回はユーリ側のストーリーをさらに色付けしたいなと考えていまして。そんな中でユーリ側のキャラクターである子どもチームには、少年社中の劇団メンバーを中心に、最強の布陣をキャスティングしました。

――その最強の布陣の中で、ユーリの仲間のうちの一人、チキン役を演じるのが中村さん。

毛利　中学生である子どもたちのキャラクターを演じるのは、大人というか実際にはおじさんたちなんですが、これも演劇ならではの醍醐味だったりするので。そんな中で、子どもチームの中でも大事な役割であるチキン役を選ぶにあたり、「最高のチキンを見つけた」と思ったのが優一でした。

中村優一　だって僕自身が、この役に当てはまりすぎていると思いましたもん！(笑)　台本を読んだら僕の性格そのまますぎて、役作りも何もない、僕のまま突っ込んでいけばいいと思いました。