2019-2-21

2月21日、東京・シアター1010にて舞台「文豪とアルケミスト余計者の挽歌(エレジー)」が開幕しました。

「文豪とアルケミスト」は、プレイヤーが特務司書となり、再び転生した文豪たちと共に、文学を侵蝕する者たちと戦い、文学の存在を守る任務につくというDMM GAMESが送る文豪転生シミュレーションゲーム。

本作では太宰治を主人公に、文学を守るための戦い、そして文豪たちの関係や葛藤を描きます。
舞台劇中のBGMとしてノイジークロークの坂本英城が手掛ける原作の楽曲が使用され、さらに原作同様、イシイジロウが本公演の世界観監修も務めるなど、原作の魅力的な世界観を舞台でも表現します。

【あらすじ】
文学作品を守るためにこの世に再び転生した文豪たち。親友たちとの再会、そして前世ではありえなかった出会いに喜ぶのもつかの間、太宰のあこがれの人、芥川龍之介の作品が侵蝕される。芥川先生の作品は俺が守る！と意気込み、仲間を引き連れ潜書する太宰だったが ――――。

(左より)和合真一さん、深澤大河さん、小坂涼太郎さん、陳内将さん、平野良さん、久保田秀敏さん、谷佳樹さん、杉江大志さん、小南光司さん

初日公演の前に行われた囲み会見には、平野良さんらメインキャスト9名が登壇。それぞれの役どころや意気込みを語ってくれました。

太宰治役／平野良さん

太宰治役／平野良さん
本作の太宰治はですね、ひと言で言っちゃえば、浮き沈みの激しいクズ人間。(杉江大志さん「愛されるクズですね！」)そうですね、愛されたいですけどね(笑)。蓋を開けてみないとわかりませんが、怒られないか心配です！そんな元気いっぱいなクズを演じたいと思います。昨今色んな演劇がありますが、今回の作品は演劇らしい演劇になっています。人の力で魅せる演劇で、マンパワーで乗り切っている舞台です。
物語も文学的で、全体的な流れで言うと夏目漱石作品を彷彿させる展開です。人の心に巣くう何かがテーマになっているので、何か感じていただける作品になっているのではないかと思います。
個人的には、最年長座長なんですけども、まさかこんなにぎやかしの役が来るとは思っていませんでして(笑)。それぞれみんなカッコいい役ですし、ストーリーテラーもいるし……じゃあどんな役割かと言ったら、太宰治はにぎやかし！最後の最後までにぎやかしていこうかと思いますので、乞うご期待でございます。

無頼派の三羽ガラス！小坂涼太郎さん(左)、平野さん(真ん中)、陳内将さん(右)

織田作之助役／陳内将さん
織田作之助は無頼派、または三羽ガラスと呼ばれた3人衆の1人。生粋の大阪人で、明るくみんなのムードメーカーになるんですけど、実は体が弱いという設定があります。それをみんなの前では出さないようにしているんですが、そういう部分が劇中で出てるかどうか細かく見ていただきたいです。演出の吉谷(光太郎)さんが「楽しくも儚い演劇にしたい」とおっしゃっていて、本当にその通りになっていますし、そういう結末になるように丁寧にみんなで稽古してきたものを紡いでいけたらと思っています。笑いの絶えないカンパニーなんですが、関西人を演じるにあたって楽しい稽古場でした。京都公演もあるので、本場関西に行って、九州出身の僕の関西弁がどう思われるかわかりませんが、そこも気にならないくらい僕の織田作之助を精一杯演じます。

坂口安吾役／小坂涼太郎さん
太宰治と織田作之助と坂口安吾で無頼派なんですが、ずっと3人でいるんですよ。舞台上では特に陳内将くんとずっと一緒にいるので、稽古場から仲良く3人でお世話して……(平野さん「3人で仲良くお世話して!?」)(笑)。この2人にお世話になりました！この仲の良さが舞台上で伝わればいいなと思っております。カッコよくてめちゃくちゃ面白いんですけど、衝撃のラストが待ってるので、結末を楽しみにしていただきたいです！

佐藤春夫役／小南光司さん

佐藤春夫役／小南光司さん
佐藤春夫という役はかなりのアニキ肌で、ここにいる文豪たちの中でもけっこう上の立場にいるんじゃないかなと思います。先輩ばかりなので、その先輩方のアニキとして立つことが稽古中に苦労した部分です。あと、武器が一番重いです！初殺陣ですので、楽しんでいただけたらなと思います。どうやって浸蝕者と戦っていくのか、技をどう表現するのか、セットや装置に凝っていますので、ぜひとも楽しんでください！

中原中也役／深澤大河さん

中也は酒豪なんですけど、僕自身はそんなにお酒が飲めない体質……あ、体質じゃない（笑）。飲めるんですけど、えーっと梅酒が飲めます！中也はずっとお酒を飲んでいて、なお且つ言動が荒々しい。でも、その中に繊細な気持ちが言葉でちゃんと伝わる、そんな文豪なので、そこをちゃんと表現できたらなと思います。見どころは、文豪たちがどんな会話をしていたのかという“If”。もしこのメンバーが一堂に会したら、どんな話をしていただろうかというのを、この舞台で表現しています。

白樺派の作家を演じる谷佳樹さん(左)＆杉江大志さん(右)

志賀直哉役／谷佳樹さん
僕が演じる志賀直哉は、芥川龍之介と太宰治の橋渡し役的な重要なポジション。稽古の段階から、演出の吉谷(光太郎)さんが「立ち回り1つ1つにちゃんと物語があるように。言葉の強さで人柄を見せられるように」とおっしゃっていたんですが、僕は立ち回りのほうに気を取られることが多々ありました。でも、座長の平野良くんからもたくさんアドバイスを頂きました。志賀直哉を生きる上で悩み苦労し、考えた大切な人物となっています。そして、武者小路である大志とも、白樺派というところに重きを置いて見せていこうと、気合が入っております！稽古も命がけだったと言いますか、立ち回りはどこか冷静になりながらしていかないとダメなんですけど、それを許してくれない。ギリギリのラインを保って、たぶん舞台袖ではヒドイ顔になってると思います。その熱量が、見てくださる方に直に届いてほしいです。

武者小路実篤役／杉江大志さん
武者って、すごく優しくて強くていい子だなと感じました。そういう優しさや強さが垣間見える武者になっていたらなと思います。あとは、志賀との関係性をどういうふうにお客さんが受け取ってくれるのか、僕の思う2人の関係が伝わればなと思います。この作品が発表されたときに反響がすごくて、プレッシャーを感じつつも、稽古していくうちに、とてもステキな仲間の中に混ぜてもらったなと思ったので、1公演1公演、楽しいを更新していけたら嬉しいです。アドリブなんかも、日に日に増えていったらいいな～なんて思ってます(笑)。

江戸川乱歩役／和合真一さん

江戸川乱歩役／和合真一さん
今回の役どころは、見ての通りミステリアスな役をやらせていただきます。物語でも重要なストーリーテラー的な役割を担います。本作の摩訶不思議な世界観に似つかわしい、妖しい感じでやっていきたいと思います！ゲーム原作ですが、ゲームをやったことがない人でも楽しめる作品で、もしかしたら知っているであろう文豪の作品が多々、出てきたり、作中のネタを脚本にふんだんに織り交ぜたりと、老若男女幅広く楽しんでいただけるような作品になっています。楽しみにしていてください！

芥川龍之介役／久保田秀敏さん

芥川龍之介役／久保田秀敏さん
今回の作品は僕が軸になっていると言っても過言ではなくて。というのも、僕が演じる芥川の作品を、浸蝕者と言われる敵に奪われてしまう、作品を消されてしまう。それを防ぐために各文豪が本の中に入って戦いながら、芥川が書いた作品の裏側でどんな人間模様、葛藤があったのかを描きながら、エンターテイメント性を含めて作品として出来上がってると思います。この役を演じるにあたって、僕の中に芥川龍之介が降りてきているんでしょうね。舞台中にどうしてもタバコが吸いたくなるときがありまして。たぶん吸うかもしれないですが、皆さん、吸ってるところを見ても係の人を呼ばず、温かい目で見ていただきたいです。というのも冗談でですね（笑）。また新しいエンタメ作品をお見せできるように頑張ります。(平野さん「ボケ方がベテラン！」)

舞台「文豪とアルケミスト余計者の挽歌」は、2月28日まで東京公演が上演。また3月9日より京都劇場にて京都公演が行われます。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。
©DMMGAMES / 舞台「文豪とアルケミスト」製作委員会

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