2018-10-2

2015年の日本初演から約3年半ぶりの再演となる、トム・サザーランド新演出版ミュージカル『タイタニック』が10月1日に東京・日本青年館ホールにて開幕を迎えました。
2015年の上演から引き続きタイタニック号の設計士・アンドリュース役を演じる加藤和樹さんをはじめ、石川禅さん、相葉裕樹さん、渡辺大輔さん、霧矢大夢さん、安寿ミラさん、鈴木壮麻さんら豪華キャストが集結した今作。開幕直前に行われたプレスコールより、キャストコメント＆場面披露でのステージショットをお届けいたします。

新演出版ミュージカル『タイタニック』、待望の再演がいよいよ出航！

ミュージカル『タイタニック』は、ピーター・ストーン原作、モーリー・イェストンの音楽・作詞によって、1997年にブロードウェイにて初演。日本でも知られている大ヒット映画『タイタニック』が英国豪華客船タイタニック号の沈没という歴史上の出来事をベースに作り上げられたフィクション作品であるのに対し、ミュージカル『タイタニック』は史実に基づいた物語として、特段“主役”というものを設定せず、人物それぞれの物語が並行して進む群集劇として作られており、壮大な歴史劇でもある作品となっています。

そしてオリジナル・ブロードウェイ版は『船』そのものが主役であるという解釈のもと、豪華客船を舞台上へと再現した視覚的なスペクタクル・ミュージカルであったのに対し、2013年にロンドンにて初上演されたトム・サザーランド新演出版では、「船の悲劇ではなく、実際にそこに生きた人々の物語である」という解釈により、人間たちを浮き彫りにしたヒューマン・ドラマへと再構成。キャストの人数も絞られ、22名のキャストによって上演される今回の日本再演でも、一部を除くほとんどのキャスト陣は、一等客から三等客までを早替えしながら演じ分けていきます。

キャストには、大好評を博した2015年の日本初演に続き、加藤和樹さん、藤岡正明さん、戸井勝海さん、津田英佑さん、上口耕平さん、小野田龍之介さん、栗原英雄さん、安寿ミラさん、佐山陽規さんが同役で出演。鈴木壮麻さんと菊池美香さんは初演とは別の役に、そして新たに石川禅さん、相葉裕樹さん、渡辺大輔さん、木内健人さん、百名ヒロキさん、吉田広大さん、小南満佑子さん、屋比久知奈さん、豊原江理佳さんが加わりました。

開幕を前に劇場にて開催されたプレスコールでは、須藤香菜さんを含めた全22名のキャストが演出のトム・サザーランドさんとともに登壇。

(後列左から)須藤香菜さん、吉田広大さん、百名ヒロキさん
(前列左から)津田英佑さん、栗原英雄さん、霧矢大夢さん

(後列左から)木内健人さん、小野田龍之介さん、渡辺大輔さん、上口耕平さん、相葉裕樹さん (前列左から)石川禅さん、鈴木壮麻さん、トム・サザーランド氏、加藤和樹さん

(後列左から)木内健人さん、小野田龍之介さん、渡辺大輔さん、上口耕平さん、相葉裕樹さん
(前列左から)石川禅さん、鈴木壮麻さん、トム・サザーランドさん、加藤和樹さん

(後列左から)菊地美香さん、小南満佑子さん、屋比久知奈さん、豊原江理佳さん
(前列左から)安寿ミラさん、佐山陽規さん、藤岡正明さん、戸井勝海さん

キャスト挨拶では、設計士・アンドリュース役を引き続き務める加藤和樹さんは「再演という形で、キャストも半分くらい変わり、役者ひとりひとりの化学反応をひしひしと毎日感じています。そしてトム自身も、この3年半で変わったと話していました。その化学反応も加わり、また全く新しい『タイタニック』ができあがったと思っています」と今作についてコメント。さらに「ついさっきまで色んな変更もあり(笑)、本当に大変な思いをしながら作り上げた作品です。いよいよ出航となりますが、最後まで力を合わせて、無事に航海が終えられるように精いっぱい頑張っていきたいです」と、意気込みを語ります。

加藤和樹さん

そして日本初演では船のオーナー・イスメイ役を演じ、今回は船長・スミスを演じる鈴木壮麻さんは「3年半前にトムとこの作品を作った時の、作品が日々変わっていく感動が忘れられず、早く稽古に参加したいと思っていました。そうしたら案の定、すごい勢いで毎日色んなことが変わっていって……(笑)」と稽古での苦労を滲ませながらも、「トムのフォーカスしていることに向けて、みんなで心をひとつにしてここまできました。皆さんは目撃者となって、この出航に立ち会ってください」と笑顔でコメント。

鈴木壮麻さん

石川禅さん

そんな鈴木さんから引き継いでイスメイ役を演じる石川禅さんは、「群像劇は、ひとつのパートがなければ完成しない。こんなに素晴らしい群像劇に、トムの演出で初参加させていただけるとは！　またこの舞台装置を見たときに、木の床板ひとつひとつの大きさが違うことに本当に感動しました。素晴らしい舞台を作り上げる大事な歯車のひとつとして、覚悟と不安をもって臨みます」と語ってくれました。

また新キャストから、二等客チャールズ・クラーク役の相葉裕樹さんは「生のライブ感を皆さんと一緒に共有して楽しみたいなと思います」と、三等客ジム・ファレル役の渡辺大輔さんは「初参加ですが精いっぱい頑張り、皆さんと楽しい時間を共有したいと思います」とそれぞれ挨拶。相葉さん、渡辺さんらは他の登場人物としても衣装を変えて登場しますので、その姿もお見逃しなく！

相葉裕樹さん

渡辺大輔さん

キャスト陣の意気込みに対し、演出のトムさんは「5年前、最初に『タイタニック』を上演したいと思ったのはロンドンでした。その時、友人たちに『それはどうかな』、『そんな悲しい物語をミュージカルでできるのか』と言われました。でも僕はチャレンジが大好きなので、『世界最大の可動物として1500人以上が乗った船の物語を、20人ぐらいでやってみせる』と答えました」と、今作に初めて挑んだ時を振り返ってコメント。この後にマスコミへと披露された、乗客たちが行き交う冒頭の出航シーンへと特にその意気込みが込められていると明かした上で、「タイタニックの物語を見せるために一番大事にしたいのは、挑戦していく人々の夢と希望、そして野心。『タイタニック』そのもののレプリカを見せたいのではなく、ミュージカルとして実際にあったことを象徴的に、演劇的に見せたいと思います」と、今作への想いを語ってくれました。

演出のトム・サザーランド氏

キャスト陣らの挨拶に続いては、ミュージカル『タイタニック』より、設計士のアンドリュースが机に向かう幕開けに始まり、タイタニック出航までの冒頭約20分がマスコミへと公開に。タイタニック号の船主・イスメイ、設計者のアンドリュース、船長のスミスが船出を祝福し合う中、ほかキャスト陣が次々に扮装を変えては舞台上へと登場し、多くの船員・乗客たちも夢の航海へと沸き立っている姿が、音楽と歌声にのせて鮮やかに描かれていきます。

【以下、ミュージカル『タイタニック』オープニング場面披露より】

この歓喜に満ちた船出から、人々の運命はどうなるのか…。群集劇にして、壮大な歴史劇としても描き出されるトム・サザーランド新演出版、ミュージカル『タイタニック』。東京公演は2018年10月1日～13日まで日本青年館ホールにて、続いて大阪公演は10月17日～22日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演です。公演チケット情報などはInformationより公式サイトをご確認ください。

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