- 2017-12-26
現在、テレビ朝日系にて放送中の「宇宙戦隊キュウレンジャー」の脚本(メインライター)を務める毛利亘宏さんが主宰する劇団「少年社中」と東映による舞台プロジェクト「ピカレスク◆セブン」が、2018年1月6日より東京・サンシャイン劇場にて上演。
少年社中20周年記念第一弾となる今作は、“登場人物、全員、悪者”のピカレスクロマン作品。古今東西、様々な“悪”や“悪役”をモチーフにした個性的なキャラクターたちがステージ上で躍動。井俣太良さんをはじめとする少年社中劇団員12人に加え、鈴木勝吾さん、宮崎秋人さん、椎名鯛造さん、佃井皆美さん、相馬圭祐さん、丸山敦史さん、唐橋充さん、松本寛也さん、細貝圭さん、大高洋夫さんといった記念作品に相応しい豪華キャストが揃いました。
スマートボーイズでは、今作に出演する井俣太良さん、鈴木勝吾さん、宮崎秋人さん、椎名鯛造さん、相馬圭祐さん、丸山敦史さん、唐橋充さん、松本寛也さん、細貝圭さんの9名に直撃インタビュー！ 9日連続で各キャストをご紹介します。
PART⑨は、魔女①役の井俣太良(いまた たいら)さんです。
魔女①役の井俣太良さん
――作品のお話をする前に、まずは少年社中20周年についてお聞かせいただければと思っています。旗揚げメンバーとしてこの20年は、あっという間に感じましたか？
井俣 いやいや、あっという間だなんて……。毛利も「根拠のない自信があった」と言っていたように、僕らがいいなと思えることをやれば、きっと大丈夫という信念はありました。どんな辛い過酷な時期があっても、自分たちがいいなと思うことが再現出来た瞬間というのは、いい拍手がもらえるので、自分たちが持っている核になる面白いものを追及することが支えとなって、これまでやって来れました。今のメンバーになって10年ほど経ちますが、その間、劇団としてカチッと固まっていて、そう考えるとあっという間なのかもしれませんね。
――そういった信念の積み重ねが20周年に繋がるんですね。その記念すべき20周年記念の第1弾が今作になります。
井俣 20周年だからという特別感はなくて、僕らがずっと続いていく中でのひとつの作品だなという思いはありますね。
――「常に変わらないこと続けていく」ということって、簡単そうで非常に難しいことです。
井俣 僕の中では「変わらないでいこう」という考えは、一番大事にしています。常に新しい気持ちでいたいというか、同じことをやっているんだけど同じ気持ちでいたくないという気持ちでずっとやっていますが、信念みたいなものは変わらないでいたいと思っています。毛利の演出を受けてどうのではなく、まずは自分らがこうやりたいことを提示して毛利が上手くまとめあげてくれるというスタイルが、継続してきた一つの要因かもしれませんね。
「『変わらないでいこう』という考えを一番大事にしています」
――今回の出演陣も豪華な面々ですね。
井俣 今回、佃井さん、丸山さん、細貝さん、大高さんが初共演になります。だから、今回はいい緊張感がありますね。鈴木勝吾さんに関しては“準劇団員”化になっているくらいの感覚です。この間なんか、僕ら劇団員のプレ稽古にも出ているくらいですから。でも、そういう“準劇団員”だと思える共演者が増えていくことが少年社中にとって、とても大事なことだとも思っています。僕の中では鈴木勝吾は僕と属性が似ていて自由というイメージで、逆に宮崎秋人は僕等とは対極で、常に的確かつ冷静な属性で僕にとっては羨ましいです。
――今回の配役表を見ると、個性過ぎるキャラクター達がたくさん登場しますね。
井俣 物語の主軸がマクベスがトクガワイエミツですからね。それに「そうりだいじん」というキャラクターは、かなり切り込んだ感はあります。僕はこの役が一番気になります(笑)。それに長谷川太郎が演じる「黒い全身タイツの男」って、きっとアレですよね(笑)。
――ちなみに一番悪そうなキャラクターは誰だと思いますか？
井俣 う～ん、「そうりだいじん」かな。一番わかりやすいかなとは思っているだけで、決して今の総理大臣が嫌いという訳ではないですよ(笑)。
――そんな中、井俣さんが演じるのは魔女になります。
井俣 魔女に関しては、マクベスをそそのかすという部類であてがわれているかなとは思っています。大竹と相馬くんとチームを組んでやっていきますので、魔女たちの連携プレーをお楽しみください。自分は魔女以外にも実はヌルハチという役も演じます。ヌルハチは、2002年に「YELLOW」という舞台で登場したラスボスです。今回はフック船長やリチャードⅢ世のように過去の少年社中公演で登場したキャラクターも何人か登場します。
――今回のタイトル「ピカレスク◆セブン」の“ピカレスク”は、悪者や悪役という意味でもありますが、井俣さんにとって、悪役への憧れというのはありますか。
井俣 ありますね。悪の魅力は、常識を超えたところに存在しているところですね。役者にとって、悪を演じるということは表現の振れ幅がいっぱい必要で、役者冥利に尽きるものだと思っています。しかも今回は魔女役という性別も超えるという意味では本当に楽しみで、今回はあまりお見せできていない僕を見せるつもりで演じてみようとは思っています。2011年にほさかようさんが演出した「空想組曲 ドロシーの帰還」という舞台でも魔女を演じていて、あの時は本当に楽しかったので、その当時を思い出しながら、新たな魔女を演じるつもりです。
――ちなみに好きな悪役のキャラクターはありますか？
井俣 悪役というイメージはしませんが、「ルパン三世」かな。自由で軽快で、持っている信念があるという点では魅力的だと思っています。変な話、あの作品での正義はおそらく銭形警部になるんでしょうが、やっぱり「ルパン三世」が痛快なんですよね(笑)。
好きな悪役キャラクターは「ルパン三世」
――ちょっと作品から離れまして、2017年を振り返って、今年一年はどんな年でしたか？
井俣 ようやく少年社中が大きい舞台にステップアップしている実感はあります。そして、もっともっと見せていきたいなという思いも生まれつつあります。去年までは「正直、こんな大きい舞台に出られて大丈夫なのかな？」という気持ちもがありましたが、この一年というのは、今後何年かを見据えた上で、いいステップになったと思えたいい年になりました。評価するのはお客さんですが、僕らは毎回毎回「最高傑作」だと思っているし、その都度出した答えをもっともっとたくさんの方々に受け取って欲しいなという、ワクワクドキドキの一年でした。
――今回の会場はサンシャイン劇場とこれまた多くのお客様に観て頂ける会場ですが、もう慣れましたか？
井俣 いやいや、慣れないですね(苦笑)。
――しかも東京だけでなく、大阪と愛知でも行われます。
井俣 特に地元の愛知でやらせてもらえるというのは、特別な思いはありますね。しかも徳川家康の生誕地である岡崎が会場ですけど、地元民から見たら徳川家康はヒーローのはずなのに、悪役として登場させて、そして、そのイエヤスを悪いやつらがやっつけるというのは、ある意味挑戦的ですよね。僕らは僕らで凱旋的な気持ちはありますし、その一方で地元のヒーローを悪に奉ってやっつけるのって、お客さんが観てどういう反応をするのか、すごく気になります。
――最後の最後にラスボスが待っている感じですかね。
井俣 そうですね。この岡崎市民会館という場所自体がラスボスです(笑)。気は抜けません！！
――では最後にファンの方へのメッセージをお願いします。
井俣 魅力的な悪たちの競演といいますか、裏切り合いながら悪の信念を見せつつ、今の世の中に考えさせられるものを提示していきたいです。20周年にして、さらに挑戦し続けていく作品とになると思いますし、今の時点では根拠のない自信だけはありますので、是非見に来てください。絶対的に楽しませます！ 劇場でお待ちしております！！
井俣太良さんソロビジュアル画像
少年社中×東映 舞台プロジェクト 「ピカレスク◆セブン」は、2018年1月6日より15日まで東京・サンシャイン劇場に、1月20日・21日、大阪・サンケイホールブリーゼにて大阪公演、1月27日、岡崎市民会館 あおいホールにてそれぞれ上演されます。現在チケットは好評発売中です。
詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。
©少年社中・東映
☆Information
少年社中20周年記念第一弾
少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』
脚本・演出：毛利亘宏
日程・会場
東京：サンシャイン劇場 2018年1月6日(土)～1月15日(月)
大阪：サンケイホールブリーゼ 2018年1月20日(土)・21日(日)
愛知：岡崎市民会館 あおいホール 2018年1月27日(土)
出演
井俣太良 大竹えり 岩田有民 堀池直毅 加藤良子 廿浦裕介
長谷川太郎 杉山未央 山川ありそ 内山智絵 竹内尚文 川本裕之
鈴木勝吾 宮崎秋人 ／ 椎名鯛造 佃井皆美 相馬圭祐 丸山敦史
唐橋充 松本寛也 細貝圭 ／ 大高洋夫
≪公演特設サイト≫
http://www.shachu.com/p7/
≪少年社中公式サイト≫
http://www.shachu.com/
≪少年社中公式Twitter≫
@shonen_shachu
