2017-8-2

宇宙飛行士の毛利衛さんが描いたサイエンス・ファンタジー小説を、毛利亘宏さんが主宰する人気劇団・少年社中が舞台化！　矢崎広さん、生駒里奈さん(乃木坂46)ら豪華出演者でおくる舞台『モマの火星探検記』が、今夏8月に東京・大阪で上演されます。
スマボでは、今作の脚色・演出を手がける毛利亘宏さんとともに、注目のキャスト3組にインタビュー！　第1弾・矢崎広さん＆中村優一さん、第2弾・相馬圭祐さんに続き、特集ラストを飾る第3弾では、松田岳さん＆輝馬さんとのトークをお届けします。

全9回のインタビュー大特集、松田岳さん×輝馬さん×毛利亘宏さん編もついに最終回！

今作ではともに、矢崎広さん演じる主人公・モマとともに宇宙船カムイで火星へと旅立つ宇宙飛行士を演じる松田岳さんと輝馬さん。松田さんは若手宇宙飛行士のガーシュウィン役を、そして輝馬さんは宇宙船カムイの船長であるタケミツ役を演じます。
いよいよ特集のラストを飾る今回更新のPart.3では、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズなど、少年社中の作品以外でも毛利さんからの演出経験がある2人ならではの話題が！　さらに、公演への熱い意気込みも聞かせてくれました。

■第3弾【松田岳さん×輝馬さん×毛利亘広さん】編
Part.3　輝馬さんが発見した、毛利さんメーターとは！？

――毛利さんからの演出について、松田さんと輝馬さんが過去の稽古場で印象に残っていることはありますか？

輝馬　毛利さんから言われたこと、学んだことはびっくりするぐらいいっぱいあります！　僕にとっての毛利さんは、もちろん演出家さんなんですけど、人として尊敬できること、カワイイこと、コワイことがいっぱいあるんです(笑)。言い出したらキリがないぐらい！

――毛利さんのカワイイところ、コワイところとは！？

輝馬　まずコワイって言うのは、怒られるのが怖いとかじゃなくて、例えばですけど会社の給湯室でちょっとサボっていたら、上司にチラッと見られていたけど何も言われなかった時のような(笑)。手を抜いたら絶対バレるんだぞ、っていうような面です。そしてカワイイところは、稽古場でコミュニケーションを取るためにみんなでゲームをやるんですけど、毛利さんが誰よりも汗ビショビショになって頑張っている姿(笑)。

タケミツ役を演じる輝馬さん

――コミュニケーションのためのゲームは、いつも恒例でやっているんですか？

毛利亘宏　いつもやっていますね。僕だけ本気になりすぎて、ケガしたこともあるぐらい(笑)。

輝馬　楽しい現場ですよね(笑)。演出面でも、まずは好きにやってみてってやらせてくれて、そこから舵をきって指導してくださるので僕にとってはやりやすいです。最初は自分が考えた表現を出せるので、自分の実になります。

松田岳　僕からは、輝馬くんのエピソードにもなっちゃうんですけど(笑)。稽古動画を輝馬くんと一緒に見返していたときに、輝馬くんは自分の演技じゃなくて、稽古中の毛利さんの様子を見るんです。

輝馬　毛利さんのリアクションを見てる、ってことね！(笑)

松田　毛利さんがこうやって(腕を組んでイスにもたれた様子で)稽古を見ている時は、芝居がいい時なんですよ！(笑)　逆に、脚本とかに視線が落ちているときは…。

輝馬　そう、わかるんだよね！(笑)

毛利　よく気がついたな～。脚本を見たり、周りと話しているときは「どうしようかな～」って考えている時。手放しで見ているときは、もう観客として芝居を楽しんじゃってるからね(笑)。このまま見ていて大丈夫、って思ってる時だから。

輝馬　それを基準に、動画での芝居をチェックしたりしています。

毛利　確かに、そこからも判断できるね(笑)。

ガーシュウィン役を演じる松田岳さん

――観客モードの毛利さんが見られれば、このシーンはOKと！(笑)

輝馬　ひとつのラインは超えた、って思います。

松田　あと、毛利さんが笑ってるときも。手をめっちゃ叩いてる(笑)。

輝馬　あ～、それもある！(笑)　演者として、演出家ゾーンは意識しないようにしようとしても、どうしても視界には入るんですよ。そんな中で、手を叩いて笑っている姿が見られると「よっしゃ～！」って思います。演出家さんって、僕たちにとってのお客さん第一号でもあるので。

――そんな毛利さんメーターを、輝馬さんが発見されて(笑)。それはミュージカル『薄桜鬼』キャストの中では知られていることなんですか？

輝馬　ここまでの毛利さんウォッチャーは、僕だけかも(笑)。

松田　もし、輝馬くんが『薄桜鬼』よりも『黒執事』でその姿を見ていて気がついたんだったら、悔しいな。

毛利　『黒執事』はまたちょっと状況が違って、芝居をする幅が広いからどうしても全体的に引いて見なきゃいけなくて、常にのけぞっていたからどうかな(笑)。

――今回は様々な世代や出身のキャストの方が揃っている作品になりますが、特に共演が楽しみな方、ほかの作品で気になっている方はいらっしゃいますか。

輝馬　僕はどの作品でも、その方のことは現場で触れ合って知っていきたいと思っているので、先入観を持たないためにも、例えば年齢や出身地はわざわざ聞かないことにしているんです。だけど先輩たちの芝居って、やっぱりかっこいいと思う面がたくさんあって！　その中でも僕は川本裕之さんとの共演が楽しみで、年齢を重ねられた大人の方だからこそできるお芝居の魅力を勉強したいと思います。

松田　僕は、まずこのキャストを見て「ムムッ」と思ったのは、「矢崎広さんと鈴木勝吾さんの名前がある！」って。時期はそれぞれですが、同じ作品を経験してきた中ですごく尊敬している2人なので、この2人の名前を見て楽しみだなって思いましたね。

毛利　矢崎とは、『薄桜鬼』での土方役の経験者同士でもあるし。そこの競演は楽しみだね。

――今作は「モマ」と「ユーリ」のそれぞれが中心となった2つのストーリーで描かれていきますが、お2人が演じる「モマ」側の物語に登場する宇宙飛行士は、特にチーム感が必要なキャラクターたちですよね。

松田　宇宙飛行士チームのキャストは僕よりお兄さんたちなので、お兄さん方に可愛がっていただけるように僕も頑張っていきたいと思います。芝居を通して僕のことも知ってもらって、仲良くなっていけたらいいな。

輝馬　僕もどちらかと言うと、年齢は下の方になるのかな？　宇宙飛行士チームでは、鎌苅健太さんは共演したときはいつもお兄ちゃんでいてくれて。あの人はどこに行ってもお兄ちゃんになってくれる人なので、俳優界に自称弟がたくさんいますが(笑)。今回も可愛がってもらおうと思います！

――楽しい稽古場になりそうですね！　それでは最後に、公演を楽しみにしている皆さんへのメッセージをお願いします。

輝馬　僕からはとにかく、ぜひ観に来てください！　キャストもすごく豪華ですし、このメンバーでこの作品をやらせていただけるっていうのは、お客さんからの期待も高いと思います。その期待に応えて皆さんを楽しませられるように、そして何よりも僕たち自身が楽しめるように。役者が楽しんでいればきっと本番もいい舞台にできると思うので、自信をもって劇場でお待ちしています。

松田　あまり演劇を観たことがない方にとっても、宇宙だったり、生きることや死ぬこと、そして命の繋がりなど、描かれているテーマは誰しもが受け取れるものだと思うので、夏休み期間ですし、ぜひ劇場へ観に来ていただきたいです。僕自身もこの作品と出会って、生きることへの希望や活力が湧きあがってきたので、皆さんにとっても力になる作品となるよう、作品のひとつのピースとして活躍できるように頑張ります。

毛利　楽しい仲間とお芝居ができるというのは、とにかく幸せなこと。僕も彼らと一緒に楽しみながら、この作品を大事に作っていきたいと思います。ぜひ劇場へお越しください。

……以上、3回に渡ってインタビュー特集第3弾【松田岳さん×輝馬さん×毛利亘宏さん】編をお届けしました！
またスマボでは、第1弾【矢崎広さん×中村優一さん×毛利亘宏さん】編、そして第2弾【相馬圭祐さん×毛利亘宏さん】編のインタビューも各3回に渡って掲載中。全9回のインタビュー大特集、公演前にまとめて要チェックです！

少年社中がおくるサイエンス・ファンタジー、舞台『モマの火星探検記』は、東京公演が8月9日～13日に天王洲銀河劇場にて、続いて大阪公演が8月19日・20日にサンケイホールブリーゼでの上演です。チケット情報ほか、公演に関する詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

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