2017-8-1

宇宙飛行士の毛利衛さんが描いたサイエンス・ファンタジー小説を、毛利亘宏さんが主宰する人気劇団・少年社中が舞台化！　矢崎広さん、生駒里奈さん(乃木坂46)ら豪華出演者でおくる舞台『モマの火星探検記』が、今夏8月に東京・大阪で上演されます。
スマボでは、今作の脚色・演出を手がける毛利亘宏さんとともに、注目のキャスト3組にインタビュー！　第1弾・矢崎広さん＆中村優一さん、第2弾・相馬圭祐さんに続き、特集ラストを飾る第3弾では、松田岳さん＆輝馬さんとのトークをお届けします。

松田岳さん×輝馬さん×毛利亘宏さんの対談インタビュー、Part.2を更新！

今作ではともに、矢崎広さん演じる主人公・モマとともに宇宙船カムイで火星へと旅立つ宇宙飛行士を演じる松田岳さんと輝馬さん。松田さんは若手宇宙飛行士のガーシュウィン役を、そして輝馬さんは宇宙船カムイの船長であるタケミツ役を演じます。
前回更新のPart.1では、ともに宇宙飛行士役への憧れを語ってくれた松田さんと輝馬さん。今回のPart.2では、初演時から全員の配役を変えての再演に込めた毛利さんの思い、そしてキャスト2人からは稽古への意気込みの言葉をお届けします。

■第3弾【松田岳さん×輝馬さん×毛利亘広さん】編
Part.2　再演で全配役をシャッフルしたのは…

――今作は2012年に初演が上演され、5年の時を経て迎える再演作となりますが、松田さんと輝馬さんは前回公演をご覧になりましたか。

輝馬　映像で観ました！　原作がある作品、自分の出演が再演にあたる作品は、必ず原点となる作品を観ることにしています。

松田岳　僕も観ました。僕、自分が関わる作品を何回も観ちゃうんですよ(笑)。自分が演じる前に、お客さんがどういう風にこの作品を観ているのかなって味わっておきたくて…。作品によっても違うとは思うんですけど、少年社中さんの作品は、お客さんがすごく幸せそうな顔で最後のシーンを観ているような気がして、それが素晴らしいなって感じているんです。それを再現しようと思っているわけではないですけど、自分がこの舞台で、この仲間たちと、最後のシーンを迎えるときにお客さんはどういう顔で舞台を観てくれているんだろうって思うとすごくワクワクして、より楽しみにして臨めるんです。

ガーシュウィン役を演じる松田岳さん

毛利亘宏　今回は、初演の『モマの火星探検記』から引き続き出る役者も、同じ役を演じる役者は1人もいないんです。劇団員も含めて全員の配役をシャッフルしたので、全員が前回とは違う役を演じます。

――全キャストの配役の変更は、毛利さんが意図して変えたことでしょうか。

毛利　そうですね。再演だけど、初演をなぞる作品にはしたくないなと思ったので。どうしても初演には引きずられるし、なぞることで安心はすると思うんですけど、一度全てを壊したいと思っています。いい作品は何度重ねてもいい、という魅力ももちろんあるんですが、どうしても過去の作品の良さに頼ってしまう部分があって、もともと再演って劇団でもそんなにやっていないんですよ。だけど今回は全然違うものになりそうだなと思っていて、キャスティングには意図して手を尽くしました。

――初演から出演されている方は、自分が演じた役を新しいキャストが演じている姿を見て、「自分もこうしてみたかった」と思ったりする現場になるかもしれないですね。

輝馬　刺激的ですよね。その時のキャストが全力で作ったモノを、今の自分たちがまた全力で作って超えなきゃいけない。そのハードルは高いですが、ありのままになぞるんじゃなく、自分の中から新しく生まれてきたものを信じて演じたいと思います。

タケミツ役を演じる輝馬さん

――輝馬さんは、少年社中作品に参加されるのは初めてですよね。

輝馬　そうです。僕が尊敬する役者さん、一緒にお仕事をしてすごく勉強させていただいた先輩の皆さんが、「少年社中さんとやれてよかった」と言うのをずっと聞いていたので、僕もすごく一緒にやりたくて。それに今回の公演チラシを見たときに、改めて「このメンバー、よく集まったな！」っていう顔ぶれだなと。周りの方からも、「すごいキャストだね」っていう期待の声を聞くので、その中に自分も入れたことが嬉しくて。すごく緊張しますけど、楽しんで臨めるだろうなって思っています。

――これから始まる稽古に向けて楽しみな面、逆に不安な面はありますか？

松田　本当にひとりひとりの色が濃いというか、お芝居の中で、いつ爆弾をセットして爆破させるのか、リアルタイムで戦いが繰り広げられる現場だなって、「パラノイア★サーカス」のときに衝撃を受けて。お芝居ってこういうことなのかって感じることがすごくあって、その中でも自分が役者として存在していくためには覚悟を決めて臨まなきゃいけないし、心地いい緊張感がある関係性だと思っています。キャストの中では若造な方ですが、先輩方にもバチバチと自分から仕掛けていけたらと思っています。

――今、松田さんは「爆弾を仕掛けてくる」と表現しましたが、実は先にインタビューした中村優一さんも全く同じことを言っていました(笑)。

松田　爆弾というか、僕はそれを必殺技と呼んでいるんですが(笑)。劇団員の皆さんがひとりひとりキメ技を持っていて、劇団のファンの方もここが好きなんじゃないかな、って感じる魅力があります。

――毛利さんも、少年社中公演とほかカンパニーでの公演では、同じキャスト相手でも演出のやり方は変わってくるんでしょうか。

毛利　例えば2.5次元の作品では、より原作の世界へと向かっていけるアプローチを全員で探っていく作業になるんですが、ウチの公演ではなによりも僕が観たいものを作る。お客様が観たいものを探すというより、僕がこれを観たいと思って作り上げていくものが、最終的にはお客様にも満足していただける舞台になるんじゃないかと思っています。「自分がおいしいと思う素材を、自分好みの味付けで」というのが少年社中でのやり方です。

……インタビュー特集第3弾【松田岳さん×輝馬さん×毛利亘宏さん】編 Part.2はここまで。ついに特集も最終回となるPart.3では、松田さん＆輝馬さんが、毛利さん演出作での稽古場風景についてトーク！　輝馬さんが発見した、稽古場での毛利さんの姿による法則とは！？
またスマボでは、第1弾【矢崎広さん×中村優一さん×毛利亘宏さん】編、そして第2弾【相馬圭祐さん×毛利亘宏さん】編のインタビューも各3回に渡って掲載中、合わせて要チェックです！

少年社中がおくるサイエンス・ファンタジー、舞台『モマの火星探検記』は、東京公演が8月9日～13日に天王洲銀河劇場にて、続いて大阪公演が8月19日・20日にサンケイホールブリーゼでの上演です。チケット情報ほか、公演に関する詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

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