納谷健 from 劇団Patch インタビュー③「上京したらPatchメンバーに“東京に魂売った”と言われてます」

  • 2017-6-2

6月1日に開幕する舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜に小夜左文字(さよ さもんじ)として出演する納谷健(なや たける)さん。

関西版D-BOYSとしても知られる、関西発の劇団Patchのメンバーで、8月には舞台『煉獄に笑う』に八它烏一味の血気盛んな若者・百地一波(ももち いちは)として出演するなど、話題作が続く納谷さんに“舞台のこと”、“役者を目指すきっかけ”、“アクションについて”、“劇団Patchオーディションのこと”などを、たっぷり伺いました。

3回に渡りお届けするSPインタビュー、そのPart③は――

【“ありのままの自分”をさらけ出せば、ちゃんと見てくれるんだな……って】

劇団Patch所属、納谷健(なや たける)さん

劇団Patch所属、納谷健(なや たける)さん

――劇団Patchに所属するきっかけはオーディションですね。

納谷 はい。オーディション自体は中学校に入る前から受けていました。高校も演劇を専攻して、専門学校もタレント学科に進んだんですけど、全く受からなかったんですよね。その専門学校で先生に「もうちょい素直になればいいお芝居が出来るようになるよ」と言われたことで、考え方が変わりました。
自分で言うのもどうかと思うけど、僕は器用なので何でもそつなく出来るような人だったんですよ。でも、それだと結局「そこまで」になっちゃうんですよね。その点を先生に指摘され「カッコつけずに、心の思うがまま1回やってみなさい!」と言ってもらった後に受けたオーディションでは、一発ギャグをやりました。

――度胸ありますね!

納谷 まぁ、「素直に」ってことだったので(笑)。言葉でいろいろ説明するのが苦手だったので「自分が面白いと思う事でアピールしよう」と思い『鼻水がたれそうなピッチャー』っていうのをやったんです。一切しゃべらずに、鼻水をすする動きだけを繰り返しやって、投げた直後に鼻水ぬぐって「ぬぐうんかい!」みたいなシュールなギャグなんですけど(笑)。

――審査員の方々にはうけました?

納谷 大爆笑でした! 結局、オーディションは落ちてしまったのですが、オーディション後にはアドバイスをくださった先生に「今日のはすごく良かった」とほめていただき、何日か後にオーディション先から「やっぱり納谷くんを使いたい」と連絡をいただくことが出来たんです。自分でも手ごたえがあったものが結果につながったのは自信になりましたね。劇団Patchのオーディションでも、特技のダンスと一発ギャグを組み合わせて「猿から人間に進化する過程でセクシーなダンスを踊ります」とかいろいろ試して大爆笑だったので、「よし! 俺は絶対グランプリだ!」と思ったら、準グランプリで悔しかったです。

――これまで「ある程度の事は出来てしまう器用な納谷くん」でしたが、劇団Patchに入って鼻っ柱をポキッと折られるようなこともあったのでしょうか?

納谷 そんなこと“しか”なかったです(苦笑)。あと、デビューしてすぐに舞台『刀剣乱舞』という大きな仕事が決まって、価値のある経験がたくさん出来たことは自分にとって本当に大きかったですね。その一方で『刀剣乱舞』と劇団Patchの公演スケジュールがかぶっていたので、Patchの公演には出られず、劇団内で居心地が悪く感じることも……。みんなの目が怖くて、その時はずっと稽古場の端っこで膝を抱えていました。
そんな時に演出の末満さんに遠慮なくボコボコにやられて凹みましたね(苦笑)。「そうじゃない」「もっとこうして」「お前どうしたいんだ」って、すごく怒られたりもしましたけど、それによって芝居に向かう気持ちがより強まっていきましたし、劇団内の中の居心地の悪い時期も乗り越えて、仲間と前向きな話が出来るようになりました。
4月に上演されたPatch stage vol.10『羽生蓮太郎(はぶれんたろう)』には、ミュージカル『薄桜鬼』の大阪公演と東京公演の合間に日替わりで出演をしたんですけど、自分が辛い経験をしていた時に、メンバーもそれぞれいろいろあって、考えて、それでまた一丸となってこうやって舞台に上がれるっていうのは、一体感も強まりましたし、劇団Patchとしても誇れる作品になりました。

――そんな納谷さんですが、東京での仕事が多くなったこともあり、最近東京に引っ越しをしたのだとか。

納谷 はい。メンバーやファンの方には「魂売った」と言われています(苦笑)。まぁ関西人ならではの愛のある“いじり”なんですけどね。

――現在、劇団Patchでは『関西風味BOYS & 劇団Patch次世代スター発掘オーディション2017』を行っていますが、ご自身のオーディションの時の事は覚えていますか?

納谷 はい。最終オーディションに残った20数名は、熱血馬鹿、純粋にお芝居が好きな人、ノリで来たような人、群を抜いてイケメンな人、歌が上手い人……面白い人ばかりでしたね。でも、そこで臆することなく、自信を持って“ありのままの自分”を出せたら、多くの人の目に留まるチャンスも増えるはず。少しでも「オーディションを受けたい」と考えている人は、迷わずトライしてほしいです。
ダメだったとしても、これもひとつの“縁”。一緒に受けた仲間が声をかけてくれたり、また別のオーディションの話が来たり、そういったチャンスをつかめる場所でもあるんです。特にワタナベエンターテインメントっていう大きい事務所で、劇団Patchで演劇もしっかり学べる環境がすべてそろっているオーディションなので、もうチャンスしかない! 恥ずかしさや、周囲の目が気になる人も少なからずいると思いますし、僕自身もそういうので何個か見送ったオーディションも昔ありました。
でもね、人の目なんて気にしてチャンスを逃すなんてもったいない! 熱い闘志を燃やして“ありのままの自分”をさらけ出すことが出来れば、きっと……。迷っている方は、ぜひ勇気を出してチャレンジしてみてください。何も行動しないで悔やむより、思いきってぶつかっていった方が絶対にいいです。見てくれる人はちゃんと見てくれているはずだから。

――最近は「2.5次元の作品に出たい」という人も増えていますし、もしかしたら「納谷さんみたいになりたい」という人もオーディションを受けに来るかもしれないですね。

納谷 そう言ってもらえるのは嬉しいけれど、僕とキャラがかぶる人にはめっちゃ厳しくしますよ!(笑)

僕とキャラがかぶらない関西在住の役者志望の方、ご応募お待ちしています!

僕とキャラがかぶらない関西在住の役者志望の方、ご応募お待ちしています!

~インタビュー了~

※『関西風味BOYS & 劇団Patch次世代スター発掘オーディション2017』の受付は、6月30日(※必着)まで。

※舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜は6月1日に東京公演が開幕。その後、京都・福岡で公演が行われます。
8月~9月に東京と大阪で公演が行われる舞台『煉獄に笑う』は、6月18日にチケット一般発売となります。(※各先行で予定枚数に達した場合、一般発売では販売致しません。予めご了承願います)

※オーディション、公演の詳細・最新情報は、下記Informationから公式サイトをご確認ください。

(取材・文/近藤明子)

☆Information

■関西風味BOYS & 劇団Patch次世代スター発掘オーディション2017
【応募資格】
13歳~22歳までの関西圏出身、もしくは関西を盛り上げたい男子。
※特定の事務所・レコード会社・出版社に契約がないこと!
【応募期間】
2017年3月24日(金)~2017年6月30日(金)
※郵送の場合は必着
その他詳細は公式サイトよりチェック!
© WATANABE ENTERTAINMENT CO., LTD. All Rights Reserved.
《公式サイト》
http://www.west-patch.com/
《公式ブログ》
http://ameblo.jp/patch-west/
《公式Twitter》
@west_patch

■舞台『刀剣乱舞』 義伝 暁の独眼竜
【東京公演】
日程:6月1日~6月25日
場所:天王洲 銀河劇場
【京都公演】
日程:6月29日~7月2日
場所:京都劇場
【福岡公演】
日程:7月13日~7月14日
場所:福岡サンパレス ホテル&ホール
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
演出・脚本:末満健一
音楽:manzo テルジヨシザワ
出演:
三日月宗近:鈴木拡樹 山姥切国広:荒牧慶彦/
大倶利伽羅:猪野広樹 燭台切光忠:東啓介 太鼓鐘貞宗:橋本祥平 鶴丸国永:健人/
小夜左文字:納谷健 歌仙兼定:和田琢磨
©舞台『刀剣乱舞』製作委員会
《公式サイト》
http://www.marv.jp/special/toukenranbu/
《公式Twitter》
@stage_touken

■舞台『煉獄に笑う』
【東京公演】
日程:8月24日~9月3日 ※全14回
場所:サンシャイン劇場
【大阪公演】
日程:9月9日~9月10日 ※全4回
場所:森ノ宮ピロティホール
原作:「煉獄に笑う」唐々煙(掲載「月刊コミック ガーデン」/WEBコミック「MAGCOMI」)
脚本・演出:西田大輔
出演:
石田佐吉:鈴木拡樹
曇芭恋:崎山つばさ
曇阿国:前島亜美
百地海臣(八它烏):小野健斗
百地一波(八它烏):納谷 健
百地獅子丸(八它烏):碕 理人
百地鈴太郎(八它烏):林田航平
百地亜瑚(八它烏):釣本 南
百地桜花(八它烏):山下聖菜
羽柴秀吉:村田洋二郎
百地浯衛門(八它烏):平塚真介
百地秋水(八它烏):東 慶介
島 左近:中村誠治郎
百地(八它烏):吉野圭吾・角川裕明(Wキャスト)
SECRET CAST(後日発表)
【チケット販売】
一般発売:6月18日 10:00~ 各プレイガイドにて
※各先行で予定枚数に達した場合、一般発売では販売致しません。予めご了承願います。
© 舞台「煉獄に笑う」製作委員会
《公式サイト》
http://www.rengoku-stage.com/
《公式Twitter》
@rengokustage

■インターネットラジオ番組
Rakuten.FM『たけるのがんばらんど』
毎週月曜/24:00-24:30/Crimson FMにて無料配信中(※リピート放送あり)
アプリストアにて「Rakuten.FM」で検索。

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