2017-2-18

漫画家の萩尾望都さん原作、松本慎也さん、山本芳樹さんが主演を務めるスタジオライフ舞台『エッグ・スタンド』の上演に先駆けて、製作発表記者会見が行われました。

原作者の萩尾望都さんを囲んで、キャストが作品への想いを語りました。

『エッグ・スタンド』は第二次世界大戦中、ナチス占領下のパリを舞台として少年ラウル、キャバレーの踊り子ルイーズ、レジスタンスの青年マルシャンを中心に描く人間ドラマをダブルキャストで上演します。

原作者の萩尾望都さんは、印象的なタイトルについて「卵ってもともと壊れやすいものじゃないですか。世界全体が不安定なもので、ちゃんとエッグ・スタンドの上に乗せて守らないと壊れてしまう。そういう危機感があったんだと思う」と語っています。

さらに脚本・演出の倉田淳さんが「この作品は第二次世界大戦のナチス占領下のパリという状況にありながら、人間がどう生きていかなければいけないかという普遍が描かれている。真摯に、一言一言を大事に取り組ませていただこうと思います」と上演への熱い思いを述べたのに続いて、メインキャストが意気込みを語りました。

ラウル役（Noirチーム）の松本慎也さん

ラウル役（Noirチーム）の松本慎也さん
「上質なフランス映画に自分が入り込めたような感覚になる。登場人物たちの繊細な感情のやり取りを生身の僕たちが舞台で演じられるように、密な稽古をしています」
「萩尾先生が作った美しい台詞を舞台で口にできるのは役者として幸せなこと」

ラウル役（Rougeチーム）の山本芳樹さん

ラウル役（Rougeチーム）の山本芳樹さん
「萩尾先生の作品はスタジオライフの原点。その分大変で難しいこともあるが、ワクワクしながら取り組んでいる」
「初めて演じたのが『トーマの心臓』のユリスモール。役者としての僕を形成しているものの多くが、萩尾先生の作品との出会いにある」

ルイーズ役（Noirチーム）曽世海司さん

ルイーズ役（Noirチーム）曽世海司さん
「この作品を演じて、戦争で割を食うのは庶民だなということを感じた。ルイーズという若い女性の役をやらせていただくが、彼女が今生きているという瞬間を大事に演じたい」
「演じないとわからない気づきや奥行きがある」

ルイーズ役（Rougeチーム）久保優二さん

ルイーズ役（Rougeチーム）久保優二さん
「何一つ妥協することなく、自分の中にあるものをすべて絞り出しながら演じたい」
「萩尾先生の作品を演じると感情の幅がどんどん広くなる。今いる自分は萩尾先生の作品とスタジオライフのおかげ」

マルシャン役（Noirチーム）の岩﨑大さん

マルシャン役（Noirチーム）の岩﨑大さん
「マルシャンのような大人の男はほぼ初めてに近い役どころ。マルシャンが原作の中に描かれていない過去に何があったか模索しながら、少しずつ形になるように挑んでいます」
「萩尾先生の作品は役のしみこみ方が全然違う」

マルシャン役（Rougeチーム）の笠原浩夫さん

マルシャン役（Rougeチーム）の笠原浩夫さん
「稽古をやればやるほど、重さをひしひしと感じている。マルシャンとしてはその重さを現代に通じる身近なものとして感じていただけるようにしたい」
「『トーマの心臓』初演でオスカーを演じて、役者としての寿命が何年か伸びたかな（笑）。僕にとってはターニングポイントになった」

それぞれが役作りへの熱意や萩尾作品への特別な想いを語り、多くの報道陣が集まる熱気の中で記者会見は終了しました。

劇団スタジオライフ公演『エッグ・スタンド』は3月1日～20日新宿　シアターサンモール、3月24日～25日、大阪ABCホールにて上演されます。

東京公演は、シアターサンモールにて3/1開演！

■公演概要
東京公演：2017年3月1日(水)～20日(月・祝) シアターサンモール
大阪公演：3月24日(金)・25日(土) ABCホール
OSAKA SPECIAL EVENT： 3月26日(日)ABCホール
原作：萩尾望都（「エッグ・スタンド」小学館文庫「訪問者」収録）
脚本・演出：倉田淳
キャスト
ラウル：松本慎也 / 山本芳樹ルイーズ：曽世海司 / 久保優二マルシャン：岩﨑大 / 笠原浩夫　船戸慎士奥田努仲原裕之宇佐見輝澤井俊輝若林健吾田中俊裕千葉健玖江口翔平牛島祥太吉成奨人藤原啓児
チケット：各プレイガイドにて発売中