2016-7-30

舞台『真田十勇士』の製作発表会見が7月27日、東京・麹町の日本テレビで行われ、主演の中村勘九郎さんをはじめ、加藤和樹さん、加藤雅也さんら出演者総勢15名に加え、演出の堤幸彦さん、脚本のマキノノゾミさんが登壇しました。

脚本のマキノノゾミさん(前列左端)と演出の堤幸彦さん(前列右端)と主要キャスト15人が集結！

2014年1月の初演では、総観客数約8万人と大ヒットを記録。“真田イヤー”といわれる今年、初演からパワーアップした舞台だけではなく、舞台と同時期となる9月22日公開の【映画】、さらに7月には【小説】が発売。《舞台×映画×小説》という史上初の画期的なメディアミックスが実現するということで、上演前から話題を呼んでいます。

脚本はマキノノゾミさん、演出は堤幸彦さんがそれぞれ初演に引き続き担当し、堤さんは映画版の監督も務めます。舞台版は、前作ではハードなアクションシーンが続出しており、会見では堤さんから「出演される方々に一言申し上げます。大変です！身の安全は自分で確保してください」と過激な予告が飛び出し、出演する15名を動揺させます。

そんな15名の配役は以下のとおり。

中村勘九郎さん(猿飛佐助役)
加藤和樹さん(霧隠才蔵役)
篠田麻里子さん(火垂役)
高橋光臣さん(筧十蔵役)
村井良大さん(根津甚八、豊臣秀頼役 ※二役)
駿河太郎さん(三好清海役)
荒井敦史さん(三好伊三役)
栗山航さん(海野六郎役)
望月歩さん(真田大助役)
青木健さん(望月六郎役)
丸山敦史さん(由利鎌之助役)
石垣佑磨さん(仙九郎役)
山口馬木也さん(久々津壮介役)
加藤雅也さん(真田幸村役)
浅野ゆう子さん(淀殿役)

それぞれ作品に対する意気込みを語ってくれました。

猿飛佐助役の中村勘九郎さん

中村　再演はどうしても初演と比較しがちですけど、初演と比較する必要がないほど物凄いことになっています。キャストスタッフが不可能に挑み、成功させようという気持ちがあふれている舞台です。幸せを噛み締めながら大変な日々を送りたいと思います。大河を食う勢いで舞台や映画をやりますので、よろしくお願いします。

霧隠才蔵役の加藤和樹さん

加藤和樹　初演と映画では由利鎌之助を演じましたが、今回は霧隠才蔵を演じます。初演と比べものにならないほど新しい作品を作る勢いで「新・真田十勇士」を作るべく、霧隠才蔵を舞台上で精一杯生き抜きます。大変なのは重々承知していますが、間違いなく歴史を変える作品になると思います。

篠田　この舞台を話をいただいた時に即決で出演したいと話をして、今日マキノさんと堤監督から「大変だよ」と言われ、不安でたまらないですが、「大変だよ」「無理だよ」と言われるほど燃えるタイプなので、この3ヶ月間を絶対に乗り切ろうと思っています。この舞台が自分の「最後の仕事」だと思うくらいに頑張ります。是非見に来て下さい。

筧十蔵役の高橋光臣さん

高橋　初演の直前、急遽ゲイキャラに転向しまして。それが映画でも、そして再演でもゲイということで、皆さんお待ちかねのゲイです(笑)。今回はキャストも変わりまして、僕もどの人に恋心を抱くかわかりませんが、皆さん楽しんでいただけますように、僕も全力で頑張ります。

根津甚八＆豊臣秀頼の二役に挑む村井良大さん

村井　初演と映画では海野六郎をやらせていただきましたが、今回は役が変わるということで、最初は寂しい想いが強かったんですが、自分にとってのチャレンジだなと思っています。僕の中では新作の意気込みで、一から作り上げて公演が大成功するようにお力添えできればと思っています。

三好清海役の駿河太郎さん

駿河　初演から出演させていただいていますが、十勇士の中では最年長で、今年38歳になります。体が持つかなって(笑)。ただ作品としては舞台上で一緒にお芝居をしていて、こんなに飽きないメンツが揃って楽しい舞台は、今まで経験したことがありません。僕も初演を超えるようにお力添えをしますので、宜しくお願いします。

三好伊三役の荒井敦史さん

荒井　僕は映画版から参加させていただいています。台本では関西弁になっていて、大阪・兵庫公演ではイントネーション問題に向けて、兵庫出身で兄役の駿河さんに教えていただければと思っています。稽古が大変だということは小耳に挟んでいましたが、たくさん動きまくる作品はなかなかないことなので、精一杯頑張ります。

海野六郎役の栗山航さん

栗山　今回、村井さんから引き継いで六郎を演じます。今回初参戦なので、こういう辛い状況が待っているんだと思うと非常に怖いですが(苦笑)、一生懸命「真田十勇士の一人」として、誇りを持って精一杯やっていきたいです。

真田大助役の望月歩さん

望月　初舞台で緊張していますが、先輩方やスタッフの方々に迷惑を掛けないよう、精一杯頑張ります。人見知りの部分がありまして、再演が決まった時は、映画の時に共演させていただいた方と長い間過ごせるので嬉しかったです。

望月六郎役の青木健さん

青木　望月六郎という役は訛ってしゃべりますが、真田家譜代の家臣としての忠誠心や剣術指南役としての威厳や品格などを追及して、今回の再演ではもっと表現して、新しい望月六郎をお見せできればと思っています。前回はちょっとケガをしてしまったので、しっかり体力作りをして、立ち回りのスキルをUPして本番に臨みたいです。

由利鎌之助役の丸山敦史さん

丸山　出演が決まった時は、非常に嬉しく思いました。今回初参戦ということで、先代……、いや、初代の加藤和樹さんに負けないよう、そして十蔵さんの恋心を掴めるよう、精一杯自分の力を存分に発揮したいです。

仙九郎役の石垣佑磨さん

石垣　僕の役は、佐助、才蔵、火垂と同門で幼馴染みで、彼らをちょっと嫉妬しながら宿敵として戦っていく運命の男です。佐助や才蔵とは何度か戦うことが出来るので、前作以上に彼らを苦しめさせようと思うつもりで頑張ります。僕は敵役ですが、勘九郎さん筆頭に可愛がっていただいて、素晴らしいチームワークの役者が多いです。それをお客さんにたくさん伝えたいなと思っています。

山口　この初演が上演されている頃、もう一つの“真田十勇士”という舞台(※上川隆也主演作)に出演していて、まさか“こちら”の方にお世話になるとは夢にも思いませんでした。前回のメンバーから「裏切り者」とか叩かれましたが、「やるからには楽しんでこい！」というお墨付きをいただいたので、楽しもうとは思っています。このチームワークの良さにはちょっと鼻につきますが(笑)、早く皆さんと馴染んで空気を共有したいです。

加藤雅也　前回の舞台では壮大なプロジェクションマッピングを使いましたが、今回は映画の人物が出てくる「生3D」という新しいものに挑戦します。ステージも大きくなっていて、監督から「どんどん走ってください」と言われていますが、私も53歳なので、千秋楽まで修行僧のような生活をやって、かならず成功させたいです。

浅野　私は堤監督が大好きで、いつも「お掃除のオバサン役でもいいから出させて欲しい」と耳元で囁き続け、今回淀殿をゲットしました。この中では明らかに最高齢で、アクションシーンがあると言っていましたが、無理です(笑)。なので、おとなしく笑っていただけるパートを任せていただいて、あとは若い方たちに頑張っていただければと思っています。

再演が決まったときの率直な気持ちを聞かれた中村さんは「マジか!? と思いました。初演の時、監督に『これ映像化になりませんかね』と言ったら、本当に映画化が決まって、『おーやった！』と思ったら、再演がくっついちゃって……」と苦笑い。続けて加藤和樹さんも「再演が決まって嬉しかったんですが、役が変わると聞いて、『マジか!?』って」と、こちらは違う意味で驚いたとのこと。

さらにチームワークの良さの秘訣について、中村さんが「僕が“俺について来い”的なタイプではないので、みんなで笑いながらやっているからじゃないですかね。初演では稽古期間中にみんなで飲みに行ってたんですが、今回は午前中に稽古をして、夜は歌舞伎座に出演しているので……」と今回は飲みに行けないこと伝えようとした時に、堤さんから「歌舞伎座の公演終わりに来れば？」と横入り。これには中村さんも「じゃ飲みに参加だけします」と苦笑いでした。

舞台『真田十勇士』は9月11日の東京公演(新国立劇場中劇場)を皮切りに、10月8日からKAAT神奈川芸術劇場にて横浜公演、10月14日から兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて関西公演が行われます。現在前売りチケットは好評発売中。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

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