2016-6-3

舞台芸術集団地下空港による舞台『ポセイドンの牙』が、6月1日に東京・紀伊國屋ホールにて公演開幕を迎えました。藤原薫さん、原嶋元久さん、猪野広樹さん、平田雄也さん、佐野勇斗さん(M！LK)と注目のキャストで揃えた、水産高校に通う男子高校生”スイサンズ”の仲間たちが、滝川英治さん、兼崎健太郎さんら実力派俳優陣が演じる深海の神々たちと繰り広げるファンタジック・アドベンチャーの今作。初日ゲネプロでのステージ模様＆会見コメントをご紹介いたします。

水産男子たち、神、そして深海の戦士が三つ巴の戦いを繰り広げる冒険劇！

今作でも作・演出を務める伊藤靖朗さん主宰のもと、人間と社会の深層を見つめ、比喩的寓話と結び付けた物語をファンタジックなエンターテインメント作品として送り出している、舞台芸術集団地下空港の第16回公演として上演を迎えた『ポセイドンの牙』。今作では、架空の港町に暮らす水産高校の高校生5人組を主人公に、熱い友情やほのかな恋心なども交えながら、海と人間の共生への問題提議とともに、深海の神々との”黄金の釣針”をめぐるドタバタ劇を描いています。

【あらすじ】
ナカツ県の乙亀(オトガメ)市にある水産高校に通う陽気なバカ男子仲間・スイサンズたちはある日、自治体の資金難から母校がなんと防衛人材育成高校(男子校)へと変わる計画を聞く。海と女子と夢と女子を愛するスイサンズはそれを阻止するべく、乙亀市海外のスニオ岬の海底に沈むと伝わる「黄金の釣針」を手に入れようと画策。しかし期を同じくして、海底に沈む太古の神々がその「釣針」をめぐり動き出すのであった…。

【出演】
藤原薫　原嶋元久　猪野広樹　平田雄也　佐野勇斗(Ｍ！ＬＫ)　小槙まこ／田代絵麻(地下空港)　野田孝之輔(地下空港)　鎹さやか　野々目良子　竹岡常吉　大塚由祈子／兼崎健太郎　中村龍介　渡辺和貴　西丸優子／滝川英治　他

そんな今作へ、豪華キャストが集結！　それぞれ個性豊かな高校生”スイサンズ”の面々には、映画『告白』で注目を集めた期待の俳優・藤原薫さんほか、原嶋元久さん、猪野広樹さん、平田雄也さん、そして5人組ダンスボーカルユニット・M！LKのメンバーとしても活躍する佐野勇斗さんと、若手俳優陣がずらり。そして彼らを深海で迎える海の神々や、ある企みのもとに暗躍する大人には、滝川英治さん、兼崎健太郎さん、中村龍介さん、渡辺和貴さんと、迫力と貫禄たっぷりな実力派俳優たちが並びました。

■水産高校の仲間”スイサンズ”たち

スイサンズのリーダー格・須永宇宙期(すながそらき)役の藤原薫さん

煩悶するインテリことクリスチャンの道井磨多井(みちいまたい)役の原嶋元久さん

何よりも貝を愛する孤高の貝類オタク、葛先賢人(くずさきけんじん)役の猪野広樹さん

エロで頭がいっぱいな、生方英(なめかたすぐる)役の平田雄也さん

スイサンズのバカ筆頭、萩原安打尊(はぎわらあんだそん)役の佐野勇斗さん

■ほか主要キャラクター

スイサンズを深海へと誘った謎の海神、”ポセイドン？”役、滝川英治さん

ポセイドン？の宿敵にして弓矢の名手、深海の戦士・カルナ役の兼崎健太郎さん

カルナと行動を共にする、深海の使者・ドローナ役の中村龍介さん

土地を買い漁る外資系のエリート・岸部秀夫(きしべひでお)役の渡辺和貴さん

いよいよ迎えた公演初日、ゲネプロを終えた直後の初日会見にはキャスト総勢13名が登場。スイサンズの中心メンバーとして、主演・須永宇宙期(すながそらき)役を演じた藤原さんから「出演者17名全員で、全力でイメージして届けていきたいです」と挨拶し、役作りについても「宇宙期は何事にも一生懸命なキャラクターで、今作の中ではお母さんが病気にかかっているという僕がまだ体験したことのないできごとに直面していて、その姿を演じるのにどう気持ちを作っていくかを特に考えました」と話します。

スイサンズの仲間たちと、同級生・寅一知花(とらいちしるば)役の小槙まこさん(写真右端)の高校生チーム

教会の息子である道井磨多井(みちいまたい)役を演じる原嶋さんも、「僕はクリスチャンの役柄で、聖書になぞらえたセリフでは普段使わない言葉も多かったので、そのカタカナ言葉を意味から理解して、自分の言葉にするのに苦労しました」と話し、”孤高の貝類オタク”という葛先賢人(くずさきけんじん)役を演じた猪野さんも「ただの貝類オタクではなくて、”孤高”ってなんだと悩みました」と、それぞれ個性的なキャラクターの役作りに苦労した点、気を付けた点を挙げていきます。

そんな中、記者から「スイサンズのメンバーは、”陽気でモテないバカ5人組”という役柄で、実際のみなさんとは反対のキャラクターだと思いますが…」と言われ、すかさず猪野さんが「そうですね！」と入って会場を笑わせてくれる場面も。それぞれのコメントにツッコミを入れながらも、スイサンズを演じた5人のキャストたちがわいわいと話す姿は、まさに男子高校生の仲間の姿そのものです。

対して、海の神を演じる滝川さんは、「この作品には地球温暖化や水質汚染など深いテーマが込められていて、キャスト自身がそういった深いところを理解して、一言一句込められたメッセージを届けていきたいと思っています」と今作のメッセージについてコメント。その一方、「劇中で高校生たちから”おっさん”扱いされる場面もあって、そういう年になったんだなと(笑)。若い彼らのアツさに刺激を受けながら、年長組の僕たちも切磋琢磨していきたいと思います」と、藤原さんらの元気な姿に笑顔を見せました。

迫力あふれる佇まいで、海の神々＆戦士たちを演じる先輩キャストたち

舞台芸術集団地下空港第16回公演『ポセイドンの牙』は、6月5日まで紀伊國屋ホールにて上演中です。公演詳細、チケット情報はInformationから公式サイトをチェックしてください。若き俳優陣がスイサンズとしてみせる熱い絆、そして貫禄で魅せる先輩俳優陣の迫力、先の読めない展開でつづられるドタバタストーリーと見どころたっぷりの今作をお見逃しなく！

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