2016-5-15

青木玄徳さんが主演する映画『闇金ドッグス3』が、5月21日より新宿バルト9一週間限定他、全国公開！

■STORY
元ホストの須藤司(青木玄徳)は、ラストファイナンスの社長・安藤忠臣(山田裕貴)に雇われている。
女の扱いには絶大な自信を持つ須藤は、ウィーメンダイヤルという女性専用の金融システムを作り、男の武器を駆使しながら、次々に女の債務者を増やしている。
債務者の中には、アイドルの夢を諦めきれず路上ライブでひっそりと活動を続けるえりな(冨手麻妙)や、子供をプロダクションに所属させ、成功を収めるまで負債を続けながら生活をしているステージママの聖子(MEGUMI)がいた。
ある日、聖子の子供が大きなCMに出演が決まるも、ギャラが上がるどころか逆にレッスン料を事務所に請求されてしまう。プロダクションの社長・沢村(津田寛治)は、以前えりなを陥れた極悪人だという事が分かり……。

主役の須藤司を演じるのは、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン青学vs氷帝の跡部景吾役で俳優デビュー。その後『仮面ライダー鎧武／ガイム』戦極凌馬役、『牙狼＜GARO＞～闇を照らす者～』楠神哀空吏役などで注目を集め、今秋上演の舞台・もののふシリーズ第二弾『瞑るおおかみ黒き鴨』に斎藤一役で主演する青木玄徳さん。
須藤役への想いや、共演者とのエピソード、撮影裏話など、2回に渡って語っていただきました。

そのPart②は――

「尊敬できる先輩、共演者、スタッフに支えられて頑張れました」と青木さん

【過酷な撮影も、波岡さんの嬉しい”つぶやき”で一気にテンションが上がりました！】

――撮影中、一番印象的なことってなんですか？

青木　いっぱいありますが、やっぱり波岡一喜さんと仕事ができたことかな。『仮面ライダー鎧武』以来の共演だったんですけど、とあるシーンの本番直前に、目の前の波岡さんが「青木とこういうふうに仕事できるのうれしいわぁ」って突然つぶやいて……。それ聞いて俺、めっちゃテンションあがりました！
その日はすごく寒い、霙(ミゾレ)まじりの天気の中で撮影をしていたんですよ。しかも顔につけた血糊が凍ってるんじゃないかってくらい冷たくて、顔の感覚がなくて歯が勝手にガチガチ鳴るくらい震えていたところに、ふいにそういうことを言われて「これはちょっと俺、やるしかないな！」って気合いが入りました。

――他の共演者の方たちとのエピソードも聞かせていただけますか？

青木　津田寛治さんとは『牙狼＜GARO＞』で共演させていただいているんですけど、津田さんの芝居はいつも見入ってしまいますね。今回も部下をファイルでぶん殴るシーンで、ファイルが壊れるまでぶん殴ってましたからね(笑)。

悪徳芸能プロダクションに乗り込み、社長の沢村(津田寛治)と直接対決！

――それは、撮影でよく使われる”割れやすいビール瓶”みたいな小道具ではなく？

青木　普通の市販のファイルです。それが割れるまで殴るんですからスゴイですよね。

――津田さんは狂気じみた役をやらせたら、めちゃめちゃハマりますね。

青木　あと『1』にも出演していた元アイドル・えりな役の冨手麻妙さんとのシーンも、セリフのテンポ感が心地よくて、自然と感情を込めることができました。
MEGUMIさんはクランクイン前の読み合せ稽古の段階から、すでに”あの感じ”を漂わせていて圧倒されました。でもカメラが回っていないところでは、すごく優しい気さくな”お姉ちゃん”で、俺のくだらない下ネタにも笑ってくれて……。

――こらこら！　女優さん相手に下ネタって！

青木　すごくいい人だったんで、つい(笑)。ハードな現場ではあったけれど、尊敬できる先輩方や相性のいい共演者、信頼できるスタッフの皆さんに支えられて、頑張ることができました。とてもありがたい経験をさせていただけたと思います。

――昨年から『1』『2』『3』と上映された『闇金ドッグス』ですが、今後シリーズ化されるのかが気になるところです。

青木　まだ波岡さん演じる塩田の”ひまわり金融”から100万円を回収していないので、そうなると忠臣vs塩田の直接対決っていうのも、十分あり得る展開かもしれないですね。

筋を通すために塩田(波岡一喜)のもとに向かった須藤は商売道具の顔をボコボコにされてしまうが……

――あの二人は、そんな簡単に決着つかないと思いますよ？　バチバチでしたから。

青木　そうですよね。波岡さんはメイキングの撮影で「次回作もぜひ出演お願いします！」って言われて「やらへん、やらへん」なんて言っていましたけど、きっと出てくれると信じています(笑)。

――山田さんはインタビューで「ラストファイナンスを尋ねてくるお客さんの数だけドラマがあるから、いくらでも話が広がる」と言ってました。

調子にのった須藤は「ラストファイナンスをデカくする」と言い始める

青木　そういえば先日、『闇金ドッグス2』の初日舞台あいさつで久しぶりに監督と山田くんと波岡さんと顔を合わせる機会があったんですが、本当かどうかわからないけど山田くんは「シリーズ『31』までやる！」って言っていましたね(笑)。
「それって『年金ドッグス』になっちゃうんじゃない？(笑)」って話を楽屋でしていたんですけど、よくよく考えたら”お金を借りに来る人たちのドラマ”をシリーズ化するっていうのも、どうなんでしょうね？
冷静に考えるとフィクションとはいえ、すごく怖いテーマを扱ったドラマだと思います。だから本当は、ポップに描いていいものではないと思うんですよ。映画はフィクションではあるけれど、この作品に関してはある種の反面教師として「こんな”闇”には落ちないぞ」という気持ちで、心して観ていただけたらと思います。

～了～

映画『闇金ドッグス3』は、5月21日より新宿バルト9一週間限定他、順次全国公開される予定です。

(取材・文／近藤明子)