2016-5-13

砂岡事務所プロデュース公演、四世鶴屋南北作傑作歌舞伎狂言『絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)』が、5月11日に東京・池袋あうるすぽっとで公演開幕を迎えました。
桑野晃輔さん、鳥越裕貴さんら舞台・映像と活躍する砂岡事務所所属の若手俳優陣に加え、劇団ひまわりからミュージカル『刀剣乱舞』加州清光役で大注目の佐藤流司さん、また客演に多くの舞台・映画で活躍する俳優・板垣雄亮さんも加わり、悪人・女役・善人と、ひとり複数役の演じ分けで挑む古典劇のステージ模様をご紹介します。

悪役・左枝大学之助ほか、女役のうんざりお松、善人の孫七と3役を演じる桑野晃輔さん

立場の太平次、多賀俊行、そして女役のおわたを演じる鳥越裕貴さん

高橋弥十郎(合法)を演じる佐藤流司さんは、舞台を演出するドラム演奏も担当

女役のお亀ほか、悪役・松浦玄蕃などを演じる小野一貴さん

小野さん演じるお亀と恋仲の道具屋与兵衛などを演じる井之脇海さん

江戸時代後期の歌舞伎狂言作者・四世鶴屋南北による、仇討ちをテーマに描いた傑作歌舞伎狂言を、桑野晃輔さん、鳥越裕貴さん、佐藤流司さん、小野一貴さん、井之脇海さんと多くの舞台・映像で活躍する期待の若手俳優陣を揃え、さらに芝居を引き締める存在として板垣雄亮さんを客演に迎え、約2時間の脚本へと濃縮して舞台化に挑む今作。脚本は花組芝居の加納幸和さん、そして演出は劇団鹿殺しの丸尾丸一郎さんが担当という、演劇界が誇る異色の顔合わせが実現しました。

男と女・善と悪、一人複数役の演じ分けにて、舞台上で複雑に行きかう多くの登場人物たちを群像劇人のように描き出す今作。なんと舞台上では、物語の本編が進行していく裏に、本来は楽屋に用意される役者たちの鏡前が置かれており、着物やカツラ、小物を身に着けその役柄が切り替わっていく姿も垣間見える仕掛けとなっています。

高橋瀬左衛門を演じる板垣雄亮さん(写真左端)は、弥十郎の妻・皐月なども演じます

悪女・お松をどこかチャーミングに演じる桑野さん(写真左)の演じ分けにも注目

終盤での佐藤さん演じる弥十郎の大立回り、そして見得を切る姿は大きな見どころ

【キャスト】
桑野晃輔
鳥越裕貴
佐藤流司(劇団ひまわり)
小野一貴
井之脇海
板垣雄亮(ジェイクリップ)

大川敦司(劇団ひまわり)
土屋神葉(劇団ひまわり)
宮下浩行(劇団ひまわり)
中島幸一(劇団ひまわり)

【あらすじ】
大名多賀百万石の分家にあたる左枝大学之助は、本家横領を企みお家の「重宝・霊亀の香炉」を盗み取る。
悪事を重ねる大学之助を諌めた本家の重臣高橋瀬左衛門をも騙し討ちにし、駆け付けた瀬左衛門の弟弥十郎にも平然と嘘を語り罪を逃れる。
しかし、大学之助の様子に弥十郎は兄の死に不審を抱く。
そんな折、ふとしたことで「霊亀の香炉」が、瀬左衛門の実弟・道具屋与兵衛の手に入る。
大学之助配下の太平次は、蛇遣いのうんざりお松の力を借りて香炉を奪い取ろうとする。
しかし企みは失敗、太平次は毒酒で道具屋の女将を殺し金を奪い、さらにはつきまとうお松も煩わしくなり手にかける。
その後も次々と関わる者を手にかけてゆく大学之助と太平次、そして仇討を果たすべく追う弥十郎と与兵衛兄弟の行く末は・・・。

四世鶴屋南北作傑作歌舞伎狂言『絵本合法衢』は、5月15日まで東京・池袋あうるすぽっとに好評上演中。公演チケットは当日券が毎公演販売予定とのこと、ほか詳細はInformationから公式サイトをご確認ください。若手実力派俳優陣が個性あふれる制作陣との出会いで作り上げる今作、お見逃しなく！

(c)since 2001 Himawari Theatre Group Inc.

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