- 2016-4-22
舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東京公演が、4月21日より東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕しました。
累計100万部を突破した日本を代表するミステリー作家・東野圭吾さんの同名小説が原作で、2013年に演劇集団「キャラメルボックス」によって舞台化。3年ぶりとなる再演では、キャラメルボックス代表で今作でも脚本・演出を務めた成井豊さんが、劇団の枠を取り払い、それぞれの役に最も合う役者に出演をオファーした「プロデュース公演」としての上演とのこと。
廃屋になっているナミヤ雑貨店に逃げ込んだ、施設育ちのコソ泥3人組。誰も住んでいないのに、何故かシャッターの郵便口から悩み相談が書いてある手紙が舞い込む。つい出来心で悩み事に返事を書いて、牛乳箱に入れたら、すぐに回答の手紙が届く。疑問を持った3人が調べると、33年前から届いている手紙だとわかる……。
コソ泥3人組を演じるのは、桐生敦也役に初演に引き続きキャラメルボックスの多田直人さん、太田翔人役に「仮面ライダー鎧武」の松田凌さん、伊勢崎幸平役に「タンブリング」の鮎川太陽さん、さらには舞台「弱虫ペダル」の鯨井康介さんや、ドラマ「相棒」の川原和久さんといった個性派俳優が出演。
ゲネプロ直後に行われた囲み会見には、多田さん、松田さん、鮎川さん、川原さん、成井さんが出席。それぞれ意気込みやアピールポイントなどを語ってくれました。
多田 いつも劇団でやっているお客様以外に、いろんなところからいらっしゃると思うお客様との出会いが、今から楽しみです。初演は劇団公演でやりましたが、再演にあたって演出やキャストなど変えた部分があるからこそ、初演をご覧になった方には再演を見ていただいて、初演とに違いを注目してほしいと思います。
松田 ついにこの日が来たなというのが率直な感想です。いち早く、ご来場していただける皆さんに届けたいなと思う、その一心です。この作品はヒューマンドラマな部分も入っていると実は思っていて、ファンタジーな出来事が起きますが、その先にある物語というのは凄くリアリティーがあって、お客様一人一人に違った形で心に刺さっていくと思いますので、そのリアリティーな部分を見ていただきたいです。
鮎川 二ヶ月の間、たくさんのキャストさんとスタッフさんとひとつの作品を作るために毎日精一杯やってきたことを今日初日を迎えるということで、ワクワクでもありドキドキでもあります。現在生きている人と、33年前に生きている人との手紙のやりとりをすることによって成長していき、一つ一つの点がやがて線としてつながる部分が見どころだと思います。
川原 あとはお客様に見ていただくだけなので、精一杯務めたいと思っています。最終的に全部がつながるラストシーンは注目してほしい部分です。
成井 タイムトラベルモノですが、人がトラベルするのではなく、手紙がトラベルするというかなり変わったお芝居で、ファンタジーでもあり、極めて現実的でもあり、ロマンチックな面もあればスリリングな面もある、非常に豊かな物語です。
ゲネプロ終えての感想は、成井さんは「うまくいったと思います。直前にパフォーマンスを変えたりして、ドキドキして見たんですが、ほぼこのまま初日に行けるんじゃないかなと思いましたし、演出家として楽しませていただきました」とのお褒めの言葉に、キャスト陣は安どの表情を見せ、多田さんは「演出家の成井さんがそう言っていただけるなら、自信持って初日を迎えられそうです」と満面の笑みで答えていました。
ナミヤ雑貨店に悩み相談の手紙を送るというストーリーに関連して、「もしナミヤ雑貨店に悩み相談をするとしたら、どんな内容の相談をする?」との質問に、多田さんが「どうやったらお芝居がうまくなれるか……」、鮎川さんが「自分が決めたことに対して、時間がないとかの理由で守れないことがあるので、どうすれば役割分担ができるのか……」、成井さんが「どうやったら締め切りが守れるか……」とそれぞれ仕事や日常生活に関することを答える中、松田さんは「『iPhone 5』から『iPhone 6』にいつ変更するか」とコメント。すると川原さんも「僕はガラケーからいつiPhoneにしようか」と松田さんに同調したかのような悩みに、他の登壇者も思わず笑みがこぼれます。
そんな川原さんとの共演について、同じ事務所に所属する多田さんは「見た目は怖そうですが、みんなが“兄貴”と慕うのは本当にその通りで、今回もたくさん美味しいごはんをおごっていただきましたし(笑)、稽古中でも達人のような佇まいで、浪矢雄治という役が川原さんでよかった」とコメントすると、松田さんも「川原さんがお芝居をしている時に、時計の秒針の音が聞こえるんです。これってみんなが集中して見ていて、空気を研ぎ澄まされているからだと思います。その空気感は自分には作れないので、素敵だなと思うし、憧れの役者さんですね」、そして鮎川さんも「後輩から見ても、匠の域に達していて、研ぎ澄まされたナイフのような鋭い部分もありながら、僕が筋トレ器具を持って帰る際に、「車だから乗っけてやるよ」と言って下さる、ほのかにやさしい部分も持ち合わせています」と川原さんを褒めちぎります。するとクールな川原さんが「よし! 今日は寿司食べに行くか!!」と笑顔で答える場面も。
また大阪公演が行われるシアターBRAVA!は、来月いっぱいで閉館することが決まっており、今作が舞台公演として最後を飾ることに。劇場の誕生から関わっていたという成井さんは「閉鎖は本当に淋しいです。一番の思い出は楽屋口のそばに大阪城があって、景色が最高で、小屋入りするのがあんなに気持ちいい劇場は他にはありません!」と残念な口調で語りつつも「その閉鎖にあたって私たちに声をかけてくれたのは本当に名誉なことで、一生の思い出になるように、精一杯やりたいなと思います。大阪に限らず、関西にお住まいの方は、私たちと[シアターBRAVA!]の最後の思い出を体験して欲しいです!」とPRしました。
舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は東京公演が5月1日まで。大阪公演が5月6日~8日にシアターBRAVA!にて上演。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。
☆Information
舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
(東京公演)
4月21日~5月1日 Zeppブルーシアター六本木
(大阪公演)
5月6日~5月8日 シアターBRAVA!
《公式サイト》
http://napposunited.com/namiya/
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