2016-4-17

梅田阿比の次世代ファンタジー漫画を原作とする舞台『クジラの子らは砂上に歌う』が4月14日に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoで開幕！
初演を前にゲネプロの模様が公開されました。

（写真左より）宮﨑理奈さん(SUPER☆GiRLS) 、山口大地さん、碕理人さん、赤澤燈さん、五十嵐麻朝さん、前島亜美さん(SUPER☆GiRLS)、佐伯大地さん、崎山つばささん、大野未来さん

砂が全てを覆いつくす世界を漂う巨大な漂泊船“泥クジラ”は、農園も工房も貯水池もあり、自給自足を行える浮島のような場所。そこで住人たちは感情を発動源とする情念動(サイミア)を使える「印(シルシ)」と呼ばれる短命の能力者と、能力を持たない長寿のリーダー的存在「無印(むいん)」がおり、513人が平和に暮らしていた。
「外界から閉ざされた“泥クジラ”で短い一生を終える」という運命を受け入れる主人公チャクロ(赤澤燈)たちが、ある日流れてきた「島」を探索中に、ひとりの少女(前島亜美)と出会ったことから時間が動き出す――。

劇場に入ってまず目に飛び込んでくるのは、一面に赤茶色の乾いた大地が広がる光景。
余計なものが何もないステージで、巨大なスクリーンに映し出される映像と、サイミア発動時の特殊効果や布を使って船などを表現するという、シンプルでありながら観る者の想像力をかき立てる演出に、いつしか物語の中にグイグイと引き込まれていきます。
平和な生活を突然襲う帝国の襲撃に、とまどいと絶望に落とされる人々。
その中にあって、主人公チャクロをはじめとする若い世代が、必死に生き抜こうと巨大な敵に抗う姿に心を打たれます。
またアクションシーンでは、オウニ(山口大地)vs団長(五十嵐麻朝)のスピーディーな殺陣や、アンサンブルの動きにも目を奪われます。

“生と死”“夢と希望”……過去にとらわれず自らの手で運命を切り開こうとする子供たちの、未来につなぐための戦いを、ぜひ目に焼き付けて！

ゲネプロの前にはフォトセッションが行われ、キャストを代表して赤澤燈さん、前島亜美さん(SUPER☆GiRLS)、山口大地さん、崎山つばささんから初日に向けてのコメントが語られました。コメント全文は以下のとおり。

【オウニ役・山口大地さん】
今回のこの“クジ砂”という作品はアニメ化されていませんので、お客様がキャラクターが動いたりしゃべっている姿が想像できないと思います。僕ら役者、演出の松崎史也さん、アンサンブル、スタッフが一緒にキャラクターに“命を吹き込み”、舞台上でそれぞれの生き様、それぞれの人生を具現化しているのがひとつの大きな見どころかなと思います。僕はいくつか原作ものの作品をやらせていただいたことがあるんですけれども、アンサンブルの皆と、キャストと、演出・制作の皆さん、こんなにも原作をみんなが愛しているという作品には出会ったことがないというくらい『クジラの子らは砂上に歌う』という作品をみんなが同じベクトルを向いて、愛してここまで作品を作ってきました。本当に一人でも多くの方にこの作品を知ってほしいという思いで本番を迎えようと思っておりますので、ぜひゲネプロも楽しんでいただきければと思います！

【スオウ役・崎山つばささん】
今回のこの舞台、僕は早くお客様に観てもらいたいという気持ちと、終わってほしくないという妙な矛盾を抱えてやっているんですけど……。この作品は役者として板の上に立っているな、生きているなという感覚がすごくあります。役者が体を使って表現できるもの、あとは布を船に見立てているシーンとかもあるんですけど、そういう布一つがいろいろなものに変わるのが“演劇って素敵だな”って思える見どころかなと思います。あとこの舞台は円盤化（＝DVD化）をしないので、ぜひマスコミの皆様、この素晴らしい方たちを（写真で）記録に残して頂ければなと思います。

【リコス役・前島亜美さん（SUPER☆GiRLS）】
私自身、日本で今とても盛り上がっている2.5次元の舞台というものに出演させて頂くことが本当に嬉しくて、始まる前からとてもワクワクしていました。実際に原作を読ませていただいて、稽古をして行く中で本当にこの“クジ砂”というものが心から大好きになって、好きだからこそ皆さんにも……もっとたくさんの方に“クジ砂”の良さを知っていただきたいと思って、カンパニーの皆さんと演出の松崎さんについていって毎日稽古を頑張ってきました。この作品は2.5次元ではありますが、すごく演劇らしくて、人の死だったり何のために生きるのか、何を守っていきたいのかとか、すごく考えさせられる作品です。松崎さんが稽古初日に「この作品は“過去の死への肯定”と“未来の死への否定”があって、死んでしまった人の記録や思いを背負って強く生きていく泥クジラの物語だ」という事をおっしゃっていて、それが私はすごく印象に残っていて……。本当に観てくださった方にも響く言葉がたくさんあると思うので、ぜひ“クジ砂”を皆さんに愛していただけるように頑張りたいと思います！

【チャクロ役・赤澤燈さん】
僕、雨男なんですよ(苦笑)。本当にここ最近出る舞台の初日がほとんど雨で……。でも、この『クジラの子らは砂上に歌う』という作品の泥クジラという船の人たちの中では、雨は恵みの雨で生活水として貴重な雨なんですね。それと上手く重なって、今日の雨が公演にとって“恵みの雨”になればいいなと思います。この作品の何か良いって、本当に人がいいんですよ。作品ももちろんいいんですけど、ここに集まっている人（キャスト）もそうだし、裏で今スタンバイしている人もそうだし、アンサンブルと呼ばれている人もいっぱいいるんですけど、一人一人が自立して同じ方向を向いて、1つの作品を作っていくっていうスタイルがすごくステキで……座長だから言うんじゃなくて、本当にステキな人が集まって、愛のある人が集まって、一生懸命な素敵なカンパニーです！　なので一人でも多くの方に観ていただきたいのはもちろん、広がって広がってこの『クジラの子らは砂上に歌う』という原作も、もっともっと知名度が上がって、広がって、つながっていけばいいのになと僕は思っているので、皆さんお力添えの方をよろしくお願い致します！

チャクロ役の赤澤燈さん

舞台『クジラの子らは砂上に歌う』は、4月19日までAiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。
上演後の「アフタートーク」、お見送りの「ハイタッチ」、開演前の舞台裏トークが聞ける「楽屋deトーク！」など、様々な企画の詳細はInfomationから公式サイトをチェックしてください。

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☆Information

舞台『クジラの子らは砂上に歌う』
日程:4月14日～4月19日
場所: AiiA 2.5 Theater Tokyo
原作:梅田阿比『クジラの子らは砂上に歌う』(秋田書店「月刊ミステリーボニータ」連載)
脚本・演出:松崎史也
出演：赤澤燈／前島亜美(SUPER☆GiRLS)／山口大地崎山つばさ碕理人佐伯大地／宮﨑理奈(SUPER☆GiRLS) 大野未来／五十嵐麻朝他

《公式サイト》
http://kuji-suna-stage.com/
《公式Twitter》
@kuji_sunaST