「生身の限界に挑戦するのが舞台の醍醐味!」舞台『戦国BASARA vs DMC』鈴木拡樹インタビュー③

  • 2015-7-23

今年7月21日にシリーズ10周年を迎える『戦国BASARA』が、全世界でシリーズ累計1400万本以上の売り上げを誇る人気ゲーム『Devil May Cry』と舞台で夢のコラボレーション!
『戦国BASARA』側のキャストは、伊達政宗役に山口大地さん、真田幸村役に松村龍之介さん、前田慶次役に伊阪達也さんなど、舞台版でおなじみのメンバーが集結。
対する『Devil May Cry』側のキャストには、ダンテ役に鈴木拡樹さん、ダンテの双子の兄バージル役に南羽翔平さん、そして舞台『戦国BASARA』を初演から支え、片倉小十郎役を長年演じ前回公演をもって卒業した吉田友一さんがプロトタイプ・ネロアンジェロ役で登場!

伝説の魔剣士の血を引く悪魔狩人(デビルハンター)・ダンテ役の鈴木拡樹さん

伝説の魔剣士の血を引く悪魔狩人(デビルハンター)・ダンテ役の鈴木拡樹さん

魅力的なキャラクターたちが入り乱れる今作への意気込みなど、ダンテ役の鈴木拡樹さんに3回にわたってお話を伺いました。

そのPart③は――

【ただ“似ている”だけで終わらせたくない。2.5次元舞台の難しさ、楽しさ、やりがいを実感!】

――あと気になるのは、舞台でダンテが“魔人化”するのかどうかなのですが?

鈴木 個人的にはやってみたいですけど、魔人化して倍速で動くとなると普段のスピードの方を押さえないといけないからスタイリッシュさがかすむし、それに合わせる対戦相手が大変かな。舞台『戦国BASARA』のキャストは速い殺陣に慣れているので、ある程度速くても大丈夫だと思うんですけど、ダンテのガンアクションは本当に速いですからね。
通常のガンアクションは“バーン!”って撃った後の反動を使って“間”を埋めるけれど、ダンテの銃は極端に反動が抑えられているから撃ち方が“タタタタタタ!”って速いので、この速度で飛んでくるであろう銃弾を刀でかわすのは芝居とはいえ大変ですからね。

――そこは、映像などの最新技術を使ってうまく演出できるのでは?

鈴木 でも、それをやりすぎてしまうと「だったら最初から映像でやればいいじゃん」って思っちゃうんですよね。やっぱり“生身でできる限界のところ”を狙うのが舞台として正しい姿かなと僕は思うし、そこにこだわりたいです。今回演出を担当される宇治川まさなりさんは「vs(バーサス)」作品の見せ方が上手な方なので、きっと手に汗握る演出を考えてくださると思います。

――稽古スタートに向けて、今は役について調べることも多いと思いますが、キャラクター設定や動きなどは主にゲームを参考に?

鈴木 ゲーム原作をもとにした舞台はゲームを参考にしていますが、『Devil May Cry』は以前アニメ化もされているのでアニメ版も観ました。「日本語でしゃべるダンテってどういう感じなんだろう?」と思って。まさか台本をいただいて全編英語のセリフってことはないと思いますけど、可能性は捨てきれないでしょ?(笑)

――確かに!(笑) 最近では、海外の方も楽しめるように字幕が映し出されるスコープをかけて観劇する舞台もありますからね。世界を見据えてとなると、『Devil May Cry』の登場人物のセリフが英語で、字幕で日本語が出る……なんてこともあるかも?

鈴木 本来なら、そうするのがいいと思いますけど、実際にそれで海外公演でやったら「ダンテの英語がたどたどしい」とかって言われちゃうんでしょうね(苦笑)。

――話はちょっと脱線しますけど、2.5次元舞台に多く出演されている鈴木さんならではの役へのアプローチ方法についても少し突っ込んだお話を聞ければと思うのですが。

鈴木 語れるほどのものがあるのかはわかりませんが、でも様々な作品に出させていただく度に新しい発見がありますね、いろいろ。

――例えばどんな?

鈴木 最近だと『弱虫ペダル』がそうだったんですけど、どこまで表現を誇張していいのかとか。その割合は作品によっても全然違いますし、お客さんの反応を見て「どこを狙うのが正しいのか」が本番の幕が明けてから分かることもあります。
一番残念なのは、お客様の感想がただ「似てる」という評価だけで終わってしまうこと。それって役の印象だけで作品のイメージが残ってないってことだと思うんですよね。逆に、「似てる」っていう評価が後からついてくるものが僕としてはベストだと思っています。

――お手紙をいただいて「○○に似ていて、とても良かったです」って書かれるよりは、例えば「舞台『戦国BASARA vs DMC』めちゃめちゃ楽しかったです。アクションとかもかっこよかったです。ダンテも似ていたと思います」みたいな?

鈴木 そうですね。感想のお手紙って忘れないように感じたものや伝えたいことから真っ先に文字にしてくれるものだと思うので。いただいたお手紙やコメントを読む度に「この作品、こういうふうにとらえられていたんだ」という反省や「もうちょっと、こういう部分を勝負しなきゃ」っていう新たな課題も見つかりますし、本当にありがたいなと思います。

――そのような課題を自分の中でフィードバックしていく感じですか? こういう言い方が正しいのかどうかわからないですけど、2.5次元の舞台っていわゆる“舞台役者です”っていう表現をストレートに身につけていったとしても、あの演技にはたどりつかないと思うんです。鈴木さんのようにキャラクターに対して真摯に向かい合って、作品を理解してくださる役者の努力があってこそ、今の2.5次元舞台の盛り上がりにつながっていると思うんですよ。

鈴木 原作の漫画やアニメがあって、そして舞台版があってみたいな形で、最近やっとひとつのジャンルとして認めてもらえたなというのは確かに感じますね。また、漫画、アニメ、舞台それぞれの作品に、ちゃんとそれぞれ応援してくださるファンがいてくれていると思うと、舞台化した意味があったのかなと嬉しく思います。

「カンパニーとしては“まとまり”つつ、2作品の世界観は適度にまざらず、バランスを大切に作っていけたら」

「カンパニーとしては“まとまり”つつ、2作品の世界観は適度にまざらず、バランスを大切に作っていけたら」

――最後に、公演に向けての意気込みをお願いします。

鈴木 取材を受ける中で、今回は今までになく特殊な作品だなって思います。なぜかというと舞台『戦国BASARA vs Devil May Cry』というひとつの座組のはずなのに、質問する記者さんたちも意図してなのか無意識なのか『戦国BASARA』チームと『Devil May Cry』チームに分けて質問をするし、僕らキャストも分けてしゃべっているのがなんだか面白いなって
。既に作品のテーマであるvs(ヴァーサス)な環境が作られつつあるのかなと感じていますね。多分「一緒に作り上げるぞ!」だけだと、それぞれの作品の世界観が中和されて薄まってしまうのかなと思うので、カンパニーとしては“まとまり”つつ、それぞれの世界観はしっかり描いて適度にまざらない部分は残して……そんなバランスを大切に作って行けたらいいな。ご来場いただける皆様、8月20日にAiiA 2.5 theater Tokyoで舞台の幕が開くのを楽しみにしていてください!

~了~

(取材・文/近藤明子)

■鈴木拡樹 出演動画はアプリで好評配信中↓■

☆Information

舞台『戦国BASARA vs Devil May Cry』
日程: 8月20日~8月30日
場所:AiiA 2.5 Theater Tokyo(アイア2.4シアタートーキョー)
構成・演出:宇治川まさなり
原作:CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ、「Devil May Cry」シリーズ)
出演
ダンテ:鈴木拡樹
伊達政宗:山口大地
バージル:南羽翔平
真田幸村:松村龍之介
前田慶次:伊阪達也
浅井長政:桜田航成
毛利元就:小谷嘉一
レディ:柴小聖
トリッシュ:階戸瑠李
明智光秀:谷口賢志
プロトタイプ・ネロアンジェロ:吉田友一
【チケット料金】
全席指定:7,500円(税込)
【公演に関するお問合せ】
サンライズプロモーション東京
0570-00-3337(全日10:00~18:00)
《公式サイト》
http://www.basara-st.com/
《公式Twitter》
@BASARA_st

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