2015-2-26

昨年9月27日から10月5日まで、東京・六本木にあるEX THEATER ROPPONGIにて上演された「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の第一弾、舞台『マルガリータ～戦国の天使たち～』のプレミアム上映会＆キャストによるトークイベントが、2月6日ユナイテッド・シネマ豊洲にて開催されました。キャストトークには細貝圭さん、鈴木拡樹さん、井深克彦さん、染谷俊之さんが登壇。

天正遣欧少年使節風のポーズを決める4人

トークイベントでは、あまりに大きいスクリーンにキャストのみなさんが驚く場面も見られたり、公演が終わってからの4ヶ月間何していたのかなど、会場はアットホームな雰囲気で包まれていました。イベントが終了と同時に囲み取材が行われ、キャストがそれぞれコメントしました。

千々石ミゲル役の細貝圭さん

――公演から4か月経って改めて感じたことは？

細貝圭　今もこうして作品に携われてその当時のこと思い出しますし、そういった意味で自分の中でかけがえのない作品になっているんだなって再認しますね。

中浦ジュリアン役の鈴木拡樹さん

鈴木拡樹　改めてトークショーやってみて、この作品をこの上映会で初めて見たって方もいらっしゃったんです。全員の顔を拝見できたわけではないですけど、その顔に少し希望的なオーラを感じることが出来たので、心に響いた作品になったのではないかと思います。
これをきっかけに興味持って、いただいていろいろ調べていってもらえると、サブタイトルが「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」なので、そういう役に立てればいいなと改めて思いました。今後も続けていきたいです。

井深克彦　僕は、お芝居として作品の中で一人の人生を演じるということについて、この作品を通して、とても重いことだし大きいことだなって認識する機会になった作品だと思うので、どの現場に行っても、どの作品でも今後もその重みを忘れないで、演じていきたいなと思っています。

染谷俊之　僕もちょっと井深くんとかぶってしまうんですけど、長崎まで行って、実際にいた人物を学ばせていただきました。
僕は原マルチノという役を演じさせていただいたんですけど、実際にいた人物なので、演じるにあたって失礼にあたってはいけないと思うし、本当に役作りを一生懸命やりました。
それって、全部の作品に言えることだなって思って、この『マルガリータ～戦国の天使たち～』のことを思い出して役作りしなきゃと、気持ちの部分で変わりました。

――実際みなさん長崎に行かれてどう思われましたか？

細貝　やっぱり、歴史上実在した方で荒波の人生を送った方なので、尊敬しつつ、とにかく失礼がないようにしました。
実際お墓にも行かせていただいたので、ご挨拶もさせてもらったんですけど、その時も身が引き締まる思いでしたね。名前を汚してはいけないというのが絶対的にありました。そして、彼らがやってきた出来事を少しでも多くみなさんに伝えようと思いました。

鈴木　長崎に行ってみて、長崎って当時の風景が残っている部分も多いんじゃないかと思ったんですよ。この景色をジュリアンたちも見てたのかなって思うと、さらに役に近づけた気もします。
その中でも、長崎に行ったことで一番大きかったことは、日本二十六聖人記念館の宮田さんにという方に会ってジュリアンの考え方などを説明してもらえたことですね。僕も事前に「中浦ジュリアンってどういう人なんだろう」って触り程度は調べていっていたので、自分の考え方と教えてもらったことを組み合わせて今回も役を作れたのは嬉しいです。
長年、天正遣欧少年使節について調べている方なので、そういう方のお話を聞けたっていうのはすごく大きな助けになりました。

伊東マンショ役の井深克彦さん

井深　長崎に学習旅行に行かせていただいたり、本当にこの天正遣欧少年使節4人が、世界中を旅してできた信頼感みたいなものを持って、作品に取り組むこともできたのでそれはがとてもよかったなと思います。

染谷　長崎に行かせていただいて、長崎の空気とか、実際に4人がここを通ったんじゃないか、ここを船で渡ったんじゃないかとか、そういうことを考えながら旅をするのが楽しかったです。一番印象に残っているのは、西坂公園の階段を上がって殉教した二十六聖人の像がバーっと並んでいたところに行った瞬間、空気が変わったのが分かったんですよ。それを肌で感じて、これは絶対にしっかりやらないと4人に申し訳ないと、身が引き締まりました。

　原マルチノ役の染谷俊之さん

――稽古の後よくもんじゃ焼きに行ったとトークショーでもお話していましたが、どんな話をしていましたか。

細貝　舞台を作っていく中でいろんな意見が出て、他の現場では僕の中でここまでヒートアップする現場って意外とないなっていう展開もあったので、そういう意味ではぶつかり合うことが出来てよかったなと思います。特に今回ってキャストの年齢差が大きい中で、みんな対等になって話せていたのが本当に良かったんじゃないかなって思います。

鈴木　本当にアンサンブル、ダンサー関係なく、板に立ってる役者っていう感覚でみんなやっていたので、なおさらみんないいチームワークが、もんじゃ焼きによって生まれたんじゃないかと思います(笑)。

舞台から4か月間のこと、そして長崎での思い出を熱くトーク

――みなさんにメッセージをお願いします。

細貝　この作品が「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」なので、少しでも知ってほしいのはもちろんなんですが、特に今回は天正遣欧少年使節というのは、あまり教科書にも描かれていない部分なので、そこをちょっとでも見ていただけたら、こんな人たちが日本に実在していたんだって、わかりやすく感じてもらえると思います。
それと同時に、人間の感情が渦巻くすごい人生を歩んできた人たちのドラマを知っていただけたらなと思います。

プレミア上映会はどの会場も満員の盛況で、今後の「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の展開に期待が高まります。

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