中村誠治郎&神里優希&佐伯亮「目でお客様をドキッとさせたい」ドラマティック・レビュー「うたかたのオペラ」開幕直前SPインタビュー【前編】1/13~23に東京・六行会ホールにて上演

  • 2022-1-3

ドラマティック・レビュー「うたかたのオペラ」が、2022年1月13日より東京・六行会ホールにて上演されます。

本作は主演に元宝塚歌劇団星組トップスターの北翔海莉(ほくしょう かいり)さんを迎え、加藤和彦氏&安井かずみ氏による80年代ポストモダンの伝説的アルバム「うたかたのオペラ」をベースに、横内謙介脚本で舞台化。戦時中の満州を思わせるかりそめの都に建つレビュー小屋「シャトー ド レーヴ」を舞台に、歌と踊りを織り交ぜながらミステリアスな夢物語を描きます。

スマートボーイズでは出演者陣の中から、中村誠治郎さん、神里優希さん、佐伯亮さんを直撃! 稽古期間に入る前の3名に、作品への意気込みや役どころについて前後編の2回に渡り語っていただきました。今回は、その前編をお届けします!

【STORY】
戦時中の満洲を思わせるかりそめの都の妖しげな裏通りに建つレビュー小屋「シャトー ド レーヴ」。
そこでは美しき歌姫メイファを中心に華やかなレビューが、夜ごと繰り広げられていた。一座には道化のドクトル・ケスラーをはじめ、ひと癖もふた癖もある座員たちが顔を揃える。
ある夜、そこへ一人の脱走兵が逃げ込んでくる――
すべてはうたかた、うたかたの中の夢物語……

_MG_1965_R

■中村誠治郎さん×神里優希さん×佐伯 亮さんインタビュー【前編】
――今作は2009年に大阪松竹座で初演、2010年に東京・日本青年館で再演して以来、約12年ぶりに上演されます。これまでメイファ役を紫吹淳さん、ドクトル・ケスラー=アマカスを川﨑麻世さん、舘形比呂一さんが演じてきた名作ですが、出演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

中村 率直になぜ俺? って思いました。どう考えてもダンスと歌が多いなと思って……なぜ俺? って思いました。

神里 2回、言いましたね(笑)。

中村 本当の率直な感想。以前、僕がやっていたミュージカルを見ていただいて、オファーしてくださったそうです。前回の映像を見させていただいて、さらに、なんで? って(笑)。でも僕にオファーをしてくださったっていうことは、僕に何か可能性を見出してくれたんだなと、とにかく感謝しています。怖いですけど。

――中村さんのお芝居が、今作ならではの見どころに繋がることを期待しております!

中村 僕、自分で言うのもなんですけど、殺陣はうまいんですよ。

佐伯 それはそうですよ!

中村 それでダンスもできると思われていたら困るなと思ったんで、最初にオファーしていただいた段階で、「ダンスはできませんよ!」とは言っておきました(笑)。それを踏まえてオファーしてくださったので、一生懸命やらせていただきます!

神里 僕はまずセリフの量に驚いて……。今回は狂言回し的な役割も担うということで、僕に務まるのか不安もあるんですけど、今は楽しみのほうが大きいです。お話をいただいたとき以上に、期待に応えられるように頑張ろうって思っています。

ドクトル・ケスラー=アマカス役/中村誠治郎さん

ドクトル・ケスラー=アマカス役/中村誠治郎さん

宗一役/神里優希さん

宗一役/神里優希さん

武志役/佐伯亮さん

武志役/佐伯亮さん

――神里さんが演じる宗一は、観客に状況を伝える説明的なセリフも多いかと思います。

神里 そうですね。めちゃくちゃそういうセリフがあってビックリしました! こんなにしゃべることって、あんまりなかったので。証言台で裁判官に向かって話しながら、同時にお客様にも伝えなきゃいけないのは難しいと思いますが、頑張って務めたいと思います!

佐伯 僕は純粋に嬉しかったというのが最初にあります。今回の時代背景は架空の設定ではあるんですけど、こういった時代ものと言いますか、戦時中が舞台の作品に出てみたい気持ちがすごくあったので、より嬉しかったです。

――お三方それぞれの役柄についても教えていただけますでしょうか?

中村 僕の役のケスラーはレビュー小屋の支配人で、影の支配者のアマカスでもあります。同じ人間だけど、役名が違うということがそうであるように、演じる上で性格も変えていきたいなと思っています。無邪気で陽のケスラーと、怖さが漂う陰のアマカスを、目だけでも変えられるかなと。お客様をドキッとさせたいですね!

神里 僕が演じる宗一は脱走兵で、逃げ込んだ先がレビュー小屋。複雑な気持ちを持ちながら小屋で座員として働くようになる役です。レビュー小屋にいる人達の生き様をしっかり目撃者として伝えていかなくてはいけない役目もあります。なので、お客様を物語の世界観に引き込めるようにしていきたいと思います。

佐伯 レビュー小屋の座員の一人、武志を演じます。弟キャラでみんなにかわいがられて愛されている印象があります。武志はここにしか居場所がないと言いますか、パフォーマンスすることを生きがいとしている人物です。作品の中で、武志はどちらかと言うと、“陽”の部分を担っていて、逆に宗一は“陰”のイメージ。僕を含めた座員が出るシーンは明るく楽しく見ていただいて。作品のコントラストをつけていけたら……と考えています! 座組の中で最年少なので、誠治郎さんにいっぱい甘えようと思います(笑)。

――前作より演劇色を強めた演出になるとのことですが、とはいえ歌やダンスもポイントになってくるかと思います。先ほど中村さんは、ダンスは苦手とおっしゃっていましたが、神里さんと佐伯さんはいかがですか?

佐伯 自信を持って「歌、ダンスできます!」とは……(笑)。でも、必死についていきたいです。自分の役割的にも座員の一員として宗一を引っ張っていく役ですけど、稽古の段階では逆に色々教えていただくことが多いかもしれないです。

神里 いやいや!

佐伯 舞台上では、逆転したところをお見せできるように一生懸命、稽古を頑張っていきたいと思います。過去の映像を見せてもらったんですけど、不安になりますよね(笑)。

中村 (しみじみと)不安だねぇ……本当に。

佐伯 大丈夫ですか!?(笑) 兄さん!
中村 最近の子って、みんなダンスできるじゃん? だって授業にダンスがあるんでしょ。学生の頃、あった?

神里 いや、なかったです!

佐伯 僕は……まぁ高校はあったかな。

神里 へぇ~!

中村 僕の時代にはありえない、ありえない! 山笠(※福岡県を代表するお祭りの1つ)くらいだよ。

神里 (笑)。僕が演じる宗一は、最初はダンスに慣れてない役でもあるので、そこが逆に難しい部分でもあるなと思いつつ。でも、引っ張っていただいて……(佐伯さんのほうをチラ見)。

佐伯 いや、稽古のときは本当にご迷惑をおかけすると思います(笑)。

_MG_1982_R

――今回は楽曲も20曲以上で、浅草オペラや戦時歌謡なども織り込まれている部分も見どころかと思います。

神里 そうですね。今まで歌ってこなかったジャンルなので、勉強しながらやっていきたいです。聞いていると、けっこう癖になって耳に残る曲も多くて、お客様にもそんな風に思ってもらえたら嬉しいですね。

中村 僕はもう、いわゆるミュージカルっぽい歌い方というのができないので、自分らしく歌えたらいいなと。お芝居をしながら、歌うという意識はせずに演じたいです。……ロックで歌います(笑)。

佐伯 僕はこんなにナンバーがある作品で歌ったことがないので、初挑戦。ドキドキです! あと豊富なジャンルを歌うので、不安もあり楽しみでもあります。稽古しながら、誠治郎さんがおっしゃっていた通り、お芝居をメインに、パフォーマンスとして歌を見せられたらと思います。

_MG_2046_R

前2024

前2006

――パフォーマンスといえば、レビュー小屋の歌姫・メイファを演じる北翔海莉さんの歌やダンスなども今作のキーポイントになるかと思います。中村さんは以前にも北翔さんと共演経験(「ミュージカル ふたり阿国」2019年3月上演)がありますが、北翔さんのお人柄についてお聞かせください!

中村 前回は「ふたり阿国」で夫婦役だったんですけど、北翔さんは本当に天才。生まれ持っての天才というより、めちゃくちゃ努力して今の神的な実力を身につけた方なんだろうなというのが、1回共演しただけでもわかりました。今回の作品のオファーを受けたときに不安もあったんですけど、この人が座長ならと思いました。(キャスティング時に)北翔さんも僕の名前を出してくださったみたいで。てことは、あの神が大丈夫だと言うなら、大丈夫!
北翔さんに名前を出していただけたことは、僕にとってすごく嬉しく、有り難く感じています。

――神的存在の北翔さんとまた稽古でお会いできるのが楽しみですね。
佐伯 どんな感じの方なんですか?

中村 ほわ~んとしてる。めちゃくちゃいい人! 超いい人! ただ稽古になると、パンッと変わる。カッコいいですよ。稽古入る前までは、「(裏声で北翔さんの声マネしつつ)あれ? お茶どこやったっけ~?」みたいな感じ。

――ちょっと抜けたところもあるんですね!

中村 抜けてますね。

神里 でも、芝居に入るとガラッと変わるんですね。その切り替わる瞬間を稽古場で見るのが楽しみです。

中村 北翔さんはお芝居が圧倒的にうまい!

佐伯 マジっすか!

中村 マジでヤバいよ。歌も。録音したもの流してない?ってくらいうまい。本当にビビるよ。

佐伯 勉強させていただきます!

【後編へ続く!】

ドラマティック・レビュー「うたかたのオペラ」は、2022年1月13~23日まで東京・六行会ホールで上演。チケット情報ほか、公演の詳細は下記のInformationより公式サイトをご確認ください。

☆Information

ドラマティック・レビュー「うたかたのオペラ」

作:横内 謙介
音楽:加藤 和彦
菅原道則演出より
演出・振付:KAZOO

【公演日程】2022年1月13日(木)~23日(日)(全15公演)
【劇場】六行会ホール(入場制限有)

【出演】
メイファ:北翔海莉、ドクトル・ケスラー=アマカス:中村誠治郎、宗一:神里優希、武志:佐伯亮、正吉:大隅勇太/すみれ:鳳翔大、さくら:宮川安利、あやめ:花陽みく/かん平:中仮屋光弥、軽太:市古怜治ほか

【チケット】S席 9,500円 A席 8,500円(全席指定・税込み)
【チケット取扱い】アーティストジャパン、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット

企画・製作:アーティストジャパン
お問い合わせ:アーティストジャパン 03-6820-3500 https://artistjapan.co.jp/

※政府・東京都のガイドラインに沿って新型コロナウィルス感染予防対策を行い、上演実施させていただきます。

≪公式サイト≫
https://artistjapan.co.jp/l_opera_fragile
≪公式Twitter≫
l_opera_fragile

関連記事

前の記事
次の記事

@sumabojp

ページ上部へ戻る