織部典成「愛のパワーってとんでもなくすごい力!」初主演映画『僕が君の耳になる』6/25公開直前SPインタビュー【後編】HANDSIGNとの意外な縁、ハイキューキャストとの手話エピソードも

  • 2021-6-20

演劇集団「劇団番町ボーイズ☆」とダンスボーカルグループ「銀河団 from 劇団番町ボーイズ☆」のメンバーで、演劇『ハイキュー!!』の山口忠役など俳優としても活躍する織部典成さんが、映画初主演を務める『僕が君の耳になる』が、6月25日より渋谷ヒューマントラストシネマをはじめ全国公開されます。

本作の原案は、YouTubeで1000万回以上再生を突破してヒットしている、ボーカル&手話パフォーマンスグループ「HANDSIGN」の楽曲。耳の不自由な女性と聞こえる男性の実話をもとにしたラブソングで、劇中では、織部さん演じる平凡な大学生・純平と、映像作品初出演で自身もろう者の女優である梶本瑞希さん演じる美咲が、いくつものハードルを乗り越えながら愛を深めていく、ピュアなラブストーリーが展開されます。

映画は全館アプリによる音声ガイド付きで上映

映画は全館アプリによる音声ガイド付きで上映

【あらすじ】
ごく普通の大学生・純平は、街角で弾き語りをしているが、聞いてくれる人はほとんどいない。そんな中、初めて足を止めてくれる美咲と出会う。美咲はろう者の女性だった。手話で拍手をしてくれる美咲だが、その時、純平は意味がわからず、ただ戸惑ってしまう。後日、美咲は純平と同じ大学に通う生徒だとわかる。美咲を通じて、障がい者の世界を初めて知ることになった純平。最初は誤解から好印象を持たなかった2人だが、自ら手話を勉強し真っ直ぐにぶつかっていく純平に美咲も心惹かれ、共に時間を過ごすうちに恋に落ちる。だが、純平と美咲の間には様々なハードルが待ち受けていた……。

映画『僕が君の耳になる』は、緊急事態宣言により2度の公開延期が発表されていましたが、6月ついに全国上映がスタート!

映画『僕が君の耳になる』は、緊急事態宣言により2度の公開延期が発表されていましたが、6月ついに全国上映がスタート!

スマートボーイズでは、ろう者の美咲に惹かれて共に困難に立ち向かう大学生の純平を演じる織部典成さんに直撃取材! 初挑戦の手話やギターの練習秘話や、撮影期間中の裏話をたっぷり前後編のインタビューでお届けします。

【後編】
――ギターの弾き語りにも挑戦されていますが、ギターはどのように練習していたんでしょうか?

織部 毎日ギターに触れて、指を慣らすようにしていました。本当に難しくて。ちゃんと弦を押さえられてないだけで、音が全然違うんです。指先が固くなるって、こういうことか!って。でも手話と同じなんですけど、出来てきた時の達成感が本当にすごくて。次この曲を弾いてみよう、次はこの曲……って色んなことできるようになるので、ずっと楽しかったです。でも、基礎ができるようになるまでは、ゴールが見えなかったです。本当にできるのかって、不安で。

――もしかして独学ですか?

織部 ギター弾ける先輩とかにも、教えてもらったりしてました。あとはほぼYouTubeです(笑)。

――銀河団ではダンス担当ですが、今後はギター担当になれるのでは!?

織部 ハハハッ! ゆくゆくはそうできたらなと思います。自分のイベントとかで弾き語りできたらなと思ってます。1つ特技が増えたなと!

――元・劇団番町ボーイズ☆の高本学さんも、自身のイベントで弾き語りを披露されていますからね。

織部 学くん(笑)。弾き語り、動画で拝見しました。でも、楽譜なしがいいですよね。楽譜ありはちょっとズルいなと思いました(笑)。

純平役の織部典成さん

純平役の織部典成さん

――YouTubeといえば、本作の原案はHANDSIGNさんの楽曲で、そのミュージックビデオが1000万回再生を突破しました。

織部 僕、HANDSIGNさんを知ってました! 僕は高校の途中で東京に転校したんですけど、大阪の母校にHANDSIGNさんが来ていたんですよ。ちょうど僕が東京に出たタイミングで、すれ違いだったんですけど、地元の友達が学校にHANDSIGNさんが来たって言ってて。で、今回の映画のお話をいただいたときに、「あ!」って思い出して。HANDSIGNさんにお会いしたときに「あの高校に行ってましたよね」ってお話させてもらったんです。

――そんな縁もあったんですね!

織部 ミュージックビデオも見たことがあって。こんなにも満足できる、感動できるミュージックビデオはなかなかないと思っていたので、だからこそ、映画はミュージックビデオを超えたいですね……! ミュージックビデオの方が良かったと言われるのは悔しいですから。全力でこの作品に挑もうと思って、取り組んでいました。

――では、最初にこの話を聞いた時のプレッシャーは、物すごいものがあったんじゃないでしょうか?

織部 もうドキドキですよね! でもやっぱり、主演できるというのは嬉しかったですね。嬉しくて、親に連絡して、1人でお寿司とケーキ買って(笑)。家でプチ祝いみたいなことをしました。
決まってから撮影までがコロナ禍で空いちゃったんですけど、逆にチャンスだなと思って、今のうちに手話もギターも学んで上達しようと前向きに捉えてました。
でも正直、撮影終わるまでは安心できなかったですね。ずっとドキドキしてました。やっと完成したものを最近見させてもらって、ホッとしました。撮影初日はブルブルでしたよ。いきなり物語終盤の方から撮影し始めて。「やばい、やばい」と(笑)。「監督、これは大丈夫ですか!? 緊張してますけど」って。

――そうだったんですね。順撮りなら、手話を知らない状態の純平から演じられますけど、終盤はもうほぼ手話を使いこなせる純平ですからね。

織部 今回、共演させてもらった三浦剛さん(※)によくZOOMで手話を教えてもらったりして、とてつもなく支えてもらいました! ちょっと嬉しかったのが、「上達しすぎ!」って言われたことですね(笑)。物語前半を撮影しているときは「出来すぎ! まだその段階じゃないよ~」ってツッコまれたりもしていました。

(※三浦さんは本作に美咲の父親役で出演。美咲の恩師役で共演する忍足亜希子さんと三浦さんは夫婦で、ろう者である忍足さんとともに、本作の手話指導も担当されています)

――映画のラストシーンもすごく感動的でした! 織部さんにとって、手話とギター以上に、チャレンジしがいのあったシーンだったのではないかと思います。

織部 純平の中でも頭がいっぱいいっぱいになって、この想いをどうしたらいいかわからなかったけど、その時に見つけたのがアレだったんですよね。
純平はまっすぐな人間だから、想いを伝えないとスッキリしないし、次に進めないって考えていたんじゃないかなと思って。ここで気持ちを伝えないとダメだということで、最後のシーンに繋がったと思うんですよね。だから、あのシーンは上手い下手ではなくて、想いが伝われという一心での行動でした。試写を見た時はちょっと恥ずかしかったんですけど……(笑)。あのシーンも直前に演出が変更になったのですが、でも、最終的にアレで良かったなって思いました。

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――純平と美咲の未来は、どうなっていくんでしょうね。

織部 色んな壁を乗り越える経験をしたからこその愛って、強くないですか? 愛のパワーってとんでもなくすごい力だって、この作品で感じました。人を動かすことができるって、すごいですよね。

――たくさんの人に見てほしいですね。ちょうど公演中の(※インタビューは4月中旬)、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“頂の景色・2”で織部さんは山口 忠役を演じていますが、同じく烏野高校のメンバーを演じるキャストの皆さんも見て来てくれるかもしれませんね!

織部 あ、「見に行きたい」って言ってくれます! 嬉しいですよね。「予告、見たよ」とか。みんな、手話をやってくれるんですよね。

――いい話ですね!

織部 ちょっといい話ですよね! 公演が終わったときにお客さんが拍手してくださるんですけど、「お客さん、コレしてくれているね」って拍手の手話をしてくれたり。「こんにちは」の挨拶も手話を使ってくれたり。それこそ番町ボーイズ☆の先輩たちも「早く見に行きたい」「いつ公開なの?」って聞いてくださって、僕、愛されてるな~って(笑)。アハハハハッ!

――嬉しいですね! 本作を機に、今までと日常が変わって見えたりはしますか?

織部 駅や喫茶店なんかでも、手話で会話をしている方を今までも見かけたことはあったんですけれど、どんな話をしているかはもちろん分からなくて。
でも少し前に、たまたま街でお見かけした方の手話がちょっと読み取れたんです。そのとき、また新しい扉を開けたなと率直に思いました。もし困っている方たちがいたら、まだまだですけど、助けられたらなと思います。道に迷っていたりとか些細なことでも。みんなで手を差し伸べ合って助け合って生きていきたいなって、この作品を通して改めて、その思いが強くなりましたね。

――この作品が、手話を1つの言語として、知るきっかけになると思います。最後に、映画の公開を心待ちにしている方々へメッセージをお願いします!

織部 僕が初めて主演させていただく『僕が君の耳になる』は、美咲と純平の純粋でまっすぐな恋愛ストーリーです。色々な葛藤や障害を乗り越えた先に、本当の愛を見つけることができるんじゃないかなと、この作品に携わって感じました。ぜひ劇場で見てほしい作品になっております。よろしくお願いいたします!

【インタビュー完】

映画『僕が君の耳になる』は、6月25日より全国順次ロードショー。さらに公開記念舞台挨拶が6月26日に開催されることも決定いたしました!
詳細は関連の【スマボNews】ならびに、Informationよりオフィシャルサイトをご確認ください。
(※当初は5月7日より東京での公開が予定されていましたが、緊急事態宣言により6月25日公開に順延されています。)

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☆Information

映画『僕が君の耳になる』
6月25日 全国順次ロードショー
※全館アプリによる音声ガイド付き上映

<スタッフ・キャスト>
監督:榎本次郎
脚本:川崎龍太
製作総指揮:世古口精良
出演:織部典成/梶本瑞希/三浦剛/忍足亜希子/松井健太/岡元あつこ/小松みゆき/新藤栄作/中西悠綺/伊東彦三郎/阿部祐二/川崎麻世/岡田結実/木村祐一/森口瑤子 ほか

<主題歌>
「僕が君の耳になる」
作詞:HANDSIGN
作曲:中村泰輔
唄:HANDSIGN

宣伝・配給:テンダープロ
宣伝協力:とこしえ

《映画「僕が君の耳になる」オフィシャルサイト》
https://bokukimi.net/

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