2021-5-11

お笑いコンビ「インパルス」の板倉俊之さん原作で脚本・演出も務める舞台『蟻地獄』が6月4日より東京・よみうり大手町ホールにて上演されます。

原作は2012年に発表された同名小説で、闇社会を舞台にアウトローな人々がサバイバルを繰り広げるノンストップサスペンス。当初は2020年7月に上演予定も新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になりましたが、約1年の充電期間を経て復活！

スマートボーイズでは、4月7日に行われた製作発表記者会見終了直後、主演の髙橋?理さん(二村孝次郎役)、共演の山口大地さん(カシワギ役)、天野浩成さん(宮内役)の3名にSPインタビューを実施。前後編に渡りお届けします。
PART②では、山口さん＆天野さんから初座長を務める髙橋さんに送る役に立つ（？）アドバイスや、キャッチフレーズにちなんでのエピソードなどを語ってくれました。

（左より）山口大地さん、髙橋祐理さん、天野浩成さん

――そういえば、山口さんと天野さんは2014年の舞台「戦国BASARA4」以来の共演になりますよね。

天野　久々ですね。共演出来て嬉しいです。

山口　昨年の中止公演でカシワギ役を務める予定だった中村誠治郎さんは「戦国BASARA4」の主演で、カシワギ役がまたBASARAの人になった感じですね。

――髙橋さんは、山口さん＆天野さんだけでなく全員が今回初共演だそうですね。全員初めましてで座長を務めるということで、プレッシャーも半端ないのではないでしょうか。

髙橋　プレッシャーしかないです(笑)。

天野　あまりプレッシャーに感じないように見えるよ。

髙橋　いやいやいや、ヤバいです。

天野　言っておくけど、俺、本番前メチャメチャ緊張するから、「大丈夫だよ。天野なら出来ると思う」って言ってくださいね。

(一同笑)

山口　僕もはじめましての人が多いし、他の舞台とあまり変わらないと思うよ。

髙橋　皆さんの足を引っ張らないように、中心に立てる存在になれるよう頑張りたいです。

――これまで数多くの作品に出演されている山口さんと天野さんから、初座長の髙橋さんに何かアドバイスとかありますか。

山口　座長は必死に汗をかいてやっていれば、それで成立すると思うんですよ。別に芝居どうこうとかよりも一生懸命やっている姿を見せれば、みんなが「この人の神輿を担ぎたい」と思うし、そのままの姿勢で一生懸命やるだけです。問題ないですよね、先輩！

――天野さんからもエールをお願いします。

天野　あの……、よろしくお願いします。

(一同笑)

――そういえば、舞台公演中に髙橋さんが誕生日を迎えるんですよね。

髙橋　そうです。有難いことに6月8日が誕生日で21歳になります。

天野　へぇー、そうなんだ。

山口　ということは、フラグ立ちましたね。

――6月8日の公演が楽しみですね。

髙橋　何かドキドキしますね(笑)。

山口　とか言って、何もないというパターンも面白いと思います。

天野　そういうプレイもありますから。

(一同笑)

――きっと、先輩方がサプライズを用意してくれますよ。

山口　それはどうかな？

(一同笑)

――今回のキャッチフレーズ「足掻き続けろ、絶望から這い上がるまで―！」ということにちなんで、皆さんの「絶望から這い上がった」エピソードがありましたら教えていただけますか。

天野　「絶望から這い上がった」に当てはまっているかわかりませんが……、まだ役者やっています。役者やっていること自体が足掻いている感じなので。

山口　コロナの影響で役者だけでなくて他の職業にも当てはまると思いますが、どん底に落ちて、一回考える時間はあったのかなと。それが絶望かどうかは別として、この一年は自分がこのままどうなっていくんだろういう不安を感じていましたね。まだまだコロナ禍は続きますが、こうして舞台に立てること本当に有難いことだと思います。

髙橋　それこそ、昨年この舞台が中止になった時はめちゃくちゃショックで、初主演が決まった中での中止で、しかもこのご時世で俳優の仕事が出来なくなる未来が明確に見え始めていたころだったので、絶望といえば絶望だったかもしれませんが、こうして復活できたことで自分の中では這い上がれたのかなと思います。でも稽古中に再び絶望を見ると思うので(笑)、そこで足掻いで這い上がって千秋楽まで迎えられるかが勝負なのかなと思っています。

――髙橋さんの芸能人生においても重要な作品になりそうですね。

髙橋　はい、重要な作品にしたいです。

――ありがとうございます。では最後に、公演を楽しみにしている方に向けてのメッセージをお願いします。

天野　このインタビューが掲載されている時点で、どういうご時世になっているかわかりませんが、コロナ禍になる前から、劇場にお金を払って来ていただくことって有難いことだと感じていて、コロナ禍になってからも来ていただけることって、それ以上の気持ちしかありません。会場に足を運んで来て下さる方が楽しんでいただけるような作品を作っていきますので、劇場でお待ちしております。

山口　まずはとにかく面白い作品ですし、非日常を味わえると思います。コロナ禍でいろいろ不安はあると思いますが、スカッとするような謎解きが続いて「あぁ、いい時間だったな」と思える作品になりますので、まず劇場へ楽しみに来ていただきたいことと、僕ら自身も誰か一人でも出演できなくなると公演が飛んでしまう可能性があるので、誰一人とも欠けることなく最後まで駆け抜けます。僕らの足掻いている姿をぜひ観に来て下さい。

髙橋　舞台「蟻地獄」は観て後悔しない作品だと思っていて、一人一人のキャラがしっかり際立っていて、すべてのシーンに見どころが詰まっている作品で、原作を読んだ方も読んでいない方も楽しめて、なおかつ舞台ならではの演出の仕方もあるので、板倉さんが描いている理想をこだわりにこだわって、漫画や小説から飛び出してきたかのような作品に出来るように頑張っていきたいと思いますので、是非来ていただけたら嬉しいです。

舞台『蟻地獄』メインビジュアル

≪あらすじ≫
二村孝次郎(髙橋祐理)は、杉田(迫英雄)という男の助言を受け、親友の大塚修平(近藤廉)とともに裏カジノに乗り込み一攫千金をもくろむ。
電光石火の早業で女ディーラー(安川里奈)の目を欺き、見事大金を手に入れたかに思われたが、それは杉田と裏カジノのオーナー・カシワギ(山口大地)によって仕組まれた地獄への罠だった。
修平は人質に取られ、『5日間で300万円を用意する』という救済条件のタイムリミットは刻一刻と迫っていく。
現金を用意することを断念した孝次郎は、あろうことか1個40万円で売買されるという人間の眼球の収集を試みる。
眼球を求め彷徨う孝次郎だが、そう簡単に見つかるはずもなく、残された時間はあと僅か･･･。
窮地に追い込まれた孝次郎は、一縷の望みをかけて集団自殺志願者が集う廃墟へと辿り着く。
集団自殺の発起人・宮内(天野浩成)を筆頭に、一堂に会するマフユ(向井葉月)、ケイタ(古賀瑠)、フジシロ(向清太朗)、そして孝次郎。しかし、そこにはさらなる最悪の罠が待ち受けていた。

幾重にも孝次郎に襲い掛かり、足掻くほどに堕ちていく『蟻地獄』という名の絶望の罠―

果たして孝次郎はこの絶望から這い上がり、修平を救うことができるのか？

舞台『蟻地獄』は6月10日まで上演。現在一般チケット発売が好評発売中です。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

©板倉俊之 / SET

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