2020-12-24

スーパー戦隊シリーズ『特命戦隊ゴーバスターズ』で初共演、2人芝居としては昨年に続いて2度目の共演となる、馬場良馬さんと鈴木勝大さん出演の舞台、オムイズムvol.6「会えない無人駅」が、12月23日より築地ブディストホールにて開幕しました。

今作は、『お部屋のお話』『古～inishie～』『ぶきような嘘』などを手掛けた私オム(わたしおむ)氏が脚本・演出をつとめる作品で、電車が約1時間に1本しか通らない冬の無人駅を舞台に、クリスマスプレゼントやクリスマスグッズを手に電車を待つ男と、薄着にサンダルという出で立ちで電車を待つ男が、その出会いを通じて「幸せとは何か？」「大切な人とは？」を考えさせられる会話劇です。

スマートボーイズでは開幕直前に行われたゲネプロの模様に加え、そのゲネプロ直後に馬場さん＆鈴木さんに独占インタビュー実施。今作の見どころや、物語にちなんで「クリスマス」にまつわる話をしていただきました。

2人芝居「会えない無人駅」に出演する馬場良馬さん(右)と鈴木勝大さん(左)

――ゲネプロお疲れさまでした。まず、ゲネプロ終えての感想を教えていただけますか。

鈴木　ゲネプロを終えて、次の初日公演が開幕するまで、確認すべきことをきちんとやって、本番を楽しみにしているという状態ですね。

馬場　その通りだと思います。

(一同笑)

鈴木　省エネコメント(笑)。

馬場　でも本当に今回の作品は、お客さんに観ていただいて成立する作品なのかなという部分が多いので、そういう意味ではゲネプロまで、不安な気持ちと楽しみな気持ちが半分ずつでした。ゲネプロで最終調整をして、これを踏まえて初日から千秋楽まで駆け抜けて、そして新しいことを積み上げていけたらなと思います。

――今作の見どころを教えてください。

馬場　前回の「死ねない無人駅」では、僕と勝っちゃんとオムさんの3人でやらせていただいて、今回満を持してシリーズ2作目という形になりますが、今回は僕と勝っちゃんの役が普段と反対の性格をそれぞれ演じるので、自分たちが演じる上で課題だし、でも楽しみだし、お客様にもそういうところを楽しんでいただければなと思います。

鈴木　今回の作品はわかりやすく言うと「会話劇」なので、2人の役の会話の掛け合いは見どころかなと思いますし、舞台転換や、リアルの駅のようでいてちょっと実際は見たことのないような、素敵なセットを楽しんでいただけると思います。

――昨年に続いて馬場さん＆鈴木さんの2人芝居になりますが、「2人芝居のここがいいところ」というのがありましたら教えていただけますか。

馬場　大人数の舞台だと、いろいろなことの化学変化で生まれる、良いところや悪いところがあるんですけれど、2人芝居の化学変化は、ある程度稽古の積み重ねが結果として表れるということで、また違った責任感や覚悟を全部自分たちで負わなければいけないみたいなのがあると思っています。今回も演者2人とオムさんとで責任感が1/3ずつあるということで、この作品に3人で真摯に向き合って作り上げてきたので、そういうところが2人芝居の醍醐味かなと思います。

鈴木　4人、5人の舞台よりかは疲れませんね。誰かが会話をしているところにいる状態を見られる時って、すごく疲れるんですが、3人以下だと集中するところがわかり易くて、ストレスが少ないという意味で、2人芝居は楽しいですね。

――今回の物語がクリスマスの時期に起こったお話ということに関連して、これまで印象に残ったクリスマスエピソードがありましたら教えて下さい。

鈴木　クリスマスねぇ……。去年何をしていたかも危ういからなぁ。

馬場　日々クリスマスの記憶って無くなってきますからね。しかもちょうど舞台の本番中で共演者と過ごすことが多いし。

鈴木　でもなんだかんだ言って、毎年イルミネーションとか見に行っていると思う。

馬場　あれ？何年か前にゴーバスターズのメンバーとクリスマスを過ごした記憶があるんだけど。

鈴木　(首をかしげながら)「……。」

馬場　それは覚えていろって(笑)。

鈴木　覚えていないな……。

馬場　去年か一昨年あたりだと思うんだけど。

鈴木　いいや、違うと思う。

馬場　もう僕の記憶は定かではございません(笑)。

鈴木　僕的にはクリスマスは特別な日ではなく「平日」みたいなものですね。う～ん、これだけ考えてもエピソードが全然浮かばない(笑)。小学生の頃にプレゼントをもらったぐらい遡らないと、思い出せないです。

馬場　ディナーとか行かないの？

鈴木　ない！わざわざ混んでいるところに行きたくないし。クリスマスパーティーをするなら外には出ないで自宅でやると思います。

馬場　クリスマスパーティする時って、飾り付けする？

鈴木　しないしない！

馬場　確かに勝っちゃんが飾り付けするイメージはないからね。

――逆に今年のクリスマスは、舞台の本番中ですから、きっと印象に残るでしょうね。

馬場　クリスマスがモチーフでクリスマスの時期に上演するのは初めてなので、そういう意味ではクリスマスの思い出になるんじゃないですか、鈴木さん！

鈴木　そうですね。

【近くにいた私オムさん】　忘れないでね！

(一同笑)

鈴木　結局、クリスマスは仕事していることって多いですよね。でも、クリスマスを普通に楽しむ側になったら、エンターテイメントに携わっている人間からしたら、それはそれで切ないですね。どちらかと言えばクリスマスにいい思い出を作ってもらう方が楽しいです。

馬場　クリスマスイブの昼公演後に「トークイベント」があって、きっとクリスマスにまつわるトークもきっとあると思うけど、俺たち何もないじゃん。当日何話す？

――それは、トークの準備しておいた方がよいですね。

鈴木　今日、劇場入りする前にファミリーマートに立ち寄ったら、チキンが美味しそうだったので購入したら、クリスマス仕様になっていて、無茶苦茶恥ずかしかった。

(一同笑)

鈴木　クリスマスだからじゃなく、ただ単に美味そうなチキンだったから買ったのに。

――イブの日にクリスマスネタがないというもの寂しいので(笑)、来ていただいたファンの皆さんに喜んでもらえるトークを期待しています。では最後に、公演を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします。

馬場　緊急事態宣言が解除になってから5本目の舞台になります。最前列を空けたり換気などコロナ対策を徹底しつつ、お客様をきちんと入れるという形が今回が初めてで、そういう意味では、これまで当たり前に見てきた光景が見られるということが不思議な感覚で、今後もこういう形が続けられるためにも、一公演一公演、勝っちゃんとオムさんと一緒にちゃんと提示して作り上げなければと思いつつ、戻ってきた客席が見られることを楽しみたいです。「ぜひ来てください」とは言えないんですけれども、お待ちしております！

鈴木　今回、座席を100％解放して上演することが出来ました。今年、特に春夏の舞台は中止になったり、席数を半分にしたりと、一番厳しい時期だったと思いますが、演劇を観る楽しさをこの時期から取り戻していけたらと思います。今回を含め、来年以降も宜しくお願いします。
≪ゲネプロ画像≫