- 2020-9-29
筒井康隆さんの小説『富豪刑事』(新潮文庫刊)、TVアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」を原作に、型破りな刑事・神戸大助の姿を描く「富豪刑事 Balance:UNLIMITED The STAGE」が2020年10月2日(金)~11日(日)に東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演されます。
スマートボーイズでは公演開幕を前に、主人公・神戸大助役の糸川耀士郎さん、そのバディ・加藤 春役の菊池修司さんを直撃! 舞台の見どころはもちろん、二人の“富豪”にまつわるエピソードまで、たっぷりと全3回のインタビュー特集にてお届けいたします。
ケタ外れの資産をもつ神戸家の御曹司・神戸大助が赴任したのは、警視庁で問題を起こした人間だけが送り込まれる「現代犯罪対策本部準備室」、通称「現対本部」。
そこで大助は情に厚い男・加藤春とバディを組まされる。
神戸家の闇を暴いたことにより、世界に公開された謎の新物質“アドリウム”の存在。
大助と加藤は、アドリウムを悪用しようと企む者達を取り締まるため世界を股にかけ捜査を続けていた。
ある日、現対本部にかかってきた一本の電話。
それはアドリウムの闇取引に関する情報を伝えるものだった。
大助たちは取引現場と目されるパーティに潜入するが、そこで加藤は警察学校時代の相棒と再会する。
しかし再会を喜ぶ暇もなく、追跡していたターゲットが動き出し……。
原作は、筒井康隆作・伝説のミリオンセラー『富豪刑事』(新潮文庫刊)。小説が世に出てから実に45年の月日を越え、型破りな刑事・神戸大助が現代を舞台にして新たなストーリー、新たなキャラクターにより華やかに、より大胆に生まれ変わったTVアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」が、今夏にフジテレビ“ノイタミナ”他各局にて放送され大きな話題を呼びました。
そして「富豪刑事 Balance:UNLIMITED The STAGE」では、脚本にTVアニメでもシリーズ構成・脚本を担当した岸本 卓さん、演出に数々の2.5次元作品を手掛けてきた西田大輔さんを迎え、アニメ最終回後のオリジナルストーリーとともに、舞台ならではのリアリティと躍動感あふれる演出を展開します。
出演には、主人公の神戸大助役にミュージカル『刀剣乱舞』~静かの海のパライソ~への出演や、スマートフォン向けゲームアプリ『ディズニー ツイステッドワンダーランド』では声優を務めるなど、多方面での活躍を見せる現在人気急上昇中の俳優・糸川耀士郎さんが、そして相棒の加藤 春役には「劇団シャイニングfromうたの☆プリンスさまっ♪」シリーズや、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー‼」シリーズに出演する人気若手俳優・菊池修司さんが登場。
ほか共演には、アニメでもお馴染みのキャラクターとして、神戸鈴江役に立道梨緒奈さん、星野涼役に坪倉康晴さん、そして神戸大助と加藤春が所属する「現代犯罪対策本部準備室」、通称「現対本部」の面々には、亀井新之助役に松島勇之介さん、清水幸宏役にすわいつ郎さん、湯本鉄平役に真壁勇樹さん、佐伯まほろ役に森田涼花さんが出演。
また舞台オリジナルキャラクターでは、宮城友輔役に瀬戸祐介さん、室井 敏役に堂本翔平さん、坂守信雄役に窪寺 昭さん、守山秋文役に山本一慶さんと、実力と人気を兼ね備えた豪華俳優陣が名を連ね、舞台を華やかに彩ります。
スマートボーイズでは今作から、神戸大助役の糸川耀士郎さん&加藤 春役の菊池修司さんへとインタビュー。本日更新の特集Part.1では、それぞれ演じる役柄とのギャップや、「劇団番町ボーイズ☆」の仲間でもある二人の関係について語っていただきました。
■【インタビュー Part.1】糸川耀士郎×菊池修司、ホントの関係は?
――TVアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」(以下、「富豪刑事 BUL」)は、筒井康隆氏による大ベストセラー小説『富豪刑事』(新潮文庫刊)が原作となりますが、お二人は『富豪刑事』というタイトルは以前からご存知でしたか?
糸川耀士郎(以下、糸川) 僕は、深田恭子さんが主演されたTVドラマ「富豪刑事」(2005年放送)で知りました。だけど今回のアニメ「富豪刑事 BUL」と舞台化のお話を聞いた時には、頭の中で深田さんのドラマとも同じ原作だとは結びつかなかったので、それを知った時には驚きました。
――どちらも小説『富豪刑事』を原作に生まれた作品ですが、主人公のキャラクター像から、作品のタッチまで全く違う描かれ方の作品でしたね。
糸川 そうやって、時代に合わせて色んなメディアで展開されている作品なんだと知って、どんどん生まれ変わっていく部分もすごく面白いなと思いました。
菊池修司(以下、菊池) 僕は、この作品のお話をいただいた時に『富豪刑事』という作品を知りました。それから作品について知っていく中で、マンガやアニメが原作の2.5次元作品はたくさんありますが、まずは小説からドラマ、アニメ、舞台と、それぞれ脚本を変えて展開されている作品は珍しいなと思ったので、演じるのがすごく楽しみになりました。
――原作から45年の時を経て、アニメ「富豪刑事 BUL」は原作と同じくケタ外れの大富豪・神戸大助という刑事を主役にしつつも、設定を現代に移し替え、大胆にリブートした物語となっています。もちろんお二人も、アニメはご覧になっていますか?
糸川・菊池 はい!
――舞台で演じる前に、アニメをご覧になってどう感じられましたか?
菊池 やることのスケールが大きければ大きいほど派手で華やかに見える作品なので、最初は想像が出来なかったというか、これをどうやって舞台で表現するのかなと……そんな驚きと、一種のワクワク感がありました。アニメを純粋に楽しみながらも、僕たちがこの世界観をどう表現できるのかは、かなり考えさせられました。
――特に糸川さんが演じる神戸大助は、アニメでは第1話からたっぷりとお金を使っていました。この型破りなキャラクターを、どうご覧になりましたか?
糸川 僕もアニメを見て、華やかな世界観だし、音楽などの演出も含めてすごくおしゃれな作品だなと感じました。その中でも神戸大助は一際キャラクターが立っていて、僕には演じるのが難しそうな役だなって思っていたんですけど……でもアニメのストーリーが進むにつれて、大助にも人間らしさや、少し可愛らしい部分もあって。大助にそういった親近感を覚えることができてからは、どんどんイメージが膨らんできて、不安も少なくなっていきました。
――アニメ「富豪刑事 BUL」は、大助のお金をかけた捜査方法に加え、アクションや最新テクノロジーを駆使したシーンも多く、すごくスタイリッシュな作品になっていますよね。
糸川 カッコよすぎて、最初にお話をいただいた時には、“僕で務まるのかな”って思いました(笑)。すごく不安だったんですけど、役者としても大きな成長に繋がる役だと思いますし、今はやりがいを感じています。
菊池 耀士郎くんは、稽古では全然そんな不安を感じさせないんですよ。
糸川 実際、初日の稽古に参加した時にはすごく自分の中でしっくりくるものがあって。自分とはかけ離れていると思っていた大助だけど、ストンと自分の中に入ってきた感覚があって、今となってはアニメの神戸大助の姿を引き継ぎつつも、僕なりの視野を広げた神戸大助を作り上げられるんじゃないかな、と思っています。
――今作の主人公像として、神戸大助はケタ外れの大富豪というのはもちろん、究極のマイペース人間でもあるかと思うんですが、糸川さんにも大助と重なる部分や、共感できる部分はありますか?
糸川 どうですかね~、マイペースなところは似ているなって思う部分もあるんですけど、基本的には全然似ていないかな(笑)。
菊池 僕も耀士郎くんも、キャラと似ている部分はあんまりないと思います。だけど演じるにあたっては、僕は似てないほうがむしろ楽しいというか。似ていたらやりやすいのは当然なので、似てない部分が多ければ多いほど、新たな自分を見つけられるかなって思いますし、僕たちの新たな関係も見せられたらいいなって思っています。
――では菊池さんは、ご自身が演じる加藤 春はどんなキャラクターだと捉えていますか?
菊池 アニメを見ているとやっぱり正義感が強くて、何事に対してもまっすぐな向き合い方をしている男だと思うんですが、大助といういびつな存在に出会って……少しずつ彼のことも受け止められるようになってきている、その人間性がすごく素敵だなって思います。色んな場面でぶっきらぼうなだけではない、加藤ならではの優しさや温かさも感じられますし、そういう人情派な面も舞台ではしっかり表現できたらいいなって思います 。
――では糸川さんから見て、菊池さんには加藤に似た部分があると思いますか?
糸川 人情派っていう部分でいうと、修司も泣いてばっかりだもんねえ(笑)。
菊池 ウソばっかり!! 耀士郎くんの前で、1回も泣いたことないよ!(笑)
糸川 アハハ! でも修司のピュアでまっすぐな部分は、加藤ともリンクしているなって思います。
――今作では「劇団番町ボーイズ☆」のメンバー同士であるお二人がバディ役となりますが、お互いに共演を聞いた時にはどう思われましたか?
糸川 まず修司とは舞台で共演するのも久々ですし、それが劇団外部の作品で、しかもアニメも盛り上がっている中で、たくさんの方が楽しみにしてくださっている。そういう旬な作品で僕たち2人がバディ役を演じられるっていうのは、すごく貴重な機会ですし、とにかく楽しみだなって思いました。
菊池 もう出会ったのも4年前なので、語らずともお互いの性格は分かっているし、芝居に対する考え方も理解しているつもりなので、お互いをさらけ出せる状態から稽古がスタートできるっていうのはすごくありがたいなと思います。
だけど未だに、耀士郎くんが何を考えているか分からない時がたまにあるので……(笑)。今回の舞台では、そんな部分も解き明かしていけたらいいなと思います。
――でも役柄としては“大助の考えを理解できない部分がある”というのも、加藤としては正しい距離感なのではないでしょうか?
菊池 確かに! 大助が何を考えて行動しているのか、分からないまま振り回されていることもありますもんね。
糸川 解明できる瞬間が、舞台上でちょうどやってくるようにしようよ(笑)。
菊池 え~、それまでの耀士郎くんが怖いなあ(笑)。
――やはりバディ役としては、初共演の方よりも、劇団の仲間である糸川さん・菊池さんと組む方が演じやすいと感じられますか?
糸川 それはやっぱりありますね。よく知っている関係で演じるのも、初共演の方とイチから関係を作っていくのも、どちらにも違う種類の楽しさがあるとは思うんですけど。
菊池 稽古初日から、最初の階段を2、3段は駆け上がった状態から始められる、っていう感覚だと思います。僕は稽古の序盤からできるだけ早く階段を登れた方がいいなって思うタイプなので、そこは気持ちの上でも余裕が持てるし、すごく助けられています。
――そんなお二人の仲を、“「劇団番町ボーイズ☆」のメンバー同士”以外の言葉で表すならどんな関係ですか?
糸川 一応、劇団では僕が先輩で修司が後輩なんですけど、僕の中ではもう友達っていう感覚の方が近いかなって思います。友達であり……なんだろう、兄弟かな? 元々、修司には弟っぽいところがあるし(笑)。
――“弟っぽい”と言われた菊池さんは、糸川さんに“お兄ちゃん”な部分は感じていますか?
菊池 僕のお兄ちゃんとしては、まだまだですね(笑)。
糸川 なんだよ!(笑)
菊池 でも僕に限らず、劇団のメンバーは耀士郎くんのことを本当に頼れる存在だと思っているので、やっぱり“お兄ちゃん”というよりは“先輩”なんですよね。それくらい心が広いというか、劇団の中でも温かくて中心的な存在なので、僕以外の後輩メンバーもみんな同じ気持ちだと思います。
糸川 へへへ(照れ笑い)。
――お互いの芝居をよく知っているからこそ、役者としてライバル心を抱くことはありませんか?
菊池 実は僕、ほかの取材で“ライバル心むき出しです”みたいなこと言っちゃったんですけど(笑)、やっぱり改めて考えてみると、同じ事務所で、同じ劇団でも、僕と耀士郎くんの関係は唯一無二だし、それぞれの個性を持っているから、そこで張り合っても意味はないのかなって。まず見た目とか性格とかも全然違うから、僕は僕だし、耀士郎くんは耀士郎くんだし、そういったライバル心は、今は誰にも持っていないです。
糸川 むしろ逆というか、このバディは“大助にないものは加藤が補って、加藤にないものは大助が補う”という凸凹の関係ですし、それは僕たちの舞台上の芝居でも同じだと思っています。
役柄として、大助から物語のシーンを展開することが多くない分、加藤が動きとセリフで勢いをつけて補ってくれると思うので、そこは修司に頑張ってもらわないといけない部分になりますし、それに対して作品の中で緊迫感を見せる部分は、僕が作るべき要素だと思うんです。だから今はライバルというよりも、二人で力を合わせてひとつの作品としての魅力を作り上げていきたいと思います。
【9月30日掲載予定・Part.2へ続く】
「富豪刑事 Balance:UNLIMITED The STAGE」は、2020年10月2日(金)~11日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演されます。ほか公演詳細は、下記のInformationから公式サイトをご確認ください。
(c)筒井康隆・新潮社/伊藤智彦・神戸財閥
(c)神戸財閥ステージプロジェクト
※糸川耀士郎主演、堂本翔平・菊池修司・織部典成共演(ALL Cast from 劇団番町ボーイズ☆)スマボオリジナルコメディ『サギトリ!~警視庁 特殊詐欺取扱係・船木瑛一~』(全5話)が【スマボアプリ】にて配信中!DVDが【スマボSHOP】にて初回特典ブロマイド付きで発売中!
▼詳細▼
https://sumabo.jp/sagitori/
☆Information
■「富豪刑事 Balance:UNLIMITED The STAGE」
【公演日程】2020年10月2日(金)~11日(日)
【会場】品川プリンスホテル クラブeX(東京都港区高輪4-10-30)
【STAFF】
原作:筒井康隆『富豪刑事』(新潮文庫刊)/アニメ「富豪刑事Balance:UNLIMITED」
脚本:岸本 卓
演出:西田大輔
【CAST】
神戸大助:糸川耀士郎
加藤 春:菊池修司
宮城友輔:瀬戸祐介
神戸鈴江:立道梨緒奈
星野 涼:坪倉康晴
亀井新之助:松島勇之介
室井 敏:堂本翔平
清水幸宏:すわいつ郎
湯本鉄平:真壁勇樹
佐伯まほろ:森田涼花
坂守信雄:窪寺 昭
守山秋文:山本一慶
アンサンブル:本間健太 書川勇輝 藤田峻輔 綿貫志信 和田啓汰 市川絵美
【企画協力】新潮社
【主催】ソニー・ミュージックエンタテインメント/アニプレックス
【チケット】一般発売中
料金:12,000円(特典ブロマイド付き・全席指定・消費税込)
受付URL:https://eplus.jp/fugoukeiji/
※未就学児童入場不可
【チケットに関するお問い合わせ】
イープラス 0570-06-9919 (10:00~18:00)
Q&A・お問合せ専用ページ http://eplus.jp/qa/
【公演に関するお問い合わせ】
ソニー・ミュージックエンタテインメント 03-3515-5683 (土日祝日指定日除く 11:00~17:00)
≪公式サイト≫
stage-fugoukeiji-bul.com
≪公式Twitter≫
@fk_bul_stage
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