2015-7-21

7月20日に大盛況のうち東京公演を終え、7月22日から名古屋を皮切りに地方公演がスタートする舞台『新版義経千本桜』。

源平合戦後、都落ちする源義経を中心に、実は生き延びていた平家武将や戦いに巻き込まれていく人々の悲劇を描いた物語で、歌舞伎の三大狂言のひとつと言われる「義経千本桜」を、人気演劇ユニット「30-DELUX」が大胆にアレンジ。主演は元宝塚雪組のトップスター・水夏希さん。共演には新垣里沙さん、佐野岳さん、聖也さん、森大さん、小笠原健さん、清水健二さん、馬場良馬さん、坂元健児さんなどといった豪華キャストが揃いました。

スマートボーイズでは、武蔵坊弁慶役の馬場良馬さんに、東京公演初日本番直前に行われた通し稽古直後、独占インタビューを敢行！2回にわたってお届けする、そのPART①は――

武蔵坊弁慶役の馬場良馬さん

【いろんな方のアドバイスがあったおかげで“馬場良馬弁慶”が出来ました】

――まずは通し稽古お疲れ様でした。今回弁慶役ということですが、演じる上で気をつけたことなどありましたか？

馬場良馬　弁慶役というお話が来た時に、自分の中で弁慶は屈強なイメージがあって戸惑いもありましたが、「30-DELUX」主宰の清水さんが「馬場くんの弁慶が見たいし、僕がかっこよくするから」って言ってくださって、頑張ろうという気持ちになりました。
でも、“みんなが知っている弁慶”じゃない弁慶を演じないといけないので、キャラクターを作るのに迷いました。
「今までのイメージの弁慶」と「馬場良馬という人間」はすごくかけ離れていて、どこのバランスで弁慶を表現していくかがとても難しいです。
それにプラスして、他の仕事が重なってなかなか稽古に行けなくて……、義経と弁慶との心の繋がり、友情、信頼関係がどう変わっていくかを演出の伊勢(直弘)さんや主演の水さんと話し合う機会が少なくて、最初の方は試行錯誤で行き詰まりましたね。

――それは大変ですね…。

馬場　今までは、演出家さんの意向を汲んでから一人で役を作っていくんですが、今回は稽古になかなか参加できなかったこともあって、いろんな方にたくさんのアドバイスをいただきました。そこから自分の中で取捨選択して、本番前日の場当たりでようやく希望の光が見えてきたかなと思います。

――周りの方々の協力があってこその“馬場良馬弁慶”なんですね。

馬場　そうなんです！ 30-DELUXの舞台は2回目の参加(2013年上演の「デスティニー」に出演)ですが、今回初めて30-DELUXの舞台に出演する水さんとは「Love Chase!!」で共演していたり、佐野岳くんもヒーロー繋がり(※佐野さんは『仮面ライダー鎧武』の仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役で、馬場さんは『特命戦隊ゴーバスターズ』のブルーバスター/岩崎リュウジ役)で一緒に話したこともあったりして、他のキャストは「デスティニー」で共演しているので、実は全員顔見知りなんですよ。

――これだけのキャストで全員顔見知りって、なかなかないと思います。

馬場　そういう意味では、稽古日数は少なかったですが、もともとあった下地を上手く活かせたかなと思うし、ほんと皆さんに支えられて弁慶が出来ました。
といっても、試行錯誤は続いていて、大阪の大千秋楽まで、弁慶はいろんなことにやって、いろんなことに気付いて、この舞台を積んでいく上でも成長していくキャラクターだと思うし、そうしたいです。

(※PART②に続く)